久(HISASHI) 【箏奏者】

【テクノロジー×和楽器の人】箏(琴)奏者 / 作曲家 | 和楽器ジェネラティブNFT「…

久(HISASHI) 【箏奏者】

【テクノロジー×和楽器の人】箏(琴)奏者 / 作曲家 | 和楽器ジェネラティブNFT「千手」( @senjudao ) 2024年発売予定 | 各国でレコーディング参加実績🇯🇵🇺🇸🇬🇧🇩🇪🇨🇦🇳🇴 | 国内外へ楽曲提供実績あり | 一般社団法人伝統文化NFT協議会顧問

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和楽器衰退のすべての元凶は「コミュニティ」である

箏(琴)奏者の久です。 これまで僕は、日本の和楽器・伝統音楽(=邦楽)業界が直面する、以下のような問題について発信とリサーチを続けてきました。 ・技術継承問題 ・一般向けコンテンツ(楽曲)の欠如 ・コミュニティ内で完結する経済(=関係者経済圏) そして、このような問題に苦しむ私たちの業界には一体何が起きているのかと考え続け、その結果一つの結論に辿り着きました。 それが、「すべての問題は『コミュニティ』に帰結する」というものです。 この記事では、なぜそういう考えに至っ

    • 和楽器のためのバーチャル合奏システム「無限段物」(むげんだんもの)とは

      「無限段物」は、約400年前・江戸時代から存在する日本の伝統的な音楽ジャンル「段物」(だんもの)をアップデートし、和楽器のためのバーチャル合奏システムを開発するプロジェクトです。 1. 段物(だんもの)とは段物は、「段」と呼ばれるいくつかのセクション(西洋音楽でいう楽章)から成り立っており、各段が「52拍子」(たまに54拍子)と、フォーマットが厳密に定められています。 この段物が面白いのは、規則的で統一されたフォーマットの上に成り立っているため、「異なる楽曲や楽章同士を自

      • なぜ伝統を残さなきゃいけないの?

        ※記事を最後まで読んでいただいた方に、音楽NFT(ガチなやつ)のプレゼントがあります。ぜひ最後までお付き合いください🙏 「伝統を残し、伝えていきましょう」 こういった類の発言は、テレビや新聞などのメディア、あるいは個人間の会話においてもよく耳にします。 そして、多くの人は特に疑問を持つことなく「うんうん、そうだよね」と何となく納得しているように思えます。 まるで、伝統を残すことが無条件に良いことであるかのように、です。 今回の記事では、前半にまず、こういった空気感に

        • 【わかりやすく解説】音楽家のためのNFT入門基礎(ライト版)

          この記事は、NFTに興味がある全てのジャンルの作曲家・演奏家・ミュージシャン・アーティストを対象としている。 NFTに興味がある方、またはNFTに参入したばかりの方のガイドライン的なものになると嬉しい。 一応、記事の信ぴょう性のため、筆者のプロフィールを少し紹介させていただくと、筆者は箏(琴)奏者・作曲家として1年以上NFTに携わり、120点以上の音楽NFTの販売実績を持つ。 他にも以下のようなオファーをプロジェクト・企業からいただき、テクノロジーと和楽器の可能性を探る

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          久(HISASHI) – アーティスト・インタビュー

          5月、日本の箏奏者で作曲家の久さんとのインタビューを2回行いました。 そのうちの1回目はビデオ・インタビューとして行われました。その内容は、アカデミックな言葉で言うなら、情報技術のジャンルに入るかもしれません。 もう一つの方は、人文科学に属するでしょう。このブログではそれを「カフェ・インタビュー」と呼ぶことにします。 ただし、この記事はビデオ・インタビューの動画も含んでいます。そちらでは、このブログ記事では簡単にしか触れていない特別なテーマを扱っています。 2023年

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          【和楽器】箏(琴)の打ち込みでやってはいけないことTOP3【DTM】

          ※「箏」は「琴」の正式表記。皆さんが想像する通りの「お正月のアイツ」です。 箏奏者・作曲家の久です。 演奏の傍ら楽曲提供なども行なっており、日頃からDAWを使った音楽制作をしているDTMerでもあります。 そんな感じなので、箏をはじめとする和楽器を楽曲に入れることは非常に多いです。 箏パートがある場合は自らレコーディングをしますが、作曲段階やデモを作るときなどに、箏のサンプリング音源を使用しています。 そんな僕が、巷にある箏の打ち込みを聴いて「ありがちだけど、生っぽ

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          音楽家視点で見るOrdinals NFTの面白さ

