山城秀之

紙芝居屋、似顔絵画家、活動写真弁士、役者。

山城秀之

紙芝居屋、似顔絵画家、活動写真弁士、役者。

マガジン

  • 目で見て口で言へ

    劇場や配信で舞台を見たり、映画館や配信で映画を見たりーーささやかに頭の悪い感想をもごもごと綴るおぢさんの感想文。お目汚しでございますが……。

  • 読んだはしからすぐ忘れるから!

    読書は刹那の快楽であります。鼻息荒く活字を追いながら、最後に奥付けに目をやり本を閉じると、今まで手に汗握りつつ読んでいた内容はほぼ忘却の彼方。だから再読は新しい本との出会いでもあるのです。

  • 2023年の一週間とかその他

    2023年のあれやこれやを書いています。7日間分の日記のはずですが、9割方忘れているので、スッカスカです。そして始まって2ヶ月続かなかったので、その他の日常(非日常)のことも単発で書いて行きます。

  • あるいは音楽でいっぱいの海

    若い頃からいろんな楽器に手を出しては挫折(まで至らずやめた)してきたワタクシ。そんな、音楽の才能がほぼ皆無(でも聴くのは大好き)なワタクシが足を運んだコンサートやライブなどの感想です。

  • 読んだり読まなかったりして生きて行く

    読書感想文です。

最近の記事

ものぐさ太郎亜米利加活弁日記〜朝靄と学生街とハンバーガーのLA篇

ついにアメリカツアー最後の都市LAにやってまいりました。 この日もホテルにチェックインするのみ。UCLAの城下町というか、学園都市といった佇まい。いつものようにホテルの回りをウロウロ。(湿度が高いのか、太平洋側の海流のためか、早朝は朝靄が素敵な感じでしたね) NYにもあったWhole FoodsとかTrader Joe’sとかTargetが徒歩圏内にあったので、物色。そろそろお土産を本格的に考えねばいけません。現金で買うか、カードで買うか。個包装のものがあれば手渡しするの

    • ものぐさ太郎アメリカ活弁日記〜ピザといえばシカゴなんでしょ?篇

      シカゴからはツアーメンバーが一部変わります。ピアノは松村牧亜さんから丹原要さん、鳴物が堅田喜三代さんから堅田喜衣紗さん。ところがワシントンDCからシカゴに向かう飛行機がトラブルで遅れてしまい、その日のうちに日本に帰る予定だった喜三代さんがシカゴでもう一泊することに……! シカゴもホテルと会場が近くて、とても助かりました。到着した日はチェックインのみ。荷物を置いて落ち着いたところで、ホテルの近所を探検。 シカゴの会場、Gene Siskel Film Centerは、早々と

      • ものぐさ太郎亜米利加活弁日記〜文雄も来てたんだって?ワシントンDC篇

        ツアー2番目の都市はワシントンDC。到着初日はホテルにチェックインだけだったので、荷物を預かってもらって、歩いて行ける距離のホワイトハウスへ。 ところが、日本から岸田総理が来ていたそうで、ホワイトハウスのある公園のなかは立ち入り禁止、でした。なもんで、近所のお土産屋さんに入ってそこからは各自自由行動。(ここから「フミオはカツベン見に来るのか問題」が我々の中で持ち上がりました)(もちろん彼は見には来なかったのですが)(閑話休題) このあたりにある国立の博物館美術館は入館料無

        • ものぐさ太郎亜米利加活弁日記〜想定外に極寒だったよNY!篇

          アメリカ4都市+早稲田大学大隈記念講堂での活弁ツアー「The Art of The Benshi」が、ついにニューヨークからスタート。個人的には人生二度目の海外公演(旅行)となります。羽田から飛行機に乗って12時間かけて同じ日の出発時刻前にJFK国際空港に着く、という早くも時間の感覚が狂ってしまう日付変更線マジック。 機内ではフランス映画「落下の解剖学」を視聴。イッヌが可愛い。機内食2回いただきました。天候悪化のため空港上空で待機したりして(着陸時に結構揺れました)、予定よ

        ものぐさ太郎亜米利加活弁日記〜朝靄と学生街とハンバーガーのLA篇

        • ものぐさ太郎アメリカ活弁日記〜ピザといえばシカゴなんでしょ?篇

        • ものぐさ太郎亜米利加活弁日記〜文雄も来てたんだって?ワシントンDC篇

        • ものぐさ太郎亜米利加活弁日記〜想定外に極寒だったよNY!篇

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          87本
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          20本
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          10本
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          2本
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          10本
        • 2022年の一週間のこと
          53本

