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The Last of Me Part II - 愛しいクセつよ社員(社内編後半7~12)

25年以上に渡る会社員時代に出会ったクセが強い人達(アベンジャーズ)を守秘義務を守りつつ紹介しています。前半は新卒入社してから最後に勤めた会社に転職した頃まででした。前半はこちらからご覧ください。

タイトルの「The Last of Me」は、私がやりこんだ有名ゲーム「The Last of Us」のもじりです。これを直訳すると「私たちの(旅の)終わり」という意味になるそうなので、アベンジャーズとの思い出話にちょうど良いと思って使わせてもらいました。

社内編の後半は、先日退職した職場の話中心になります。最初は面白かったけど、最後は辛かった。浮き沈みの展開をどうぞお楽しみください。


7.かつて不倫が蔓延してたIT系企業

勤めていた会社に限らず女性が多い IT系企業では、かつて不倫はそれほど珍しくない話題でした。さすがに顧客相手は聞かなかったので、その多くは社内不倫です。飲み会とかになると、こういう話題はよく飛び交っていました。

私が知るだけで4~5組ほど不倫カップルがあったでしょうか。社内なので、それぞれ両方の顔や立場はすぐに分かります。彼らと業務上のつながりがほとんどない場合であっても、不倫情報は自動的に入ってきたので、不倫は必ずバレるし拡がります。これはよく覚えておきましょう。芸能人じゃないから大丈夫とか、そんな事はないですよ。

その中でも思わず唸ってしまったのは、不倫相手が父親と思われる子供を産んで、その不倫相手から名前の一文字を取って子供に付けたとか。

…マジか!と驚きましたが、たまたま双方の名前を確認できる機会があったので、まさかと思いつつ調べてみたら、読み方を特殊にするとか偽装はされていましたが、見事に辻褄つじつまが合ってしまいました。

昼メロみたいな展開に胸熱でしたw

8.できすぎる新卒社員が電撃デキ婚

毎年、数十人の新卒社員が入ってくる中で、非常に優秀で教えれば教えた以上の事までできてしまう、すぐに即戦力化する人材がまれに出てきます。彼女もそんな貴重な存在でした。

夏休み頃には先輩たちを軒並み追い越して、20人いるチームのサブリーダー的な働きをするようになり、とても可愛いくて明るいキャラクターだったので、チーム内でも常にかわいがられていたのと同時に期待もされていました。新卒入社だったのに顧客にも、かなり気に入られていたようでした。

年末の仕事納めが近づく頃、広いオフィスで私と二人しかいなかった時に、遠目から見て、彼女の様子が何かおかしいような気がしたので、軽く声をかけてオヤツをあげつつ会話をしたのですが、特に目立った反応はありませんでした。あの感じは何だったのかな~?とちょっと気になっていました。

年が明けた2月頃、その彼女に子供ができたので結婚して来年度には産休に入る!という衝撃ニュースが入ってきました。年末に私が感じたあの感じは、新しい生命の芽生えを察知したのか? と、私の秘めた能力を面白がっていたのですが。

彼女のチームリーダーは、あまりのスピードに理解が追いついておらず、めったに話さなかった私にまで困惑を伝えてきました。幸い準備期間が十分に取れたので、事なきを得ましたが「いくらできるヤツだって、電撃デキ婚までは管理できねーよ。」などと共感を分かち合ったことは覚えています。

できすぎる新卒社員だった彼女はその後、下の子にも恵まれて、今でも夫婦仲良く暮らしているそうです。

9.美人で小悪魔なギフテッド

とても美人で男女を問わず目を惹かれてしまう存在の女性社員がいました。大人しい性格なのですが周囲の同僚たちと時折、笑いながら仕事をしている様は、見ているだけでほんわかとした気分にさせる、そんな魅力的な美人でした。見た目は俳優の松下奈緒さんを、ちょっと小柄にしたような感じでしょうか。

ラッキーな事に、そんな彼女と一緒に仕事をするチャンスがやってきました! 仕事もかなりできるという噂を聞いていたので、どういう風に仕事するのかと最初の打合せに参加したところ、言っていることがよく分からないし、そもそも発言が少なめです。何かをボソッと言っては黙々とノートPCに向かって何かの入力を続ける。そんな感じでした。

それは結構、大きな案件だったので不安になったのですが、その後も彼女は自分のチームの誰かと相談するでもなく、淡々とPCに向かって作業を進めていました。その間、横顔も常に美しかったですが、こんな感じで大丈夫なのか? と心配していました。

翌日、彼女からポンと全員にメールで、大量な情報が使いやすくまとめられた見事な進行管理シートが送られてきて、「あ、こりゃかなわねぇ。マジで天才だ。」と舌を巻きました。顧客の特性を考えて、業務範囲が増えたり、作業項目が変わっても対応できるように作られていて、もちろんトラブルなく納品までスムーズに進みました。彼女のチームメンバーは、これが分かっていたので、特にざわついてなかったんですね。

後で分かったのですが、最初の打合せで発言をしなかったのは、その会議と並行して顧客側とチャット対応や音声会議をして、細かい要望をヒアリングしていたからでした。この顧客の場合、よくある事のようでしたが大変な並列処理を平然とこなす超天才でしたね。加えて、その美貌と悪戯いたずら好きな小悪魔的対応もあるので、顧客やチーム社員は、みんな彼女にメロメロでした。

その後、たまに飲み会でも一緒になりましたが、見た目によらず酒豪で日本酒の一升瓶を空けてみたり、酔って陽気になった会話は天然ボケ連発で成立しなかったり、かなりの方向オンチで居酒屋から徒歩5分の最寄り駅にも辿り着けないかと思えば、恋愛にはあまり興味がないようで、錚々そうそうたる男性陣が軒並み撃沈させられた結果、彼女の席の周りは草も生えない虚無空間となっていましたw

