綿原 衣都

こんにちは、綿原衣都(わたはらいと)です。 北海道に暮らす主婦です。精神疾患と腎臓の病…

綿原 衣都

こんにちは、綿原衣都(わたはらいと)です。 北海道に暮らす主婦です。精神疾患と腎臓の病気と甲状腺の病気をもっています。でも、たいていはあかるく暮らしています。毎日の暮らしに美しさを見いだせる、そんな精神でいたいです。

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絵本作家でもある、綿原衣都が自分の想いを書き綴ってゆく。だれにも普遍的なものの話や、身近な出来事、絵のこと、仕事のこと、普通に生きることについて、真正直に人生を生きている尊い人たちと、分かち合いたい。人生の意味を問うている人たちに言葉を届けたい。

  • 生きること、生活すること

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パン屋さん

パン屋さんはいい匂い お腹に届く おいしい匂い どれにしようかな バゲットが好き ジャムパン チョココロネ アップルパイ みんな好き 早くおうちに帰ってみんなで食べたいな パパとママと ねこの小次郎と みんなパンが大好き みんなのお腹にパンがはいったら 幸せが生まれる 幸せを感じたわたしたちは 笑顔になる 幸せと笑顔になったわたしたちは パンがふくらむように 愛を育てる パン屋さんのパン まだあたたかい 早くみんなで食べたいな

    • いろ衣都つむぎ ~押し入れのなかのわたし~

      火曜日はお休みなので、押し入れのなかを整理することにしました。 ふとん類のところからは、40リットルのごみ袋いっぱいのいらないものが出てきました。 そして、わたしの趣味のものの棚からは、6箱ほどの裁縫用の生地、3箱ほどの毛糸、手芸用品が1箱、と、もう、これをすべて使いきるには、残りの人生が3倍ほどの長さがないとだめだなーと見ていました。 バッグやポーチなどの手作り品をつくるのが好きで、その材料がたくさんあるのです。でも、いまは、絵を描くことで手一杯ですので、お裁縫はやっていま

      • いろ衣都つむぎ ~対人関係・・・?~

        ほんとうに、ほんとうのことなんですけど、 わたしはもう何年も対人関係に悩んだことがありません。 だいたい30歳くらいからそうでした。 母や姉、夫といった家族とは、すごく関係悪化で悩んだんですけど、母は亡くなり、姉とは絶縁状態なので、無風です。夫とのみ、ひどい喧嘩もしなくなり、良い関係になりました。 家族ではない人、というと、だいたい、出会う人はみんなよい人と思っているので、嫌いな人もおらず、悪い感情はほぼすべての人に持っていません。 この人いやかも?と思うと、わたしはその人に

        • いろ衣都つむぎ ~白い人びと 続き~

          わたしがいちばん好きな小説は「白い人びと」だと、前回書きました。 だけど、どんな本なのか、あれだけではわからないのではないかと思います。 わたしは45年もイゾベルといっしょに生きてきました。 彼女には、死というものがなく、生も死も同じように受け容れているのでです。 死というものがないと感じる精神。 わたしはそうはいかなくて、愛する人を亡くしたとき、どんなに泣いたことでしょう。 悲しみのなかに沈みこんでいて、大声で泣いたものです。 死者は親しい人に寄り添っている、イゾベルはそん

        パン屋さん

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          いろ衣都つむぎ ~白い人びと~

          わたしのいちばん好きな小説は、フランシス・バーネットの「白い人びと」です。このお話は1917年にアメリカで出版され、日本語訳は1967年(わたしが生まれた年)にポプラ社より刊行されました。翻訳者は川端康成です。 このお話は、「小公子」という分厚い本に、表題作の後ろにおまけのように併録されていました。だから、そんなに長いお話ではないのです。 わたしは小学校の図書室でこの作品に出会い、よくわからないけど、とても美しいお話だ、と思い、何度も何度もこの本を借りて読みました。 この作

          いろ衣都つむぎ ~白い人びと~

          わくわく どきどき

          今朝、夫がすっごくおもしろい本があるんだ、と、「化学図録」という本をくれました。 「衣都さんもきっと気にいるよ」 と。 ほんと、そうなんです! 化学反応や、方程式や、写真もいっぱいあって、すごくおもしろいんです。 たぶん、高校生の副読本みたいなものなのじゃないかと思うのですが、わたしたちみたいな、化学、物理大歓迎な夫婦には、愛読書になるでしょう。 わあ、嬉しい! 夫は恐竜図鑑もプレゼントしてくれたし、宇宙の本もプレゼントしてくれました。 わたしは理系の人ではないんだけれど、よ

          わくわく どきどき

          いろ衣都つむぎ ~作業療法としての絵~

          わたしは毎日絵を描いています。 今は詩画集をつくるため、詩をつける絵を描いています。 絵を先に描いて、それに詩をつけます。色えんぴつ、パステル、水彩絵の具と画材はさまざまながら、資料などは見ずに思いのままに描いています。 絵を描くことは、心の負担にならない趣味でした。小さい頃から絵は描いていたけれど、40代の頃、精神科の閉鎖病棟へ入院していたときに、大好きな手芸を主治医から禁じられ(根をつめすぎるから)絵を描くことにしたのです。 わたしは72色の色えんぴつを持って入院しました

          いろ衣都つむぎ ~作業療法としての絵~

          クリオネの雲

          きのう、空を見ていたら クリオネみたいなかたちの雲が ふわふわ空を浮いていたんだ だれかにそのことを言いたくて でも そばにはだれもいなくて・・・ そして 気づいた わたしはこの雲を記憶にして 大事に持ち帰ろう。 そして わたしのなかで 美しい想いとして保管しておいて この雲が欲しい人に いつでも分けてあげられるよう 雲の白さを磨いておくんだ ささやかな優しさを欲しい人に 分けてあげたい こんな小さなものでも 案外救われるでしょう そうじゃない?

