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石垣島 ソロ活は楽しく暮れてゆき 6

家へ帰る

3泊4日の石垣島の旅。
正確には、行きの 飛行機が朝早かったので、前乗りして、千歳で1泊したので、5日間の旅でした。
心細くなったこともあったけれど、わたしは気負わないことで、強くなれる、とわかってきていたので、なるべく自分に素直に、思うことははっきり言う、と心がけました。
自分を自分以上に見せようとすると、苦痛を呼ぶことになります。
あなたはそんなにえらくないでしょ。いまもこわがっているでしょ。そのままでいるんだよ。
そうして、わたしはひとりきりで石垣空港にいました。
飛行機が飛ぶのが1時間遅れました。わたしは、羽田で乗り継ぐ便に間に合わないのではないか、と、航空会社のカウンターへ問い合わせました。
すると、航空会社の人がばたばたと走りあって、わたしはようやく乗り継ぎ便のチケットがもらえたのでした。
この間、不安はありませんでした。なるようになる、と思っていました。
わたしは終始、穏やかな自分を感じていました。

竹富島のお花

最近になって、わたしは自分がとても強くなったと実感しています。
ひとりで5日間も旅をするなんて、20歳のわたしは絶対できませんでした。
わたしは内面的に幼かったし、対人的にも、とても脆かったのです。
そして、自分が嫌いでした。いまは、自分といるのも悪くないと思っています。
自分と差し向かいでいた、民宿の部屋。
雑記帳に絵を描くくらいしか、やることもない。
それでも、満足でした。
そう、ソロ活の極みは、自分といて満足できることだと思えます。
自分はそんなにできた人間じゃない。
弱さも醜さもある。
でも、それでいいんです。わたしはわたしでいる。それを見つけに旅をしたのだと思います。

札幌へ着いたのが23時を回っていました。
地下鉄で家へ帰ると、もう24時近い。
夫は眠っていました。
帰ってきたよ。
わたしは夫の寝顔に言い、あー、疲れた、と声に出して言いました。
戻ってきたのです。日常が。
あしたからは、また普通に生きましょう。

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