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シン市役所:解体新書|#8第2回・役割とコンセプト

 こんにちは。美濃加茂市長の藤井浩人です。 #8は『第2回・役割とコンセプト』と題してお送りします。

 第1回ワークショップについて書いた#7に続き、今回は第2回ワークショップがどのような様子と結果だったのか、お伝えしていきます。


1.第2回ワークショップの概要

 第2回ワークショップのテーマSTEP2:新庁舎の役割の決定STEP3:新庁舎のコンセプトの決定
 第1回市民ワークショップで参加者から示された「市の役割」の中から、新庁舎が果たす役割を明確にし(STEP 2)、それを具現化するための新庁舎のコンセプト(STEP 3)を考えることを目的としました。中学生以上の市内在住者・在勤者を対象者とし、2023年9月24日、25日、30日の全3日間で開催。この3日間で、合計67名の方々に参加いただき、テーマについて取り組みました。

2.前回からの改善点

 第1回で年齢の偏りが指摘されました。そこで第2回では、市内のお店にもポスターを貼っていただくなど、より幅広い世代に周知した結果、 幅広い世代の方にご参加いただきました。
 結果として、50代以下の参加者は第1回の約38.6%(34/88名)から第2回は約58.2%(47/67名)と20ポイント近く上昇しました。

3.役割とコンセプトの違い

 第2回ワークショップは、第1回と異なりSTEP2とSTEP3の二つのSTEPを同じ回で行いました。そのため、開催時間は第1回の2時間を超える3時間を要しました。

 役割とコンセプトは密接な関係があります。新庁舎の役割とコンセプトについてのワークショップを続けて行うことで、参加者の議論が深まることを期待しました。
 ワークショップに際し、「役割とコンセプトの違いは何か?」ということを何度か聞かれました。 コンセプトは[概念、構想、発想]と言い換えることもありますが、私としては、[大切にすること]というイメージが分かりやすいと思っています。役割=「新庁舎に必要な役割、期待する役割」を話し合い、その後、それらの役割を踏まえて、コンセプト=「大切にすること」を提案いただきました。

4.第2回ワークショップの内容

 ワークショップを行う前に新庁舎整備に係る経緯と今後についてとして以下の内容の情報共有をしました。

・第1回ワークショップの振り返り
・市役所で行われている業務について
 ▶「市役所のしごと」
 ▶「市役所にはどんな人が来るのか」
・(旧)基本構想の内容
・2022年8月に行ったアンケート
 ▶「新庁舎整備において大切にすべき視点は?」の結果
 ▶「現在の市役所本庁舎に足りないと感じる部分は?」の結果

 ここから議論に移ります。

5.第2回ワークショップの結果

 第2回全3回のワークショップの傾向をまとめます。

 新庁舎の役割については、 多く出されたテーマとして、

●窓口対応や相談機能の充実
●市職員の職場環境の工場
●災害時の拠点としての対応や情報提供
●連絡所の機能強化

が挙げられ、以下に示すように機能、費用、規模のテーマについては意見が分かれました。

【機能】一か所に集中 VS 分散
【費用】まちのシンボル VS 建設費用を抑える
【規模】交流の場 VS コンパクト


 議論を深めることで相反する意見が出されたことも、今後にとっての重要なポイントになったと感じました。

 新庁舎のコンセプトについては、

【すべての市民のサポートを円滑に行うという視点】
●頼りになる●バリアフリー●便利
【人々の交流や共存という視点】
●つながる●集う●多様性●気軽さ●多目的

といった意見が多く出されました。
 また、●コンパクト●お金がかからないという、庁舎は必要最低限の機能を持たせ、交流拠点は他の公共施設を活用するという意見も出されました。

 その他にも、様々な意見がありました。多くの意見を記録として残しておくことも大切にしていますので、 こちらで確認いただけます。今後の展開においても共有できるようにしています。
 ちなみに、ワークショップの様子は動画でも残されていますので、お時間ある方はご覧ください。

 今回のワークショップでも、アンケートを行いました。
新庁舎の役割・コンセプトについて回答者の半数以上の方が 考えられるようになったとご回答いただき、ワークショップの目的を果たすことができたと感じています。
 第1回に引き続き、第2回ワークショップ開催の後にもおでかけワークショップを開催。11月22日には、東中学校3年生の総合的な学習の一環として、「10年後の美濃加茂市」の提案をしていただきました。

 続いて、第3回ワークショップの前に、ここまでのワークショップの内容と市民全体の傾向を市民アンケートで確認し、新庁舎の役割・コンセプトを決定しました。その内容を次号でお伝えしていきます。

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