        記事

          ものぐさ太郎映画日記〜「ノスタルジア」

          お馴染み横浜シネマリンでタルコフスキー「ノスタルジア」を見て来ました。 空間、時間、そして人間の葛藤を巡る詩的宇宙の極致 高精細レストアで蘇る、映画の奇跡 イタリア中部トスカーナ地方、朝露にけむる田園風景に男と女が到着する。モスクワから来た詩人アンドレイ・ゴルチャコフと通訳のエウジュニア。ふたりは、ロシアの音楽家パヴェル・サスノフスキーの足跡を辿っていた。18世紀にイタリアを放浪し、農奴制が敷かれた故国に戻り自死したサスノフスキーを追う旅。その旅も終りに近づく中、アンドレ

          ものぐさ太郎映画日記〜「ノスタルジア」

          ものぐさ太郎観劇日記〜日本のラジオ「蛇ヲ産ム」

          ワタクシのとってはお馴染みの新宿眼科画廊で日本のラジオの「蛇ヲ産ム」を見て来ました。 かなり自由な語り(沈ゆうこ)によって進行する、あの田瓶市に関わっているらしい医食同源でかつ静かに怖しいお話でした。別々のシーンがレイヤーのようにちょっとずつ重なっているようなお芝居の見せ方が面白く、また「異言」っぽいシーンもなんだか真っ当なホラーテイストがあってわりとど真ん中に好みで、そして物語の閉じ方もいつもの日本のラジオでした。 日野さんは芝居の中でチックのような症状を呈していまして

          ものぐさ太郎観劇日記〜日本のラジオ「蛇ヲ産ム」

          ものぐさ太郎観劇日記〜「ほんのいくつかの ほんの小さな物語」

          お世話になっているふぉーすてーじプロデュースのリーディングライブ「ほんのいくつかの ほんの少しの物語」キャロットチームを見て来ました。楠山正雄、太宰治、小熊秀雄、芥川龍之介の短編小説を芝居仕立てに脚色しています。「クラゲのお使い」「桃太郎」は以前別キャストで拝見した記憶があります。 今回の出演者の方々はほぼほぼ初めて拝見しました。ふぉーすてーじの層の厚さを感じますね。また、「二人小町」では複数の語りがいて、これは新鮮でした。 そして会場で久しぶりに大先輩の怪奇幻想朗読者常

          ものぐさ太郎観劇日記〜「ほんのいくつかの ほんの小さな物語」

          ものぐさ太郎映画日記〜「吸血鬼」

          横浜シネマリンのドライヤー監督特集に、また行きました。前回見た「裁かるゝジャンヌ」はサイレントでしたが、今回見た「吸血鬼」はトーキーです。原作(というか原案?)のシェリダン・レ・ファニュの小説は読まないといけませんね。何よりレ・ファニュといえばカーミラ!この「吸血鬼」に出てくる吸血鬼も女性です。 アラン・グレイという青年がフランスの田舎町にやって来るところからはじまります。はっきりとしたストーリーの流れがあるようでないようなーーアランの主観でずっと進むようでいて、別の視点も

          ものぐさ太郎映画日記〜「吸血鬼」

          ものぐさ太郎観劇日記〜O企画「稽古初日×哲学対話」

          下北沢のアレイホールでO企画「稽古初日×哲学対話」に参加してきました。事前に台本は渡されているものの、稽古なし(俳優同士の打ち合わせもなし)のまま展開される少人数が出てくる芝居(ホンは3種類、俳優は毎回組み合わせが変わる)「稽古初日」のあと、出演者と観客が一緒に車座になって話したり話さなかったりして同じ時間を過ごす「哲学対話」が開催されるという体験でした。 お芝居は俳優が二人出てくる「予約席」。割と穏やかに始まりながら最後にちょっとした仕掛けがありました。二人とも開演直前に

          ものぐさ太郎観劇日記〜O企画「稽古初日×哲学対話」

          ものぐさ太郎映画日記〜「裁かるゝジャンヌ」

          横浜シネマリンでカール・テオドア・ドライヤー監督の特集上映があって、柳下美恵さんのピアノ伴奏による「裁かるゝジャンヌ」も上映されるということで行ってまいりました。タイトルとあのジャンヌのアップのビジュアルだけは以前からどこかでうっすら見て知ってはいましたが、不勉強でドライヤー監督作品はこれが初めてであります。 百年戦争で兵を率いて各地で勝利したジャンヌは、イングランドに送られ、異端審問にかけられる。厳しい審問に、一度は挫けるジャンヌだが、最後には自ら火刑になる道を選ぶ。

