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「名言との対話」3月16日。吉本隆明「ほんとうに教養のある人というのは、どういう人のことを言うか。それは要するに、日本の現在の社会状況、それに付随するあらゆる状況が、どうなっているかをできるだけよく考えて、できるだけほんとうに近いことが言えるということです」
吉本 隆明(よしもと たかあき、1924年〈大正13年〉11月25日 - 2012年〈平成24年〉3月16日)は、日本の詩人、評論家。享年87。 東京都出身。東京工大電気化学科卒。東洋インキ製造に勤務した後、詩人、評論家、思想家として、戦後の論壇を風靡した。戦後の主な論争のほとんどに関わってきた吉本の言葉は大きな影響力を持っていた。私の世代でも信奉者が多かった。また亡くなる直近まで、この人の言説は注目されていた。 全共闘運動のなかで教養エリートたる大学教授たちを糾弾した吉
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「名言との対話」3月12日。大西巨人「問題を書くべき。問題の解決ならなお良いけれど問題の提起を。問題点を追求するというものが欲しい。今ですよ。今こそと言うても良い」
大西 巨人(おおにし きょじん、1916年(大正5年)8月20日 - 2014年(平成26年)3月12日)は、日本の小説家・評論家。享年97。 福岡市出身。幼い時から群を抜いた記憶力で周囲を驚かせた。旧制福岡高校をを経て、九州帝国大学に入学した年に日中戦争が勃発し仲間と共に反戦運動に加わり大学を除籍処分になる。その後新聞社に勤める。1942年対馬要塞重砲兵聯隊入隊。1946年綜合雑誌『文化展望』を創刊。『近代文学』同人となる。「おなじ亡ぶにしても東京で亡ぶことを選ぶべきだ」
「名言との対話」3月9日。橋爪四郎「古橋は選手を育てて金メダルを取るために水泳連盟に入り、僕は底辺を広げるためにスイミングスクールを開くことになるんだ」
橋爪 四郎(はしづめ しろう、1928年9月20日 - 2023年〈令和5年〉3月9日)は、日本の競泳選手、スポーツ指導者。ヘルシンキオリンピック競泳男子1500m自由形銀メダリスト。 和歌山県出身。旧制海草中学(現県立向陽高校)卒業後、奈良の靴下製造会社に就職した。古橋廣之進に「橋爪くん、俺と一緒にやらないか」と誘われ、日本大学に入学する。自由形中長距離で、「フジヤマの飛び魚」と呼ばれた名選手・古橋と一時代を画した。 1948年のロンドン五輪では敗戦後の日本は参加できな
「名言との対話」3月8日。谷沢永一「男が成長するとは、自分が持たないものをひとつひとつ確認し、次第にあきらめてゆく行程である」
谷沢 永一(谷澤 永一、たにざわ えいいち、1929年6月27日 - 2011年3月8日)は、日本の国文学者、文芸評論家、書誌学者。専門は書誌学、日本近代文学。関西大学教授。享年81。 76歳の時点で200冊を超える著作を持つ稀代の著述家・谷沢永一は3月8日に81歳で死去している。鋭い舌鋒で文芸評論を書き世の思想家の心胆を寒からしめた人物。入院中も、頭の中で原稿を書いているんやと妻に語っていたほど物を書くことに没頭した人生であった。 改めて経歴を眺めると2011年3月8日