また一緒に仕事してみたい気はするけど、同じ案件をやると敗北感がハンパないので悩ましいな。

10.お手本のようなパワハラ部長

これは4つある別記事をご覧ください。このパワハラ部長も終わってるし、この会社も終わってますね。この件の事を考えると、退職して心の底から清々しました。

11.詐欺師と言ってくる逆パワハラ部下

私と同い年くらいのお姉さん社員が別部署にいたのですが、ちょっと変わった人ですよ、という噂は聞いていたものの、こちらが人手不足だったので急遽、私の部下として担当業務に入ってもらいました。最初の顔合わせでは経験者らしいシュッとした態度で不審な点はなかったのですが、これがあんな酷い事態になろうとは。

数か月が経った頃から様子が変わってきました。彼女にリーダーを交代してもらった途端、業務報告がまともに来なくなり、彼女が直接行った顧客対応の結果も要領がつかめず、困って顧客側に確認すると、彼女が言ったこととはまったく違う内容でした。

え、どういうこと? と聞くと、「ひるべえさんが嘘ばかりつく詐欺師なので、まともに報告する気になりませんでした。私からキチンと報告を受けたければ、役員レベルの人と話をさせてください!」とえらい剣幕で言い返してきました。そんな心当たりは一つもなく、もう何が何だか、さっぱり意味が分かりません。

これはあくまで一例で、彼女の下にいた若い社員に話を聞くと「常に言ってることは意味不明だけど、何をしたいのかは態度や状況で分かるので、本当はリーダーである、そのお姉さん社員に対応してもらいたいんですけど、怖いし会話にならないから、大体の事は私たちが代わりにやっていました。」ということ。

他にもいろいろと確認させられて、誰ともまともに会話でコミュニケーションとれない人だと分かったのですが、なぜか顧客には気に入られていたので、人手不足もあって交代させられず、約3年間、私は彼女から、いわれのない詐欺師とか、パワハラ加害者だとかののしられながら過ごすハメになりました。

おそらく彼女はソシオパスと言われるタイプなのでは?と考えています。一般社員や並みの上司では相手ができないので、改善が必要な場合は、医師や弁護士などに相談することをお勧めします。

12.この仕事ってこうするべきですよね、と言う若手社員

最近、特に目立つようになってきたのが、業務経験が浅くて事情を理解してないのに「この仕事は効率的に進めるべきなので、この段階での顧客の確認作業は無駄だから、省略しました。」などと平然と言ってしまう若手社員たちです。

顧客を含めた先輩たちがミスを何回も重ねて、試行錯誤して作り上げた確認ステップを「無駄だから」や「非効率だから」の一言で省略しようとする若手社員が増殖しています。

一見、無駄な確認作業に見えるけど、それをしなかったから起きたミスがあって、防止するためにこの確認作業はあるんだよ、と丁寧に説明しても納得するのは約半分(ひるべえ比)です。

残り半分はどうしても納得しないので、顧客や先輩にそう伝えてみなさいよ、と言うと「それはひるべえさんの仕事じゃないですか。」「なんで私が説明しないといけないんですか。」「若手に無駄な仕事をさせて恥ずかしくないんですか。」だとか、いろいろ言い返されました(泣)。

こいつら、マジでなんなんだ?

これを若手側の視点で見ると、自分たちの基準に大人が合わせるべき、というのが基本姿勢のようです。例えば、おじさん構文だと「若者は LINEやインスタでは、テキスト中心に短文で改行を多く入れて書くし、絵文字は使わない。おじさんは長文が大好きで、なぜ若手に合わせられないのか。」的なもの言いをしてきます。

このノリを顧客や先輩にやったら、そりゃぁ怒られますよ。

先輩たちは顧客と一緒に相談して、仕事の進め方を作り上げてきたので、会社の先輩に言っても同じことです。先輩たちの先には、顧客がいます。

実際の先輩たちは、今度はパワハラ加害者と言われるのを恐れて、若手に上手く説明できずに困った結果、顧客を怒らせるかもしれない若手に担当は任せられず、先輩たち自ら、担当し続けるという状態になっています。

これは、幼い時からの育てられ方によって形成された価値観なのではと考えています。四半世紀前のひるべえ世代と比較すると、今の若手は絶対的過保護に育てられています。両親が子供のために何でも代行します。気が利く親なら、子供の好みを事前に聞いてくれるのかもしれません。

その流れで「先輩たちは大人だし、親と同じように自分たちの考え方に合わせてくれるはずだし、むしろそれが当然。」などと若手社員が考えているのではないでしょうか。これは時代による傾向なので、誰のせいでもないですが、若手が単調作業に飽きて、顧客の顔色を見分けられるようになるまで、先輩社員が耐えるしかない…んでしょうね。

こういう若手社員から、謙虚さや申し訳なさを一切感じなかったので、私は正直、けっこうムカついていました。「ロクに仕事や顧客を知らないド素人がッ!」と心の中で地団駄を踏んでいましたw


後編は最近の話が多かったので、ストレスを感じながら書いてしまいました。私のイライラが伝わってしまったら申し訳なかったです。

今となっては愛しいアベンジャーズ達とも同僚としては、もう関わることがないのかと思うと、少し寂しい感じもしますが、彼らと過ごした日々を胸に、今日も一日を大事に過ごしていきたいと思います。

まだまだサポートしてもらえるような実績はありませんが、ご期待に応えられるよう頑張ります!