3月25日。佐伯勇「果報は練って待て」

佐伯 勇(さえき いさむ、1903年〈明治36年〉3月25日 - 1989年〈平成元年〉10月5日)は実業家。近畿日本鉄道(近鉄)の元社長、会長、名誉会長で、近鉄グループの総帥。プロ野球・近鉄バファローズのオーナーでもあった。アメリカの大陸横断鉄道の2階建てドームカーを参考にした、世界で初めての2階建電車による特急車のビスタカーの生みの親でもある。近鉄中興の祖。

奈良の自宅は現在では上村松園ら3代の日本画家の松柏美術館になって解放されていて訪問したことがある。旧佐伯邸の伯泉亭で抹茶と茶菓を堪能しながら、美しい庭を鑑賞。

「社外の専門家の意見も十分に聞く。一つの意見に飛びつき足る事は絶対にしない。そして熟慮してひとたび決断すればいかなる決断も逡巡も許さず断行する。こうした覚悟で下した決断はまず十中八九成功する。トップの決断とその成功の積み重ねが社員との間の信頼関係を生むことになる」

「社外の専門家の意見も十分に聞く。一つの意見に飛びつき足る事は絶対にしない。そして熟慮してひとたび決断すればいかなる決断も逡巡も許さず断行する。こうした覚悟で下した決断はまず十中八九成功する。トップの決断とその成功の積み重ねが社員との間の信頼関係を生むことになる」

「運命の神は公平で、だれにでも一様に、公平に機会を与えてくれる。この機会をつかむか、つかまないかということが事業の成否の分かれ目になる。だからこそ、常に意欲し、常に用意しておることが大切なのだ」

問題にぶつかったら、それからあわてて考えるのではない。問題の把握と対処策は日頃から常に用意しておくことが大事だ。ひとりよがりで問題を暴き立てて性急に解決しようとして失敗することを戒めた言葉だ。時機を待ち、好機が訪れたら一気に抱負を実現する。それがものごとの実現のための急所であることこの仕事師は教えてくれる。

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