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読んだはしからすぐ忘れるから!7冊目「スクリプターはストリッパーではありません」

スクリプターとは――映画の撮影現場で常に監督の側にいて、映画のすべてを記録する係。
新藤兼人・マキノ雅弘監督の現場見習いから始まり、日活黄金期の〈渡り鳥〉シリーズでは斎藤武市、日活ロマンポルノでは神代辰巳の女房役として活躍、またフリーランスの女性映画人として根岸吉太郎、池田敏春ら若い世代と共闘し、その後市民のための映画祭・映画館の設立・活動でも奮闘する――激動の戦後日本映画史を渡り歩き、映画を記録しつづけた女がすべてを語る〈実録白鳥あかね・裸の履歴書〉!

最初にこのタイトルを見たとき、ダジャレにしては今ひとつでは……と失礼なことを思ったのを覚えております^^;実際には、スクリプターの師匠から叱られたときに実際いわれた言葉なわけで、いや、本当に失礼いたしました。

秋田の十文字や大分の湯布院、川崎などの地方映画祭などにも関わっている白鳥あかねさんへのロングロングロングインタビュー。スクリプターという仕事は映画製作の中心にいながらにして俯瞰でも見ているのだな、という感想を持った。非常に面白い。多分どの部門のスタッフでも(監督でさえ)ここまで製作現場を立体的に浮かび上がらせるように語ることはできないのではないかなあ。

KAWASAKIしんゆり映画祭絡みで、全国的にも珍しい公立の映画館(アルテリオ映像館)の創設にも関わってらっしゃるし、しんゆり映画祭では二度ほど活弁をやったことのあるワタクシとしては終盤のお話も興味津々(というかありがた過ぎて本に向かってお辞儀したくなった)。もちろん師匠の名前も出て来るのよー。

嗚呼池田敏春「人魚伝説」が見たい。(かつて見る機会はあったのだけれど……)

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