その船は、琵琶湖に浮かぶ”外国”
滋賀県といえば、日本一大きな湖・琵琶湖。
一年を通じて様々な風景を見せてくれる観光地でありながら、滋賀はもちろん近畿圏の人々の生活を支える大切な資源でもあります。
釣り、SUP、はては飛行機など、様々な形で人々を魅了し、楽しませてくれる琵琶湖。
そんな琵琶湖の風景や空気を肌で体感できる、観光船の存在はご存知でしょうか。
乗る人も見る人も、まるで外国に来たかのように思わせる、ミシガンクルーズについてご紹介します!
ミシガンクルーズ
特徴的なデザインと白亜のボディで県内外の人々を惹きつける、観光船「ミシガン」
運航しているのは琵琶湖汽船で、1982年に就航しました。
名前は滋賀県の姉妹都市であるアメリカ・ミシガン州から取られていています。
ミシガンは「ミシガンクルーズ」として冬期を除きほぼ毎日運航されており、初日の出クルーズなどのイベントでも乗船することが可能です。
60分コース、90分コース、そして夜に運航するミシガンナイトと3つのコースがあり、2400~3200円の価格帯で主に琵琶湖の南側をゆったりと周遊します。
実際に乗ってみた
ミシガンの出発地である「大津港」にやってきました。
「JR大津駅」または京阪の「びわ湖浜大津駅」が最寄りで、港から見る琵琶湖の風景も格別です。
そしてこちらがミシガン。
『トム・ソーヤーの冒険』にでも登場しそうな外観に、さっそく旅情を駆り立てられます。
このデザインになった経緯にはきちんとした理由があり、乗客に少しでも非日常を体感してもらおうと当時は珍しかった「外国」を意識したとのことです。
ではお言葉に甘えて、早速海外へ!
パスポートいらずなのがありがたい!
きらびやかな内装の階段をあがり、早速スカイデッキへと上がりました。
ぐるりと見渡せる風景はもちろん、楽しんでもらいたいのがこの赤いパドル(外輪)
ミシガンは国内外でも珍しい後部の外輪のみで進む外輪船で、この赤いパドルが琵琶湖の水をかきわけて進みます。
(※動画はこちら)
中に戻ると、そこはホテルのラウンジのような空間が広がっていました。
ミシガンでは別料金で食事を楽しむことができ、ランチビュッフェやディナーコースのほか、軽食類を注文することができます。
さて、出発の時間が来ました。
赤いパドルが豪快に動き、船がゆっくりと動き出します!
白い航跡を残しながら、ミシガンは琵琶湖の沖合に。
釣り船などとすれ違いながらゆったりと進んでいきます。
空と湖。
2つの青に挟まれた世界。
左手には比叡山や比良山、右手には近江富士こと三上山などの滋賀の主だった山々が見えます。
そんなゆったりとした景色を肴に、今回も乾杯といきましょうや!!
船内のカウンターで注文したのは生ビールと、フナずし&スジエビコロッケです。
……
フナずし!?
滋賀県の名産といえば、独特の匂いを漂わせるなれずしである「フナずし」
酒のつまみとして最高の品なのですが、それをコロッケにするというアグレッシブな一品がこちら。
フナずし好きな私は今までポテチやアイスなど、様々な形に変貌を遂げたフナずし商品を食べてきましたが、コロッケは初挑戦。
思いきってパクリと一口。
……
く、クセがつえぇ…!
あの独特のクセの強さはぜひ現地で味わってほしいです笑
(もちろんおいしかったですし、ビールにぴったりでした!)
琵琶湖の風景をのんびり楽しむ、食事を味わうなど、船内での過ごし方は自由。ひととおり景色を楽しんだ後は、ミュージシャンの演奏や歌に耳を傾けていました。
そしてあっという間に大津港に帰港。
滋賀にいながら非日常を味わえる、最高の時間でした!
ランチビュッフェなど今回の旅行記で紹介しきれなかったことがたくさんあるので、ぜひ滋賀県に訪れた際はミシガンクルーズを楽しんでみてください!
陸から見るミシガン
乗って楽しい、見て楽しいが、ミシガンの魅力。
そんなミシガンがゆったり航行する様を味わえる、おすすめのスポットを紹介します!
琵琶湖大津館
琵琶湖の湖西側にある「びわ湖大津館」
元ホテルであるレトロな建物を見学できるほか、傍にあるイングリッシュガーデンでは四季折々の花々を楽しめます。
実はここにはミシガンの寄港地のひとつ「柳が崎湖畔公園港」があり、イングリッシュガーデン越しから寄港するミシガンの姿を間近に見ることができます!
比叡山
延暦寺があることで有名な比叡山。
ドライブウェイなど琵琶湖を眼下に一望できるスポットが多数あり、運がよければ航行中のミシガンの姿も見られます。
そしてタイミングを見計らうと、ちょうどミシガンが折り返し地点でターンする場面も。
乗って楽しい見て楽しい、琵琶湖に浮かぶ外国・ミシガンクルーズ。
湖にいても陸にいても、ゆったりとした非日常をくれる存在です!
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