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プログラミング・デジタル造形・Linux=創作の動機

とても共感する記事を見つけましたので、引用させて頂き、私もひとことふたこと書きたいと思います。

WordPressのソースコード読んだことありますか?

以前にも書きましたが、私は昔、P_BLOGとLoggixというブログエンジン開発プロジェクト活動をしていました。↓

開発を始めたのはMovable TypeやWordPressが出たのとほぼ同時期です。先行するMovable Typeのコードと仕組みを見て「こんなん、ダメだ」と思ったのがオリジナルブログエンジン開発を始めた初期衝動です。

「Movable Type」は今はすっかりWordPressに押されてしまった印象ですが、2000年代のBlogブームを牽引し席巻した超人気エンジンです。ものすごく多くの人が使っていました。では、Movable Typeのソースコードを読んで分析した人はどのくらいいるでしょう?

私は、全て読みました。

そして、こう思いました。

「俺なら、こう創る」

で、作ったのが上記の日経Linuxに掲載された「P_BLOG」です。

当時Perlを使っていた私自身がそもそもPerlに未来を感じていなかったので、Perlで書かれたMovableTypeにも未来を感じませんでした。動的生成Webサイトが未来だろうと思っていたのでMTの静的生成HTMLにも未来を感じませんでした。なので当時出てきたPHPに飛びついて最初に作ったのがこの上記のブログエンジンです。作る前の「事前のPHPの勉強や予備知識」なんてありません。「PHPの勉強」をしてから「さあなに作ろう?」と考えたわけではないのですね。

「WordPress」は今やデファクトスタンダードですね。みんなが知ってます。では、WordPressのソースコードを読んで解析した人はどのくらいいるでしょう?

私は、全て読みました。

そして、こう思いました。

「俺なら、こう創る。」

で、作ったのが「Loggix」です。

特に「Loggix」は、当時出てきたばかりのZend Frameworkのフレームワークのテンプレートエンジンのコードを全て読んで分析することから始めました。WordPressで良いと思ったプラグインの実装機能のコードも全て読んで分析しました。それらテンプレートエンジン機能とプラグイン機能の2つを全てコードリーディングし、咀嚼して自分の中で昇華したたのち、「自分ならこう書く」とフルスクラッチで書いたものです。

そもそも、PHPはそれ自体が元々テンプレートエンジンプロセッサであるという事が意外と知られていません。だから言語で新たな言語を書いたかのような「PHPテンプレートエンジン」なるものがワラワラと生まれ、それが「PHPは遅い・重い」のイメージの原因になっていたと私は考えてます。

PHPで作られたWordPressも、(今のバージョンは分かりませんが)当時のコードを読む限りでは「美しくない」と感じました。コーディングスタンダードや設計など、気に食わない部分が沢山ありました。検索機能のSQLもマルチバイトの検索やAND OR検索、複数キーワードの検索など機能的にもの足りない、と感じました。

プラグイン機構の設計は結構素晴らしいと思いました。しかしテンプレートエンジン機構はコードや基本設計から始まってHTMLとPHPの分離デザインも納得がいかない面が沢山ありました。それら小さいものの積み重ねが速度のボトルネックになっているとも感じました。直感的に「これは将来バージョンアップを重ねたらきっと激重になる」と思いました。

時代の進化でハードウェアが進化したためその辺はカバーされて分からなくなっていると思いますが・・・実際に1年ほどWordPressでサイトの運営もしてみましたが、管理画面の操作感なども含めやっぱり私は「思ってたとおり重い」と感じたので使うのをやめてしまいました。

これらのブログエンジン開発の動機も、私にとっては「身につければ将来役に立つだろうから」とか、決してそんな「勉強」なんかではなく、「クリエイション」。全て「創作活動」です。

自分が欲しい物がないから、創る。
既存のものが気に入らないから、創る。
もっと良いものが欲しいから、創る。

それだけです。

ZBrush・Blenderも創作の動機

今やっているZBrushやBlenderを使う動機も、全く同じです。これらを学べば将来役に立つとか、時代はスカルピーではなくデジタル造形だからZBrush学ばなきゃ、とかそんな動機ではありません。「既存のミリタリーミニチュアシリーズに足りないパーツやフィギュアを自分で作りたい」とか、決してそんな理由でもありません。ブログエンジン開発をやってた頃と全く同じ動機。全て「創作活動」です。

自分が欲しい物がないから、創る。
既存のものが気に入らないから、創る。
もっと良いものが欲しいから、創る。

それだけです。

こう書くと敵を増やしそうですが、既存のどこかのメーカーのシリーズや他の誰かの作家の作品シリーズに付加価値をつけたり応援したりする気はもともとパッションとしては全く持ち合わせてないのですね。既存のものが「十分である」と思えたり気に入っていれば創りません。私が1/35のミリタリーフィギュアをデジタルで創る気があまりないのも、「もうタミヤので十分でしょ」「作品創作用の素材としては、もう十分でしょ」と思っているからです。

主に日本人をモチーフにした可愛い系女子フィギュアもすでにいろいろな造形師達が作ってますね。どれも素晴らしいです。そのジャンルも彼らの作品で十分、と私は思っています。なので、私はその方向性はやりません。

ないものを創りたい。自分のオリジナルを生み出したい。それだけです。

そしてLinuxも創作の動機

上記の「創作の動機」の根底に共通しているものは、「デジタルによるクリエイション」です。そしてそれらの根底を支えているのがハードウェアであり、それを動かすオペレーティングシステムです。

これら根底を支えるものが気に食わないと、創作のモチベーションも揺らぎます。MacからWindowsからLinuxと渡り歩いてきたのも、自分が100%満足行く環境には「何かが足りない、気に食わない」と思っていたからです。

今現在Linuxに落ち着いたのも、決して「Linuxを"学ぶ"」とか「Linuxでコマンドとか使いこなしてる俺スゲえとドヤ顔したい」とかそんな理由ではありません。あくまでも、クリエイションのため。自分の創作活動のためのモチベーションに最も合うOSを追求していったら自然に行き着いただけ。
「自分の創作のツールとしての現時点での最適解だから」です。

たぶん、ですが・・・Linuxそのものが
「WindowsもMacも気に食わねぇ」
という
「既存のもの気に食わねぇパッション」
に衝き動かされている人達によって作られてて、そこにシンパシーを感じている、というのもあるのかもしれません。

まとめ

「プログラミングに挫折する」
「ZBrush、Blenderに挫折する」
「Linuxに挫折する」
これらの人に共通するものは、そもそもの根底から湧き出るパッションがないからだと思います。
私なんか「なんとしても創りたいものがある。悪魔に魂売ってでも!」がパッションのコアクラスとして常に存在していて「それをするためのツールに挫折」とかワードが出てくる暇なんてなかったわけで、それは今でもないです。バスケやサッカーで「ボールに挫折」とか卓球やテニスで「ラケットに挫折」とか剣道で「竹刀に挫折」とかあまり聞かないのと同じで。

少々攻撃的な言葉で書きましたが、ぬるく書いても伝わらないのでいつもよりちょいと強気口調で書いてみました。でも、実はこれでも精一杯マイルドに書いたつもりです。私の奥底はもっと黒いので。笑

もっと書きたいこともあるのですが、長くなるので今回はこの辺で。

ではまた。

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