告知にまつわるエトセトラ
世の中の告知者には、3種類いると思います。
一度告知すれば、あとは大きく動かなくても自然と拡散されていく人。一度告知した後も継続的にアプローチしていかないと、あっという間に埋もれてしまう人。告知のために必死に何かしているのだけど、状況が動かない人。
僕は2番目のやや3番目寄りです。さてそんな僕が、告知に対して最近考えていることを書いていきます。
一度告知すれば拡散されていく人
いますよね。そこまで有名でないボカロPさんでも、投稿時の告知をしたあとは個人的なリプをやり取りしているうちに1週間で一定水準、例えばツイートへの反応も3桁いっているし、曲もニコニコ動画・YouTubeのどちらも数万再生までいく人。
投稿後何もしていないわけではないのでしょうけど、それだけ毎回安定した伸びを支えてくれる大規模な支持層の存在を感じさせてくれるタイプです。普段からしっかりと共感を得られるような作品作りに励み、またそれに相応しい発信と対応を続けてきたのだと思います。
蓄積は力、みたいなそんな人。
継続的なアプローチが必要な人
一回の告知の拡散範囲がそれほど広くなく、常に頭を動かして状況を見て対応を変えていかないとそこで止まってしまう、そういう人。ボカロPなら、例えば代表曲・ヒット曲がないなど、誰もが「あ、あの人か」と思う要素や説明しやすい魅力が見えてこないタイプかもしれません。
着実な支持層が小さく、一回の告知でも支持層に行き渡ってしまう。そこから先へ届かせるのが課題だと言えます。僕はこの辺かもしれません。
まだまだ蓄積が足りない、競争で言えば第二コーナーまでも辿り着いていない人。
何やっても状況が動かない人
たまに見ます。告知に必死なようなんだけど、周りが見えていないし、ちょっと安直かなぁみたいな感じで動き回っている人。僕も時々ここに陥ります。
小さいながらも支持層があるからこそ感じる不甲斐なさ
推してもらっている立場で言えたことじゃないですが、支持層が小さい分、積極的に推してくれている方が「自分が推さないと」みたいな義務感に囚われてしまわないか、不安になってしまう時があります。
立ち止まらないために、継続的に告知する必要はあります。ですがそれが外へ拡散していない限り、継続すればするほど、いつも同じグループの人に負担をかけがちになるのかなと。本来ならとても感謝すべきことなのですが、一番頑張らないといけないのは自分のはずなので、自分を不甲斐なく感じてしまう点でもあります。
考えなければいけないこと
「安直かなぁ」の点でも触れたのですが、周りに目を向けないまま「聴いて聴いて」を九官鳥のように繰り返し続けるのは、告知する側にとっても受け側にとってもLose-Loseの関係になりがちです。
そうした中で考えていかないといけないことがいくつかあります。例えば告知を継続するなら、一回一回きちんと切り口を考えて新鮮味を持たせること。
一つの作品を作り上げて送り出すということは、決して単純作業ではありません。制作のキッカケや向き合った色々な想い、頑張ったことや取り組む中での気付きといったエピソード、込めたエネルギーや感情、作品の見どころや平素からの反応に対する感謝といった話題が一つの作品を作り送り出す過程には含まれています。
自分で作り出した作品に対する理解を自分自身でも深め、受け手が飽きないように色々な角度から提示する努力が必要に思えます。
また、きちんとした感謝を伝えること。これは僕が駆け出しの、まだ告知への反応が10もいかずに、動画サイトでの再生数が100か200の頃から10年間続けてきたことです。
反応してくれる方の支持は義務でも曲を出す上での前提条件でもありません。音楽作品を鑑賞する以外にも日常生活でやらなければならないこと、勉強にやりたい趣味や会いたい人、SNSの時間の合間を縫って反応をくれることは、当たり前のことじゃないですよね。その行動を評価し感謝し、皆が感じているかもしれない義務感を軽減していく必要が僕にはあります。
そして状況をよく見ること。どんなリアクションが来ているのか、好意的か否定的か、それほど熱の高くない反応や義務感か。それによって告知の頻度も変えていかないといけないですし、話題も変えていく必要があります。「聴いてください」と一方的に叫ぶスパムbotじゃないですしね、僕。
本音を言うと
告知はあまり好きじゃないです。ただ音楽や言葉を通して、聴いてくれている人の表情(?)を知りたくて、楽しそうに聴いてくれていたらいいな、何か元気が出ていたらいいな、なんて様子を知りたくて「告知」という形でコミュニケーションの機会を作っているところがあります。
それならそれで、今後も埋もれない程度にしっかり告知を頑張っていきたいな、と決意を新たにした次第であります。どう告知していくのがWin-Winなのか今後も悩み続けて、好きじゃないながらも楽しんでいくと思います。
それでは。
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