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NBA選手が従業員の給料を肩代わり?アメリカにおける称賛されるべきアスリートの社会的貢献

どうも。

ひろとです。

さて、いよいよ3月も終盤となりました。日に日にコロナの威力が増し、とうとう僕が住んでいる州でも外出を規制されるようになってしまいました。正直ここまでになるとは思ってもいませんでしたが、あまり騒ぎすぎても状況は変わらないので冷静に対応していきたいものです。


さて、今日は。

僕が感激したあるNBA選手の素晴らしい行動についてお話しようかなと。


日に日に猛威を増すコロナ。政治、経済だけでなく、芸能、スポーツなど多方面に影響を及ぼしていることは言うまでもないでしょう。

僕が大好きなスポーツ界にも甚大な影響を及ぼしています。

欧州サッカー、NBA、NHLなどはリーグ真っただ中にも関わらず中断を余儀なくされ、MLBなどはリーグ開幕直前で、延期を強いられることとなりました。いずれも再開は未だ見通せない状況です。

やはりスポーツファンにとっては、仕方ないなと思う反面、やはり日常の中にある一つの楽しみがなくなったと思うと残念でなりません。

僕個人的な話をすると、2か月ほど前からNBAを見始めてめちゃくちゃハマっていたんです。

2月はほぼ毎日寮のテレビで試合を見ていたくらい。笑

「これから選手の名前とかチーム名とか頑張って覚えよ!」と思っていた矢先のリーグ中断だったので、かなり落胆しました...

その穴(?)を埋めるべく、NBAの選手のInstagramをフォローし、オフの日に選手たちがどのように過ごしているかチェックしていたところ...

ある選手の投稿が飛び込んできました。

<原文>
The people of New Orleans have been incredibly welcoming and supportive since I was Drafted by the Pels last June, and some of the most special people I have met are those who work at smoothie King Center. These are the folks who make our games possible, creating the perfect environment for our fans and everyone involved in the organization. Unfortunately, many of them are still recovering from long term challenges created by Katrina, and now face the economic impact of the postponement of games because of the virus. My mother has always set an example for me about being respectful for others and being grateful for what we have, and **so today I am pledging to cover the salaries for all of those Smoothie King Center workers for the next 30 days. **This is a small way for me to express my support and appreciation for these wonderful people who have been so great to me and my teammates and hopefully we can all join together to relieve some of the stress and hardship caused by this national health crisis. This is an incredibly resilient city full of some of the most resilient people, but sometimes providing a little extra assistance can make things a little easier for the community.
<日本語訳>
僕が昨年の7月にペリカンズにドラフトされてから、ニューオーリンズの人たちは本当に温かく僕を迎え入れ、サポートしてきてくれた。そしてその素晴らしい人たちの中には、このスムージーキングセンターで働く人たちもいる。彼らのおかげで、僕たちはゲームができるし、ファンをはじめとする関わる全ての人たちのために彼らは完璧な環境を整えてくれる。残念なことに、多くの人たちは大きなハリケーン(Katrina)による被害から復興している最中だし、コロナウイルスによってリーグが中断されたせいで彼らは経済的な被害を被っている。僕の母親は、”他人をリスペクトすること”、”環境に感謝すること”が大事だといつも僕に言い聞かせていたんだ。だから僕は、スムージーセンターで働くすべての従業員の1か月分の給料を肩代わりすることを今日決めた。これは、僕とチームメイトにとって素晴らしい人たちへの些細な恩返しでしかないけど、この国全体を脅かす危機によって生み出された被害が軽減されたらいいなと思う。ここは元気な人が集まった活気のある街だけど、時には、必要以上の支援が物事をいい方向に進ませることもあるよね。(頑張って日本語訳作りましたが、かなり意訳(違約)が混じってる可能性があるので、原文参考にしてください。笑)

