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人生は誰もが誰かを探す旅の途上なのかもしれない ~ Guns N' Roses 「November Rain」

このバンドの強み

ガンズ・アンド・ローゼスの強みは、メンバーが青春時代に聞いていたであろう音楽の好みの多様性にあるような気がします。

アクセルはクイーンを愛聴していましたし、ピアノ演奏もできます、ベースのダブ・マッケイガンは英国・米国のパンクフリークですね。ギターのスラッシュは独特のギターの音色とエアロスミスなど70年代からのアメリカのロックですし、もう一人のギターのイジー・ストラドリンはソロアルバムの方向性やその時のドレッドヘアでわかるようにレゲエなどを好んでいたようです。

こういった集団を形成するメンバーのもつ多様性は単純にメンバーの数の足し算ではなくて、掛け算の魅力を持つのが集団作業の面白いところで。野球、バスケなどのスポーツでもそうですし、音楽以外の場面でもこういった面は見られます。

レッド・ツェッペリンもそうで、5枚目のアルバム以降は急激に成熟度が増して、まさに四人のメンバーの掛け算の結果の音が展開されておりました。

November Rain


そんなガンズ・アンド・ローゼスの2枚目のアルバムは、2枚同時発売。その1枚目に収録されていたのがこの「November Rain」。

曲調はバラードですが、途中からブラックミュージック的な要素、、つまりはゴスペルチックな盛り上がりが入ってきます。

演奏面で白眉なのは、スラッシュのギターソロ。3度にわたってソロをとっていますが、メロディの流れと熱量が最高潮なのが最後のソロパート。このギターソロは、この曲の持つ悲しみをとてもよく表現しています。結果として別れて行かざるを得なかった運命への嘆きというか慟哭と言いますか。これはぜひPVで確認してみてください。(7:25くらいからです)

11月の雨

11月という季節に降る雨は、冷たいが故に、やはり別れの象徴ですね。

雨は涙とも解釈でき、別れを選択せざるを得なかった11月に降る雨は、自分の凍えそうな心の現れでもあるし、自分の涙のイメージでもある。そして、雨のベールは全てを包み込んでいく。

ラストに繰り返される、Everybody needs somebodyというメッセージがこの曲のテーマのような気がします。

社会のものの流れを考えても、人間は決して1人では生きていけない。だから奇跡的な必然で出会った大切な人との関係とはきちんと向き合っていくべきでは無いかと。。そういう曲のような気がしている今日この頃です。

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