霜山博也

哲学(大陸哲学、ドゥルーズやデリダなどのフランス現代思想)を中心に情報学、美学も研究し…

霜山博也

哲学(大陸哲学、ドゥルーズやデリダなどのフランス現代思想)を中心に情報学、美学も研究してます。 https://researchmap.jp/hiroyashimoyama bte5084@yahoo.co.jp

最近の記事

最近書いた文章

⑴超越論的経験論とAI ――フェイクからフィクションへ―― 要旨: 本稿は超越論的経験論という哲学を参照し、フェイクとは異なるフィクションの存在論と、 AIと人間の新たな関係について考察し、カントの崇高論をAIの超越論的経験論へと変化させる。 キーワード: 超越論的経験論、AI、フェイクとフィクション、崇高 https://ssicj.main.jp/note/ssicj2023.pdf pp.9~12の論文です。 ⑵情報化社会における新たな触覚の哲学的考察 要旨

    • 『超越論的敬虔論/超越論的経験論』

      新しく制作した『超越論的敬虔論/超越論的経験論』をアートブックフェアに出品します。価格がとても安価のため、本の外装や形式はかなり簡素なものとなります。本の内容は、情報化社会、AI、シンギュラリティ、キャンセルカルチャーなどの現代の問題にあわせて、ドゥルーズ・フーコー・デリダの哲学をアップデートさせたものです。また、他にもこれまで制作したアートブックを四冊出品しています。 『超越論的敬虔論/超越論的経験論』 全40頁 第一章 「読書における生成変化と忘れられた他性」 ドゥル

      • アートブックフェアに参加します

        五冊を以下のアートブックフェアに出品します。 ⑴『純粋贈与のための身振り』 2021年6月制作のZine。「本を手に取ること」をテーマにして、現代情報化社会、批評とアートのあり方、メディア上での顔の役割、名前などを哲学的に考察した冊子。本を書くこと、本を制作すること、本を手に取ることが、最終的には他者への純粋な贈り物になることを文章とイラストで描いた。 ⑵『流れてくる他者の涙(純粋贈与のための身振り2)』 「涙」をテーマにして、現代情報化社会におけるさまざまな問題から

        • 新作『超越論的敬虔論/超越論的経験論』出品のお知らせ

          新作『超越論的敬虔論/超越論的経験論』を以下のアートブックフェアに出品します。内容は、ドゥルーズ・フーコー・デリダの哲学を現代情報化社会の問題におうじてアップデートさせたものです。また、他にもこれまで制作したアートブックを四冊出品しています。 港まちアートブックフェア2023 「本」を中心にアーティストやデザイナー、出版者の作品や活動を紹介し、鑑賞者と出会う場を作ることを目的に名古屋の港まちで開催している「港まちアートブックフェア」を今年も開催します。 これまで港まちと

        最近書いた文章

          2023年、最近書いた文章

          ⑴「キャンセル・カルチャーと情報化社会における他者性の問題 ——『超越論的な赦し』という概念から——」 要旨: 本研究では、許そうとしないキャンセル・カルチャーをまず哲学的に分析し、ジャック・デリダの言語行為論を参照しつつ「超越論的な赦し」という概念を提唱し、ネット上でのコミュニケーションを考察する。 キーワード:キャンセル・カルチャー、言語行為論、倒錯行為遂行、超越論的な赦し、他者としての出来事 http://sig-iss.work/iss29/3-1.pdf ⑵

          2023年、最近書いた文章

          『Creative Parallelism』: 創造的平行論

          アーティストの谷澤陽佑さんとの共作で、『Creative Parallelism(創造的平行論)』というタイトルのアートブックを制作しました。私はドゥルーズ&ガタリの「表現」と「内容」の思考を現代のアートと情報化社会の状況に対抗するために発展させ、谷澤さんはいつもとは少し違った写真作品を制作し(無関係性、平行性というテーマに合わせて貰いました)、本のデザインも担当していただきました。   谷澤さんのこれまでの写真作品については以下をご覧ください。https://ottori

          『Creative Parallelism』: 創造的平行論

          批評文「眼差しの新たな実践ーー色彩と空間、光と時間」が掲載されている、REAR48号が発行されました。

          『芸術批評誌リア』48号に批評「眼差しの新たな実践ーー色彩と空間、光と時間」を掲載していただきました。DOMANI plus @愛知「まなざしのありか」展(愛知芸術文化センター会場)の展評になります。『REAR リア』と関係者様を応援するために購入していただけると幸いです。ギャラリー、ミュージアムショップ、各インターネット書店などで入手可能です。編集者様に感謝いたします。 「光とは時間であるが、空間とは色彩である。」というジル・ドゥルーズの言葉と、ジャン・リュック=ナンシー

          批評文「眼差しの新たな実践ーー色彩と空間、光と時間」が掲載されている、REAR48号が発行されました。

          批評文「新たな形式主義によるアートの『プログラム』 : 富田菜摘《スクラップ・ワールド》展」が公開されました。

          これは、2020年11月13日-2021年3月14日までヤマザキマザック美術館において行われていた富田菜摘氏の《スクラップ・ワールド》展の批評文です。富田さんの素晴らしい作品と活動を哲学的観点から批評させていただいています。以下のURLから、ダウンロードすることで読むことができます。ドゥルーズ&ガタリの「内容」と「表現」という概念を(彼らがイェルムスレウをそうしたように)再創造することで、現代アートに対する問題提起にもなっています。 https://nagoya.repo.