          ビットコインのNFT・Ordinalsが話題になっている一方で、「なぜわざわざOrdinalsで作品を出すのか」と疑問視する声もちらほら耳に入ってきます。 私としても、自分のOrdinals作品の「意図」や「意味」が誤解されるのは本意ではありませんので、この機会になぜ私がOrdinalsを面白いと感じているのか、その理由を音楽家ならではの視点から説明させていただきたいと思います。 私がOrdinalsに興味を持ったのは今年の2月末であり、初めて作品を刻んだのは2023/3

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          総合クリエイティブイベント『玄ゝ苑』 #1 「足るを知る」を開催しました

          5/28(日)に渋谷で『玄ゝ苑』という総合クリエイティブイベントの第1回を開催しました。 このイベントは、新和服デザイナー・蓮目萌々花さん(https://twitter.com/hasu_momo)と共同で立ち上げた総合クリエイティブイベントです。 『物事の本質へ触れるための時間と空間を届ける』ことを目的に、毎回1つのテーマを決め、そのテーマに沿った空間や体験を創り、届けることを目指します。 玄ゝ苑 #1 「足るを知る」第1回の「玄ゝ苑」は「足るを知る」というテーマで

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          Ordinalsの音楽NFTを作ってみた【和楽器×ビットコインNFT】

          Ordinals NFTとは一言でいうと「ビットコインのNFT」です。 今までNFTといえばイーサリアムでしたが、ビットコインでもNFTを作れるようになったよ、ということでNFTクリエイターの間で話題になっています。 イーサリアムとは全く違う個性を持つビットコインでNFTが作れるということで、これまでのNFT文化とは異なる文化ができるかも?と個人的にすごく興味がありました。 技術的なところでいうと特に、フルオンチェーン音楽NFTが現実的になった、というのがやはり熱いです

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          和楽器NFTの新コレクションが話題のweb3音楽プラットフォームからリリースされます

          和楽器NFTプロジェクトCryptoWagakkiより、新しいコレクションがリリースされます! コレクションの名前は『CryptoWagakki AUTHENTIC』。 コンセプトは、「"足るを知る"大人のための音楽NFT」です。 足すことを繰り返してきた日本の音楽明治維新以降、日本音楽は様々な要素を取り入れ、足し続けてきました。 例えば、大編成の合奏や、低音を充実させるための新たな楽器の開発などが挙げられます。 これは明らかに西洋音楽の影響であり、その根幹にあった

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          【なぜ伝統音楽NFTなのか?】Part3.解決策としてのNFT

          ※この記事は『Part3』です。 『Part1』と『Part2』をまだお読みでない方で、全体像を把握したいという方は、そちらからお読みいただくことをオススメします! ◉Part1 邦楽界の抱える問題 https://note.com/hisashi_musik/n/n644e98d7a546 ◉Part2 邦楽再生の方法を本気で考えてみる https://note.com/hisashi_musik/n/n8e39cc3aa506 解決策としてのNFTここまでの記事で、

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          和楽器とNFTとメタバース【日本最大級のNFTイベントで行なった、2つの新しい取り組み】

          11/5〜6にかけて京都で開催された日本最大級のNFTイベント『NFT COLLECTION IN KYOTO』に出展させていただきました✨  なんと今回は出展のみならず、『会場の音楽を全面プロデュース』という役目もいただき、会場では僕の作曲した楽曲がずっと流れておりました♩(感動!) さて、我々CryptoWagakkiのブースの様子はこんな感じでした。 琴体験コーナーです!! そしてこれは、ただの琴体験ではありません。 写真手前のパネルをご覧ください。 『あな

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          【なぜ伝統音楽NFTなのか?】Part2.邦楽再生の方法を本気で考えてみる

          解決策を本気で考えてみる前回の記事では、邦楽が抱える問題点をずらっーと挙げ、『このままではお先真っ暗』ということを書きました。 (前回の記事はこちらです) ↓↓↓ だいぶどよーんとした雰囲気になりましたが(書いていて鬱になりそうだった)、大事なのはここからです。 これらの問題を解決するのに有効な策は何か? これを論じるのが、この記事の目的になります。 早速、本題に入りたいところですが、その前に重要な『前提』について触れておきます。 僕は、解決策を考える大前提として

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          【なぜ伝統音楽NFTなのか?】Part1.邦楽界の抱える問題

          初めまして。箏(こと)奏者の久(ひさし)と申します。 「箏」と難しい漢字を使っていますが、要するにお正月に聴く「お琴」のことです。あれを弾いている人です。(あれは正確には「箏」と書くので、一応こっちを使っているだけです) 僕は2022年の9月よりCryptoWagakkiという和楽器・伝統音楽のNFTプロジェクトを立ち上げました。 NFT?何それ美味しいの?という方は、僕がごちゃごちゃ説明するより、もっと話が上手い方に解説してもらった方がいいと思うので、こちらの動画をご

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