          クリオネの雲

          いろ衣都つむぎ ~神さまはいますか~

          わたしは毎月1日に、北海道神宮を参拝しています。 3月は体調が悪くて参拝に行けず、4月も15日になってやっと行けたので、必ず1日に行っているわけではないのですが。 それでも、月に1度は参拝して、自分の気持ちを整えます。 参拝するのは、神さまに感謝を伝えるためです。 なにかを願ったことはありません。今月も無事に暮らせました、ありがとうございます、と静かに伝えます。 ご利益なんて、現世的なものは、持ちこみません。 そして、ほんとうのところ、神社に神さまがいるとも信じてはいないので

          いろ衣都つむぎ ~神さまはいますか~

          いろ衣都つむぎ ~恐れるな~

          幼い頃はとてもこわがりでした。 こわがりなため、自転車にも乗れなかったくらいです。 そんなわたしに、いつ頃からか、「恐れるな」という言葉が頭に浮かぶようになったのです。 中学3年生のとき、進路を決めなければならず、わたしはほんとうに困っていました。 高校へ進学したくなかったのです。あと3年間も学校へ行くなんて、地獄だと思いました。だけど、中卒で働くことも考えられなかったのです。働くことはまた未知の世界でしたから、そこへ飛びこむ勇気はありませんでした。 わたしはいっそ修道院に

          いろ衣都つむぎ ~恐れるな~

          いろ衣都つむぎ ~目覚めること 覚えていること~ 

          13、14歳の頃は、感受性がいまの10倍くらいはあり、いつもなにかに感動していた。自然の豊かな田舎で育ったので、空も美しく、山もたんぼも川も野草のそれぞれも、みな愛さずにはいられない存在だった。 その頃、わたしの内には満ち満ちてくる、大きなものがあったけれど、そういうものについて、人と話し合ったことはない。大きな力でわたしを満たし、幸せな気持ちでいっぱいにするのだ。 この満ちてくるものはなにだろうか。 わたしもそのさなかにいるときはわからなかった。 いま、その当時を振り返ると

          いろ衣都つむぎ ~目覚めること 覚えていること~ 

          いろ衣都つむぎ ~恋愛によって変わるもの~

          恋愛はいつも気がつくとおちている。 あ、と思うともう恋愛の只中にいる。 わたしは、タイプとしていうなら、不幸な人が好きなのだけれど、ちゃんと不幸な人は現れて、そうすると、恋愛においては積極的になるわたしは彼に近づき、話をし、親しくなってゆく。 わたしがこれまで、こんなに好きな人はいない、離れているのはいやだ、と 脇目もふらずに好きになった人は2人だけだ。 1人は夫。 もう1人は、28歳から17年つきあった13歳年上の人だ。 その人はもう亡くなったが、わたしは彼を愛し抜けなかっ

          いろ衣都つむぎ ~恋愛によって変わるもの~

          コタは わたしのなかに

          コタはしとしと雨の降る夜に わたしを訪ねてやってきた やせっぽちで汚い子猫 あなたを家にいれるかどうか迷ったよ 子猫は大好き でも そのとき家にはビーっていうきかん気の猫がいたし それになによりわたしは 寝たきりの母の介護をしていて いっぱいいっぱいだった でも いま 目のまえで みゃあみゃあと必死で鳴くあなたを 追い払うなんてできなかった きっと捨て猫なんでしょう 人間に飼われていたんでしょう わたしはあなたを家にいれて ビーのごはんをあげた あなたはふがふが言いなが

          コタは わたしのなかに

          いろ衣都つむぎ ~絵画への憧れ~

          わたしがほんものの絵画(キャンバスに描かれた大きなもの、複製でないもの)を見たのは9歳、小学3年生のときでした。 当時、金沢へ回ってきた日展に両親が行くことを決め、家族4人で(父、母、姉、わたし)車で出かけたのです。だいたい車で1時間くらいです。 わたしたち家族が、美術の展覧会へ行くこと自体初めてでした。 父も母も、べつに芸術に詳しくもなく、関心もない人たちでしたが、このときは、なぜか見たくなったのだそうです。 しかし、わたしはまだ9歳。芸術などわからないだろうし、飽きてぐず

          いろ衣都つむぎ ~絵画への憧れ~

          いろ衣都つむぎ ~どこからきたの~

          わたしたちは、すでに幼児のときに、自分なりの美意識を持っていました。 それぞれに、美しいもの、醜いもの、たいせつなもの、いらないもの、みんな自分のなかで決まっていたと思うのです。 わたしは花を見て美しいと思いました。その思いはだれからも教えてもらったものではありません。ただ、そんなふうに感じただけです。 母がきれいでしょ、と持ってくる花でも、きれいだと思わないことはありました。 すべて、わたしが基準だったのです。 生まれてから3、4年しか経っておらず、なんの経験もないのに、わ

          いろ衣都つむぎ ~どこからきたの~

          いろ衣都つむぎ ~不思議なことも起きるから~

          わたしは3月に、電子書籍 Kindle版で、絵本を出版しました。 わたしは、昨年の8月から、就労継続支援B型事業所へ通っていて、そこで絵を描いて、社長が出版してくださったのです。 障害者のための働く場所ですが、B型はA型とちがい、雇用契約も結ばないし、A型は最低賃金が保証されていますが、B型は工賃もわずかです。 でもA型でわたしはやっていけませんでした。効率を求められ、苦手なこともやるしかなくて、体調をくずしてしまいました。 そこで、事業所をいろいろ探し、いまの事業所にたどり

          いろ衣都つむぎ ~不思議なことも起きるから~