メソッドや流派やジャンルも超えて、つながる点を探そう。
先日、バックコーラス、ボイストレーナーなどで活躍しているプロのシンガー達と勉強会のようなものを開催して、いろいろと話し合ったことが自分の中で画期的でした。
それぞれ習ってきた先生も違うし、考え方も違う。たまたま今回は得意ジャンルとしてブラックミュージックがルーツにある人たちがメインだったけれど、それでも考え方は違う。
僕が一時期習っていた先生は、結構過激な言論が特徴で(笑)名指しして特定の指導メソッドを批判するような記事をブログにたくさん書いていたりしてたんだけれども
僕はそれでも、この流派のこの考え方は、こういうタイプのこういう場合には有効だろうな、とか自分で最終的に判断するので、特定の人を盲信したり、攻撃したりはしない。
みんなそれでいいと思っているし、逆に誰かに言われたことを鵜呑みにしたまま、"有名な本にそう書いてあったから"とかいう理由で自信満々にそれが絶対!と指導するのもどうかと思っている。
何より強いのは、自分の経験から得た感覚や実体験としてこれをやったらこうなったという経験値。そうでないととても怖くて人に勧められない。
美味しい店とか勧めるにも、食べログで一位だよ!だったら別に僕に聞く理由はないわけで。
だからとりあえず、新しいやり方に出会ったらやってみる、ということが大切かなと思っている。そして提案できる選択肢をたくさんもっていて、人に合わせていろいろ組み替えられるのが良いトレーナーかなと。
解剖学的、科学的な考え方というのが進んできて、頭でっかちに理論的に伝えることが最先端、と思っていた時期もあったし、最先端の勉強をやめるつもりはないけど、
現場に出たら結局感覚でしか伝わらない部分は多いし、いやむしろ筋肉の動きなどを理論的に説明されたって、それをすぐ体の中の感覚に変換できる人はほぼいないわけで。
だからこそ、古典的などこかに当てる!とか、何かのまねして!とか、姿勢とか呼吸とか、体の感覚、動きが何かのヒントになることは往々にしてある。
そう考えるようになってからは、あらゆるトレーナーの先生の考え方が参考になると思えるようになったし、そこから逆算して、これは筋肉の動きでいうとどういう風になっているんだろう?と理論的に考えることもできるようになった。
まだまだ人類には全く解明しきれていない、声や歌や音楽の本質に迫るために、科学や解剖学だけでは到底足りないと思うし、いろんな考え方を柔軟に吸収していって、そのあらゆる方法論の中に通じる何かがあれば、それは確からしいことなのかなと思ってます。
いろんな考え方があって、ライバル視することで切磋琢磨して成長する部分もあるので、意見を戦わせることも必要。でも最終的には、まあ、小さな小さな音楽業界ですから。
みんなで仲良く知識や経験値を高め合っていけたら、もっと幸せに歌を続けられる人たちが増えてみんな幸せかなと思っている次第です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?