          ものぐさ太郎映画日記〜「裁かるゝジャンヌ」

          ものぐさ太郎観劇日記〜Pityman「くるぶしを濡らして」

          新宿眼科画廊で知人の川口さんご出演のPityman「くるぶしを濡らして」を観てきました。眼科画廊は何度も観に行ったこともあるし出る側だったこともある好きな空間です。そういえば川口さんの初舞台を観たのもここでした。 優しくありたいと思うけど。 久しぶりに会った従妹は違う人かと思うくらい大きくなっていた。 笑う顔だけ昔のままだ。かつて祖母と暮らした港町に私は夫と暮らしている。 おばあちゃんは叔母に連れ去られ、顔も見られないまま死んでしまった。 その叔母の子を預かることになった。

          ものぐさ太郎観劇日記〜Pityman「くるぶしを濡らして」

          ものぐさ太郎観劇日記〜劇団きのこ牛乳「Q」

          以前オムニバス公演に参加した劇団きのこ牛乳の新作公演を観てきました。 小説家の「クエル」は殺し屋に攫われ、抵抗する種事項を描いたベストセラー小説『X』の作者である。生活も順調で妻もおりまもなく子も生まれる。 今、彼は小説の主人公同様7人の本物の殺し屋達に囲まれている。 目を覚ますと大きなサークルが敷かれておりクエルはその中心にいて、殺し屋たちは外にいる。 殺し屋達はえらくこの小説を気に入っており是非、続編を作ってほしいと彼に依頼する。 締め切りは三日。 もし間に合わなければ

          ものぐさ太郎観劇日記〜劇団きのこ牛乳「Q」

          目で見て口で言へ(演劇篇)24本目「ぜぺっと」

          荻窪小劇場でAURYN「ぜぺっと」を見て来ました。以前何度か舞台でご一緒した蓮根わたるさんの本格的舞台復帰作と個人的には位置付けておりまして、公演情報を知った時には何よりも優先案件であると認識した次第です。その認識は正しかったと、観劇が終わって思いました。 ――出ていかなきゃ、ここから。 あの日もこんな暑い日だった。 凪いだ海に糸を垂らしていると、遠い国に飛んでいく飛行機が見えた。 そんな日にあなたは産まれた。 小さな日々は毎日が冒険で、深い深い海の底のようだった私の生活

          目で見て口で言へ(演劇篇)24本目「ぜぺっと」

          目で見て口で言へ(演劇篇)23本目「月の沙漠に駱駝はいるか」

          下北沢のARK BOXで「月の砂漠に駱駝はいるか」を見てきました。朗読×ストレートプレイ。会場は普段飲み屋さんで、たまにお芝居もやったりする場所のようです。数年前まで、割と近くの「ARTIST」というお店で紙芝居をやらせてもらってたワタクシですが、このお店のことは初めて知りました(同じビルの一階の「ちょ美ひげ」というお店は気になっていました)。 ヨーソローヨーソローと知らない男の声が響く。 男が目を覚ますとそこは、船の上だった。 罪を犯した月の民の贖罪の儀式。 罪人は地

          目で見て口で言へ(演劇篇)23本目「月の沙漠に駱駝はいるか」

          読んだはしからすぐ忘れるから!49冊目「知っておきたい日本の古典芸能 忠臣蔵」50冊目「エッシャーが僕らの夢だった」

          活弁の台本を書くためにいろいろ資料を手に入れて読んだりします。今年49冊目はそんな本です。古典芸能(歌舞伎、講談、浪曲、落語など)で描かれる「忠臣蔵」の世界「知っておきたい日本の古典芸能 忠臣蔵」。直接台本の参考になるわけではないのですが、基本的な知識として読んでおくと非常に心強いのであります。 参考文献 「歌舞伎名セリフ集」永山武臣(新潮社) 「国立劇場上演台本集」(国立劇場芸能調査集) 「新潮日本古典集成」(新潮社) 「新日本古典文学体系」「日本古典文学体系」(岩波書店

          読んだはしからすぐ忘れるから!49冊目「知っておきたい日本の古典芸能 忠臣蔵」50冊目「エッシャーが僕らの夢だった」

          目で見て口で言へ(演劇篇)22本目「壁背負う人々」

          アゴラ劇場でくによし組「壁背負う人々」見てきました。昨年か一昨年配信で短編を見て以来です。 上演順はチラシの表記とは少し違っていて、「壁とアルコールとアイドル」が最初、次が「ななめ島」でした。「壁教」を巡る話は初めて見ましたが、なんというか、小さな壁を背中にしょっている佇まいがそこはかとなく可笑しくて、どんなまじめな話をしていてもクスクス笑ってしまいますね。作演出の國吉さんの作るお話は、「それをどうやって舞台で表現するの?」という設定が多いような気がします(あまり見てないけ

          目で見て口で言へ(演劇篇)22本目「壁背負う人々」