12月31日。 松平康隆「金メダルを狙うには、非常識を積み重ねていくしかないんだよ」

松平 康隆(まつだいら やすたか、1930年1月22日 - 2011年12月31日)は、日本のバレーボール全日本選手、バレーボール全日本男子代表監督。

中学時代からバレーボール選手として活躍。東京オリンピックはコーチとして銅メダル。直後に全日本監督として「世界制覇 8年計画」を立てる。大古誠司、森田淳悟ら身長 1m90cm以上の長身選手を集めて大型化をはかるとともに、「Aクイック」「Bクイック」「一人時間差(→時間差攻撃)」など、速攻主体の日本式コンビネーションバレー確立に力を注ぎ、メキシコで銀メダル、ミュンヘンで金メダルを獲得。女子バレーは東京オリンピックの「俺についてこい」で東の魔女を率いた大松博文監督が有名だが、男子バレーはやはり松平監督だ。2000年には国際バレーボール連盟から 20世紀男子最優秀監督に選ばれた。
著書『負け犬になるな―私をささえた忘れ得ぬ言葉』は、人生のさまざまなステージでの出会いと言葉による人格形成がみえるミニ自伝である。

・ 母「男は語尾をはっきりしろ」。メリハリ。出処進退。生活態度。

・上司「人の世話はとことん見ろ、しかし自分のことは人に頼むな」

・先輩「超一流になることだ。余人をもって替え難いという人間になることだ」。一流と超一流の差。環境づくり。

・先輩「世界一のチームをつくろうと思ったら、リーダーがまず第一に世界の顔役にならなければならない」

・ライバル「俺にやらせろ」。むずから買ってでる。

・友人「嫌なことはまっ先に、しかも最高責任者が打ってでるんだ」。

・愛知揆一「立体史観を持て」。オールラウンド。民族。生い立ち。キャラクター。美術館。生家。歴史。

・ブランデージ「ルールを守るのは法律があるから泥棒をしないということに等しい。みずからの反則をみずから申し出るという姿勢があってこそ、初めてそこにスポーツマンシップ、フェアプレーの精神が高揚されるのだ」。アマチュアリズム。

・大森実「叫ばずして倒れるよりも叫びながら倒れる。これが次の世代へ本当に残すものなんだ」。敗北、卑怯。

・ペレ「うまくな秘訣は練習、そしてまた練習、それよりまた練習、人一倍練習することだ」

・糸川英夫「10年周期説」「可能性はゴロゴロしています」。チャレンジ。生きているという実感。

・王貞治「打撃に限らすべては集中力ですよ」「一打席、一打席、真剣にやるだけです」

・川上哲治「待つという部分が監督の仕事の中で一番大事なところだと思うのです。待つことのできない男は名監督になれない」

以上にみるように、母親、先輩、上司、友人、ライバルの影響で育っていく。そして自分が大きくなるにつれて、同時代の他の分野の最高峰の人物からも学び続けたことがわかる。一流が超一流になると、さらに超一流同士で磨き合う世界がある。

「仕事というものは、自分が『ねばならない』と思いこんだもの、それが人生の仕事である」「人を見つけるのと育てるのは監督の仕事、しかし最後に勝つのは選手の仕事、負けたときには私の責任」には、リーダーの覚悟がみえる。人は出会った人の言葉で成り立っている。

「金メダルを狙うには、非常識を積み重ねていくしかないんだよ」は、つまり「創造性のないチームが世界一にはなれない」ということであり、具体的には「物事をきちっと詰めているか詰めていないかというのが一番大事で、世界一になるか、ならないかは、そこで決まるんです」だ。これは松平康隆の遺した金言である。

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