対人地雷。ぼくたちの現実

 たまたまテレビを見ていたら坂本龍一さんや筑紫哲也さんが出ていて、対人地雷の非人道性を訴えていました。坂本さんは世界のアーチストの協力を得て、反地雷キャンペーンのCDを制作したそうです。

 番組で放映された映像はあまりに悲しく、残酷で、気の弱いぼくには正視できません。これが人間のすることか。いや、人間だからここまでやるのか。

 でもね、この現実は決してよそ事ではないんですよ。廃棄がスケジュールに上っているとはいえ、日本にだって地雷はたくさんあります。地雷設置のための組織があり、なおかつその組織を、現状ではもの足りずに「軍隊」に格上げしようとする、政府・与党のトップもいるのです。

 ぼくたちはこうした日本の現実から出発しなければなりません。そうでない限り、どんなに深い悲しみや憤りも、すべては一過性の同情に終わってしまうのです。恐らくは。(2001.04.30)

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