彼の名前はZion Williamson。今年ドラフト一位で鳴り物入りでNBAに入ってきた一年目のルーキーです。年齢はなんと19歳。

彼は日々サポートしてくれていたホームスタジアムのスタッフに感謝の意を込めて、今後30日分のスタッフ全員の給与を支払うことに決めたんです。

もちろんNBAファンもこの中断にはがっかりしていたはずですが、それ以上に落胆し、何より日々の生活に影響を受けている人々もいました。

それが、スタジアムのスタッフです。

これだけの行動力があるルーキーは他のスポーツを見てもあまり見ないし、ベテランでさえもできる人は少ないでしょう。

しかもすごいのは、別に彼がドラフト1位のすごい選手だからといって他のNBAのスターほど多額の給与をもらっているわけではない中で、この決定をしたということ。

NBAでは規定として、ルーキーイヤーから数年間は年俸の上限額が決まっています。だから、いくらすごいプレーヤーだからといってもらっている給与が高いというわけではないのです。

まあもちろんNBAのマーケットはかなり大きいので、スポンサー等でもかなり収入は入っているとは思いますが...

それを加味しても、彼の周囲への感謝を忘れない姿勢、それを体現する行動力には感服しました。


Zionだけではありません。NBAでは多くの選手たちの間で同様の動きが広まっています。

よくよく調べてみると、このような行動が広まったのは、Cleveland CavaliersのKevin Loveが10万ドル(日本円でおよそ1000万円)をホームスタジアムの従業員の給与のために寄付し、その投稿で「こういう動きが広まってほしい」と発信したことで、リーグ全体にこのような行動が広まっていったんです。Zionもそれを見て行動に移したんではないかなと思います。

他にも、NBA選手だけでなく、NFL(アメリカで大人気のスポーツであるアメリカンフットボールのリーグ)の選手が、このオフの期間、自宅待機や健康維持を呼びかけるためにSNSを通常より頻繁に更新したり、インスタライブなどでファンとの交流を図っています。

日本人NBA選手の八村塁選手や、渡辺雄太選手、馬場雄大選手もこの前インスタライブをして、有意義なコンテンツを発信していました。

選手だけではありません。

NBAのYouTubeチャンネルでは、自宅待機を促すために、過去の試合を毎日アップロードし、無料でいつでも見れるように公開しています。


彼らアスリートは自分がもつ社会的な影響力を自覚し、それを活かそうと本業のバスケットボール以外でも精力的に活動しているわけです。

今回のコロナの件で、若い人たちの危機感が足りないとアメリカでも報道されていますが、スポーツ選手のこのような行動が彼らに与える影響は非常に大きく、一定の効果があると僕は思っています。

さらに、彼らのようなアスリートは子供たちが自分たちの行動を見ていることを自覚しているはずです。

今の選手たちが将来のアスリートたちの模範的存在になっているのは間違いなく、アメリカスポーツ界における良いサイクルがそこに生まれていると実感している今日この頃。

人種差別など社会的な困難を何回も乗り越えてきたアメリカだからこそ、他人を思いやる文化が発達しスポーツにも浸透しているんだとも思います。

マーケットの大きさの違いを考えると日本のスポーツ界にこれをそのまま押し付けるのはかなり理不尽かもしれませんが、ここまであまりこのような類の話題が日本のプロスポーツ界から出てこないのは少し残念だなとも思います。


今日はこのへんで。

コロナの話題ばかりで、別の話題を書こうと思いましたが、今しか書けないコンテンツなのでご了承ください。

ちょっとでもタメになったなと思っていただけたらハートボタン押してもらえると泣いて喜びます。

それでは。

ひろと

【第30回 学校では教えてくれない英語】

~Stay healthy, Stay safe~

最近コロナ関連で、大学や先生から山ほどのメールがくるんですが、文末には必ずと言っていいほど、"Stay safe."や"Keep healthy."という文言が付いてきます。

実際のメールがこれです。


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