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ゲイの僕がなぜ恋愛をするのか #44

僕は東京に住む30代前半のゲイです。

先月、西日本の田舎に帰省してきました。

僕の地元の友人たちは結婚して
誰かにとっての夫、妻になって
そして子どもを授かり
父親、母親になり
着実にライフステージを進めていっています。

先日、帰省した際に友人の子どもの保育園の運動会を観に行きました。

子どもは無邪気で可愛いかったです。
一年に一回会うか会わないかの僕にとても懐いてくれて無垢な笑顔を振りまいてくれるその姿に癒れっぱなしでした。

結婚、子育て

ゲイの僕からすると
僕が叶えることが困難な幸せを手に入れている友人たちをみて、羨ましく感じる瞬間が多々あります。

きっと僕から見えている景色と
その実際は違うのかもしれないけれど

僕から見えているその幸せな光景が、ずっと続いていく様子が容易に想像できるし
友人家族みんなが次会ったときも幸せな状態であっていてほしいなと帰省するたびに感じます。


僕はゲイで、恋愛の対象は同性です。
日本の法律では同性との結婚は認められていません。

仮に近い将来に同性婚が法律で認められたとして
僕は“結婚”という選択を選べないかもしれません。

“結婚”という選択をすることで、自分自身がゲイであることをカミングアウトすることに繋がるような気がして
現状では僕は僕がゲイだということを家族や友人、職場の人たちには知られたくないと思っています。

僕が思っているほど、差別や偏見はないのかもしれませんが
それでも、僕は僕がゲイだと知られてしまうことが怖いです。

僕がゲイとして自分自身のセクシャリティに気づいたのは高校2年生のときでした。

当時の僕は同性のことを性的な対象でみてしまう自分自身のことが気持ちが悪くて
居てはいけない存在なんじゃないかと思っていました。

だけど僕は僕自身のことを受け入れて
僕は僕らしく、ゲイとして生きていくことを決めました。

そして18歳の僕は、まだ見ぬ誰かと幸せな人生を共に歩んでいく未来を手に入れたいと
そのときに強く思ったのでした。

そんな僕には、今年の6月からお付き合いをはじめた2歳年下の彼氏がいます。

僕は今の彼氏に出会うまでに7人の男性とお付き合いをしました。お付き合いさせていただいた7人はみんな素敵な人でした。

別れることを恋愛のゴールにしていたわけではありませんでしたが、結果的に7人の方とは交際関係を解消することになりました。

不思議ですよね。
あんなに大好きだった時間があったのに、どこかの瞬間からか大好きじゃなくなってしまうときがあるのって不思議で不思議でたまりません。

大好きだった相手と
思い出がたくさんある相手と
関係性を変える選択を選ぶのには自分にとっても相手にとっても大きな傷みがありました。

もうこんな辛い思いしたくない。

なんて毎回思っていたはずなのに
僕は同じ辛い経験を7回も繰り返していました。


僕には夢があります。


僕は大好きな人と幸せになりたい。
僕のことを一番大好きだと思ってくれる人を一番
幸せにしてあげたい。

これまでの僕は、僕のことを一番に大好きだと言ってくれた7人の人を一番に幸せにしてあげることができませんでした。


別れた理由は、その時々で違いますが
その度に僕は自分の未熟さや弱さ、小ささを悔いています。

どんな自分だったら、相手のことを幸せにしてあげられたのだろうか。

どんな自分になれたら、誰かを一番に幸せにしてあげられるのだろうか。

そして僕は欲深いので
どうやったら僕のことを一番に大好きでいていてもらえるのかということも同時に考えます。

僕は僕が幸せじゃないと、誰かのことを幸せになんてしてあげられないと思っています。

そして、僕は僕が幸せでいることを
幸せだと感じてくれる価値観の人と一緒にいたいと思っています。


僕は僕が大好きな誰かと一緒に幸せになりたい。


傷つきながらも、恋愛を続けているのは
僕は僕の夢を叶えたいからです。

そして、僕はこれまで別れてきた7人の元カレたちにも幸せになってほしいと思っています。
きっと僕の元カレたちも僕の幸せを願ってくれている。
そんなふうに信じたいのは僕のエゴかもしれませんが、それを信じる僕には幸せになる責任があると考えています。

大好きな人を
傷つけてしまったこと
悲しませてしまったこと
辛い体験をさせてしまったこと
泣かせてしまったこと

これまで何度も間違えてきた僕は、同じ間違いを繰り返さないようにすることが
僕の幸せと、僕の大好きな人を幸せにしてあげれるための一番の近道だと思っています。



僕は大好きな人と幸せになりたい。
僕のことを一番大好きだと思ってくれる人を一番
幸せにしてあげたい。

いつか生涯のパートナーとして人生を共に歩んでいけるように
今の時間を大事に大事に過ごしていきたいと思います。

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