3月28日。色川武大「9勝6敗を狙え」

色川 武大(いろかわ たけひろ、1929年3月28日 - 1989年4月10日)は、日本の小説家、エッセイスト、雀士。阿佐田哲也という名前では麻雀小説作家として知られる。

色川武大という名前で純文学を書いた。1961年に「黒い布」で中央公論新人賞、1977年に「怪しい来客簿」で泉鏡花賞の翌年に「離婚」で直木賞、1982年「百」で川端康成文学賞、1989年「狂人日記」で読売文学賞を受賞。

一方の麻雀。阿佐田哲也という名前は、「朝だ!徹夜だ!」に由来している。麻雀の玄人であったことがばれないよう、トップにはならず「いつも、少しだけ浮く」という麻雀を打っていた。後に麻雀の牌の並びが小説中に記載されている「麻雀小説」を発明する。自伝的小説『麻雀放浪記』シリーズで若い読者の圧倒的人気を得て脚光を浴び、麻雀ブームを生んだ。麻雀エンターテインメントグループ「麻雀新撰組」の局長に就任。麻雀メディアに大きな影響を及ぼす。阿佐田を尊敬する雀士達からは「雀聖」と呼ばれた。

「長く生きるというのは素晴らしいことなんだ。だけど長く生きるためには術(すべ)がいる。術をマスターしなくてはね」

「幹線道路を行くようなコースで競争したってしょうがない。自分だけの生き方を作らないとしょうがないだろう」

8勝7敗では寂しい、10勝を狙うと無理がでるから、「9勝6敗を狙え」がギャンブル人生から得た人生哲学であった。幸運が続くと危ないから不運を消化しておくとも語っている。二つの顔を持っていたこの人のギャンブラー哲学は聞く価値がある。

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