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ナイジェリアが寄せるブロックチェーンへの想い

~Calvin Amu氏投稿記事、Nigeria’s Growing Love for Blockchain翻訳~

誕生日おめでとう

2018年の今年は、トランプ大統領が引き続きメディアを騒がしているのを横目で見ながら、Wiz KidやDavidoに始まるアフリカ音楽界のスターたちが人気を博した。本題に入ろう。2018年はSatoshi Nakamotoという謎の人物によって始まったBitcoinが誕生してから10年、である。仮想通貨の象徴であるBitcoinの誕生を、世界のコミュニティと同等、いやそれ以上に喜んで祝っていたのはナイジェリアである。

フランスではBitcoin生誕10年は、アート展示会、という形で祝された。9年目の誕生日はロシア式ナイト・クラブ“ファントマス”で行っていた。ナイジェリアではこの記念日に、仮想通貨取引所によるビットコインの新規ユーザーへの無償付与を行った。

創生期

ブロックチェーン技術はいまだ創生期にある。従って、ナイジェリアがブロックチェーンへの想いを益々膨らませていると言ってしまうのは、ナイーブかもしれない。一方で偉大なる革新は、マジョリティーに気づかれることのなくさざ波のような動きから生まれてきたことも事実である。

ナイジェリアがブロックチェーン技術に傾倒してきた理由には以下のようなものがある。一つは、常に不安定なナイジェリア金融市場のリスクを回避する方策として提供されたこと。仮想通過がナイジェリアで普及したのは、外貨不足による外貨交換の制限を行った、2016年の金融危機が発端となっているという説もある。外貨交換のリスクは、消費者のみならず起業家にとってビジネス上のリスクとなって現れた。ザンビア人にとってそうであったように、ビットコインは多くのナイジェリアの人々にとって救いの神であった。ビットコインのこれらの貢献は、両国でまだ充分に評価されていない。

国は一つ、解決策は複数

ナイジェリアの人々にとって、職を探すことは依然として簡単なことではない。自営業を始めるか、闇の経済に関わるか、がナイジェリアの若者にとっての生活のための数少ない選択肢になっていることは否めない。何百万という失業者が存在するアフリカの中心地においてもそうである。技術を得意とする若者達が海外のブロックチェーン・プロジェクトに様々な形で参加しつつある。コミュニティーのリーダー、奨励金・賞金に関連したこと、通貨取引やソフトウェア開発という分野で人口が増えている。

ブロックチェーン技術が信頼性を確保できる、という特徴がナイジェリアにおけるブロックチェーンを基盤とした金融サービス(貸与)、という社会インフラのレベルでの発展に寄与している。Settle Financeのような画期的なソリューションは、消費者金利が17.5%というナイジェリアの市場において、一般消費者が金融サービスへアクセスする際のハードルを低くした。

Settle Finance社は、分散化されたプラットフォーム上でカスタマイズ可能な金融ハブ機能を提供することによって”未来の金融”を可能にした;
・ハブ・オーナーのニーズにマッチしたチャット・ウィジェットの設計、あるいは全く新市場の形成
・メンバー間でSettleアプリを共有して、紹介料を授受
・メンバー間でトークン貸与を実現
・リアル・タイムに金額情報へアクセスしOTC(オーバー・ザ・カウンター)取引を実行

分散化された金融は、従来のシステムでは考えられなかった、トークンによる資金調達を可能にし、続々と起業を後押ししている。トークンによる借入れは、プログラム可能な通貨によって取引の性質を変貌させながらスマートな貸与を実現させた。

結論

ブロックチェーン技術は人々の生活、そして実務世界の”未来”である。
データとネットを活用することによって人類の発展と民主化に寄与できるという事実は、ナイジェリアのみならず全世界の人々にとって、技術力で世の中を変革するという”大いなる希望”となった。
空に浮かぶ月を見ながらビットコインの誕生をここに祝う。

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