          批評文「新たな形式主義によるアートの『プログラム』 : 富田菜摘《スクラップ・ワールド》展」が公開されました。

          批評文のまとめ

          私が書いた批評文をまとめて示させていただきます。批評文に関しましては無料のものと、有料のものがあります。有料のものはSTORESから購入することができます。 1. 「『80年代』というフィクション : 美術史の合間を思考するための『起点』」 三つの美術館による共同企画展、「起点としての80年代」の批評文。開催時期はそれぞれ、2018年7月7日~10月21日(金沢21世紀美術館)、2018年11月3日~12月16日(高松市美術館)、2019年1月5日~3月24日(静岡市美術

          批評文のまとめ

          外国語での論文と文章のまとめ

          私が外国語で書いたものは、以下のサイトにまとめてあります。扱われているテーマとしては一番多いのがロボットで、他にドゥルーズの美学、メディアやメディア・アート、文学、そして、展示空間の問題などです。ご興味のある方はご覧下さい。 https://independent.academia.edu/HShimoyama?from_navbar=true

          外国語での論文と文章のまとめ

          情報学に関する拙論のまとめ

          以前に書いた情報学に関する論文をまとめて示させていただきます。基本的には、哲学や現代思想(ドゥルーズやデリダ)を用いて、現代情報化社会における諸問題を論じたものです。ご興味のある方はご覧下さい。 1. 「"Auto-Image"による情報化時代の自己イメージ批評―肖像から自撮り、フェイクニュース、AI へ―」 キーワード:サイバースペース、眼差し、Auto-Image、脱構築、perverformative http://sig-iss.work/iss26/1-2.p

          情報学に関する拙論のまとめ

          拙論「ジル・ドゥルーズの『アナログ的ダイアグラム』」が発行されました。

          哲学若手研究者フォーラムの『哲学の探求』49号に載っています。関係者様、編集者様、校正者様に感謝致します。 カントの図式論、パースのダイアグラム論を辿っていき、ドゥルーズのフランシス・ベーコン論における「ダイアグラム」がそれらとは異なったものであることを述べました。それから、情報科学や情報概念との関りから、現代アートにおける「アナログ的ダイアグラム」の持つ意義も述べました。以下のリンクからダウンロードできます。 また、「ダイアグラム」に関しては過去に、「三つの思考と新たな

          拙論「ジル・ドゥルーズの『アナログ的ダイアグラム』」が発行されました。

          Ottoriが参加している、Tokyo Art Book Fair2021が最終日となりました!

          Ottoriの店舗ではアーティストブック、絵本、そして、批評理論集などが売っています。さらに、さまざまなかわいいグッズも販売しています。アートに興味のある方(絵画、写真、コラージュ、立体作品、現代アートなど)、あるいは、思想や哲学に興味のある方、そして、かわいいグッズが欲しい人はぜひオンライン店舗の方にお越しください。 Tokyo Art Book Fair2021 オンライン会場(無料) 会期:2021年10月22日(金)~2021年10月31日(日) 時間:10:

          Ottoriが参加している、Tokyo Art Book Fair2021が最終日となりました!

          Tokyo Art Book Fair2021にOttoriが参加しています。

          Ottoriは中部地方で活動しているおっとりしたチームです。Ottori(おっとり)という名は、たとえ困難な時代であっても力を合わせてそうありたいという願いを込めました。2016年にアートを通じて出会い、それぞれの専門分野は違いますが、今は一緒に活動しています。メンバーは以下の通りです。 小林真依:アーティスト、イラストレーター 霜山博也: 哲学者、美学・情報学研究者 谷澤陽佑:アーティスト、デザイナー Ottoriの店舗ではアーティストブック、絵本、そして、批評理論集な

          Tokyo Art Book Fair2021にOttoriが参加しています。

          純粋な鑑賞のための任意空間:ヴァーチャル空間から引き出されたイメージと身体性                       

          Tokyo Art Book Fair 2021関連イベント:Ottori ヴァーチャル展示 谷澤陽佑《モーション・タイポグラフィ》 小林真依《おうちで過ごそう○ うごく!イラストしりとり》  このテクストは、谷澤陽佑《モーション・タイポグラフィ》と小林真依《おうちで過ごそう○ うごく!イラストしりとり》の動画作品、あるいは、新たなイメージと身体性を鑑賞者にもたらす作品に対して、言語と思考によってその創造性に迫っていくものである。もともとは、新型コロナウイルスの影響を

          純粋な鑑賞のための任意空間:ヴァーチャル空間から引き出されたイメージと身体性