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マインドフルな医科学 ~瞑想の副作用②「魔境」~

早いもので今年も残り僅か.
今年も大変お世話になりました.
来年もよろしくお願いいたします.

今回の年内最後のメモは,
マインドフルネス瞑想塾でお話しした
瞑想(Meditation)副作用について.
~その弐~


マインドフルネスには,
呼吸瞑想を基本として
様々なタイプのマインドフルネス瞑想がありますが,
このメモでもまとめているように
様々なメリット効果が知られている.


では,瞑想デメリット副作用はあるのか?


◆「統合医療」に係る情報発信等推進事業

厚生労働省によると,瞑想の安全性について次のような見解を示している.

健康的な人には安全である
身体的制約がある人は,動きを伴う特定の瞑想に参加できない可能性あり.→かかりつけの医療スタッフと話し合い, 瞑想インストラクター病状を把握できるようにしておくこと.


このように,
一般的には瞑想は安全のようであるが,
瞑想を実践する人たちの間で知られている副作用として知らているものがある.

それが,


魔境


魔境とは,
広辞苑によれば,

魔境魔物が住む境界.身の毛もよだつような秘境

何とも言葉に出来ない怖そうな世界ですが,
瞑想の世界でいう魔境とは??


【魔境】
瞑想を行っていると様々な不思議な体験をする.

感覚が研ぎすまされ過ぎて,
・神様の姿を見た!
・天の啓示を受けた!
などなど,
幻視幻聴,あるいは強迫観念に襲われるなど様々な負の影響が現れる.

このような神秘体験を,
の用語で「魔境(Makyo)」と呼ぶ.


このような神秘的体験である魔境についても,
研究が行われ始めている.


◆魔境の研究(Lindahlら,2017)

目的瞑想による主観的体験の概念化.
方法瞑想実践者(ルーキーやマスターの域にまで達しているベテラン.1万時間以上の瞑想体験者)60名を対象としてインタビューを行い,質的研究手法を使用して分析.
結果:瞑想によって発生する感覚7個に分類でき,予期せず起きる望ましくない59種類の感覚を特定できた.
「不安」「恐怖」「不眠」「虚無感」「光の幻覚」「幻聴」「時空のゆがみ」「過敏症」「デジャブ」
これらの症状は,軽度な「一時的」なものから,「持続的」な重度な症状まで含まれていた.
しかしながら,必ずしも魔境を否定的なものと捉えていなかった被検者も存在した.


これから,どのように魔境の研究が展開されていくのでしょうね.
楽しみです.

◆文献
1)Lindahl JR,et al:The varieties of contemplative experience: A mixed-methods study of meditation-related challenges in Western Buddhists.PLoS One12(5):e0176239,2017.


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https://note.com/hisanpan/m/m993332846e26

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