すぐに謝る成人たち

 なんなんだろうなー、あのホネのない連中は。新聞を見ると、各地の成人式で騒いだ連中は軒並み(?)頭を垂れてるではありませんか。「告訴する」と脅されて、こんなに大騒ぎになるとは思いませんでしたと、謝りに来る。情けない。ただのちびっ子ヤクザだったんかい(なんたってクラッカーだもんね)。
 ぼくはへそ曲がりだから、若い連中が厳粛な式を台無しにしたことよりも、あっさりとエライおじさまたちに白旗を揚げたことに憤りを覚えます。これはちょうど、70年代の激しかった大学紛争、精神が切り裂かれるようだった団交の日々を経験してきた老教授たちが、近頃のふやけた学生を憂い、かつての刃物のようにとんがっていた学生たちをなつかしむ心境と、どこか似通っているのかも知れません。
 自他ともに認めるマジメ人間で、いつも「いい子」でいるしかなかったぼくは、心のどこかで「怒れる子どもたち」を羨んでいる。彼らはいわばぼくの偶像のようなものだから、誰が相手であってもまたどこにいても、まっすぐに怒って欲しかったのですよ。クラッカー少年たちにそれを期待してもムリなんだろうけど。(2001.01.24)

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