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ピンク・レディーが文化庁長官になるようなもんなんだぜ 〜 都倉俊一

(2 min read)

おととい3月5日午前中に流れてきたニュース。2021年4月1日の新年度から、新しい文化庁長官として、コンポーザーの都倉俊一が就任することが決まったという、ぼくら’70s歌謡曲ファンにはビックリ仰天の話題がありました。

都倉俊一、そう、あの都倉俊一ですよ。アクション路線の山本リンダやピンク・レディーのシングル曲のほぼすべてを(阿久悠とのコンビで)書いた、あの都倉俊一が文化庁長官になるんですよ。

ちょっとうれしいというか、でも文化庁長官ってどれくらいの仕事をするものなんだろう?ってことをまったく知りませんけれども、政府・お役所関係はやっぱりいままでクラシック音楽偏重だったんじゃないですか。

そこにですよ、あの「どうにもとまらない」「狙いうち」「じんじんさせて」「キリキリ舞い」「ぎらぎら燃えて」の都倉俊一が、「ペッパー警部」「S・O・S」「渚のシンドバッド」「UFO」「サウスポー」の都倉俊一が、就任するんですよ。これがニュースじゃなくてなにがニュースだというのでしょう。

文化庁長官に、いままで都倉みたいなポピュラー音楽界の人間が就いたことなど、まったくないはずです。都倉が最初の一例となるんですよ。

往年の都倉がどれくらいのヒット曲を書いたか、公式ホーム・ページに「楽曲一覧」が掲載されていますので、ぜひご覧ください。1970年代に日本で大ヒットしたあの曲もこの曲も、どれもこれも、ぜ〜んぶ都倉の作曲なんですよ。

だからあの時代にテレビの歌番組でヒット・ポップスを聴いていた人間にとって、「都倉俊一」という文字は忘れようたって絶対に死ぬまで一生忘れられないっていう、そんな、つまりぼくらの思春期を形成した大恩人であるわけです。

政府・お役所関係の仕事が、これでちょっとはポピュラー音楽、ポピュラー文化方面に光を当ててくれるようになるかは、やっぱりわからないんですけど、それでもあのリンダの、あのピンク・レディーの、都倉俊一が文化庁長官になってしまうんだっていうことに、ある種の快哉を叫びたい人間はたくさんいるはずですよ。

都倉さん、じんじんさせて!

(written 2021.3.7)

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