3月18日。稲森俊介「 一人ひとりの能力を最大限に発揮しよう」

稲森 俊介(いなもり しゅんすけ、1930年8月29日 - 2011年3月18日)は、日本の実業家。

大学卒業後、味の素につとめ代表取締役専務となる。1990年経営不振のカルピス再建のため出向し翌年社長。反対を押し切って大規模な設備投資と新製品カルピスウオーターのヒットで経営再建を果たす。1995年、古巣の味の素社長に就任。

初恋の味・カルピスは子どもの頃は愛飲した。その後、大人になってカルピスウオーターの登場でまたファンになった。それをヒットさせたのが稲森社長だったのだ。

味の素社長になったときには創業一族のトップに指揮系統の混乱をさせないため今後経営会議に出席しないように要請している。また創業一族の経営介入を断ち切るために会長や取締役名誉会長の退任と自身の社長退任・会長就任と差し違えた。初めての見合いで結婚を決めているなど、出処進退のすっきりした、筋を通す人物だったようである。

冒頭に掲げた言葉は、業績不振に陥ったカルピスを立て直すときの社員に対する明快なメッセージだ。経営の再建にあたって社員への激励という急所を抑えたマネジメント、トップとしての引き際の見事さなど、この人の人生観などはもっと深追いしたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?