かわせみ

日々の気づきや思いをしたためることができたら、アカウントを作ってよかったと思えるかもし…

かわせみ

日々の気づきや思いをしたためることができたら、アカウントを作ってよかったと思えるかもしれません。まだまだ試行錯誤中。がんばります。

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健全な依存関係

「謙虚にあれ」という、社会一般に存在する美学。自慢をするな、反発をするな、まずは受け入れろ、先人の知恵に従え。 謙虚という御旗が未だに掲げられる日本社会の中で、自分だけのアイデンティティを見つけることはやはり難しい。 ただ、最近はこの謙虚さが暴走し始めてはいないだろうか。 辛いけど、誰かに言ったら迷惑になるかも。 きついけど、他の人はもっと頑張ってるし。 私が黙ってたら、大きな問題は起きないよね。 辛くて、辛くて辛くて辛くても、見えない他者のために隠す行為は謙虚さを履き違え

    • 含め煮は人を取り戻す

      湯船から、顔と手出して、何思う 響き渡るは換気扇 そのまま疲労も吸い取ってくれたらいいのに 一日の後悔はお湯に溶け また身体に吸収される まるで含め煮 けれど 溶ける快感が忘れられない 「いい湯だな」は、人が人である証 今日は長風呂に良い日だ 日をまたぐまであと10分 せいぜい人であり続けよう

      • 何かを批判しようとしている人たちへ

        ここ数日、オリンピック関連のニュースはほとんどがネガティブなもので埋め尽くされている。 開会式を担当する作曲家の、過去の発言に対するバッシングはその代表例だ。 おそらく明日のお昼頃には、開会式・閉会式のショーディレクターを務める人物の、過去のコントの内容がクローズアップされて、マスコミやSNS上で面白おかしく書き立てられていることだろう。次から次に批判が舞い起きる。 インターネットの発達により、「発言」や「創作物」などが半永久的に残る時代を私たちは生きている。 オリンピック

        • 焼き鳥論

          焼き鳥がとっても好きだ。一番好きな串は豚バラ。 開始2文で発生する矛盾にも慣れたものだ。 「焼き鳥」とはなんなのだろう。 焼いた鳥なのだ。鳥を焼くのだ。鳥といっても鳩や雀ではない。鶏なのだ。 なんで豚なんだよ。「焼鳥」というジャンルの、どこの部門に属しているのだ君は。 豚は飛ばない。羽もない。あるのは立派なお鼻とくるくるの尻尾だ。鶏とは似ても似つかない。 けれど、焼鳥の代表的な品目の割と上位に豚バラは位置しているはず。 鶏皮、豚バラ、つくね、ハツの順ぐらい。 2番

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        健全な依存関係

          無心の空白期間

          寝る前に訪れる一日の空白期間が嫌いだ。 目をつむり、「何も考えない」ことを考えて、ただただ無心であろうとするあの時間。気絶するようにすぐ眠れるのなら良い。でもたいがい、夜の寝つきは悪い。 眠れないことがプレッシャーとなり、また眠れなくなる。次こそ寝よう!………眠れんやんけ!!! そうして夜は更け、心も老けていく。 一日のうちで一番無駄な時間。それが寝付きの悪い夜のベッドの上で展開される。 人は好奇心の獣だ。頭の中に移りゆく日々の気づきは、人生をうるおす絶好の潤滑油だ

          無心の空白期間

          青子(仮)

          桜前線の北上が早かったため、気づけば九州から春を彩る存在はほぼいなくなった。 近くの公園を明るく照らしていたあの子も、川沿いにピンクのトンネルを作っていたあの子も、その全てが遠い初春の世界に旅立ってしまった。 なんだか悲しい。すっかり木々には葉が茂っている。 さて、昔から悩んでいることがある。 桜が散ったばかりだが、木々に葉が茂り始める時の桜は、なんとお呼びすれば良いのだろうかと言うことだ。 「葉桜」は古来から用いられる語句ではあるが、まだまばらに葉がつく桜のこともそ

          青子(仮)

          灯台下暮らし

          お風呂に入っていると、時々天井の隅を見てしまう。 正方体の小部屋に存在する、三つのラインの合流地点。 吸い込まれるような一点を凝視する私。 その一点もまた、私を凝視している。 なんだか恥ずかしい。 生徒たちに「客観視」の説明をすることがあるが、その時私はいつもなぜかお風呂に入る自分の姿を思い起こす。 無垢で無機質な壁面に囲まれ、温もりという恩恵を受けながらも、心はさてスマートフォンの中。 身近なありがたみを忘れる時間。 まさに灯台下暗しだ。 そんな灯台の下で過ごす私を

          灯台下暮らし

          無知だって悪くないよ

          「全てのことを調べなさい」と昔から教わってきた世代だ。現代の若者は。 好奇心を持ち、どん欲に知識を吸収する。 そんな人が褒め称えられてきた。実際に多くの成功者は、同じように知識のスポンジを持ちながら成長してきたのだと思う。 けれど、同じ行動を全ての若者に強いるのはやっぱり無理がある。 「無知」にだって存在価値はある、と個人的に私は思うし。 「知らない」って楽なのだ。 知りたくも無い真実に苦しむこともないし、ありえないけれどもしかしたら真実かもしれない情報に惑わされなくて

          無知だって悪くないよ

          四月馬鹿が止まらない

          4月1日は嘘をついて良い日とされるが、そのせいで割りを被る層も少なからずいるのではなかろうか。 例えば、4月1日に入籍を発表する芸能人。本当のようで、嘘の可能性もある当落線上の話題。 自分が推している芸能人の名前がTwitterのトレンドに上がった日には、心の中はプチ騒動で目の前のものが手につかなくなること受けあいだ。それこそ、自分が嘘をつくことすら忘れてしまうほどに。 嘘か誠かはすぐに分かることだし、少し待っておけば芸能人の方からネタバレをしてくれる。 「4月バカでし

          四月馬鹿が止まらない

          理不尽を感じられる大人になってほしい

          自主性が重んじられる時代。なんでも自分で選択して、自分なりの道を切り開くことを求められる時代。 そんな時代にあって、自分では選択できないもの。考えてみると意外に多い気がする。 例えば担任の先生。4月、学校側から一方的に決められた人事を伝えられるだけで、一年間の関係性が決まる。それが自分にとって合わなかったり、毛嫌いしている先生でもだ。 例えば花粉症。なりたくなくてもなる。鼻水でティッシュがなくなり、頭が重く、疲れやすい。花粉を飛ばす杉を全部伐採したくなる。全部木炭にして

          理不尽を感じられる大人になってほしい

          車に揺られる虫の如く

          走行中の車の中に一匹の蝶がいる。 多分、誤って車に乗り込んでしまったのだ。哀れに思い、窓を開けて外に放つ。一寸の虫にも五分の魂。近くには山もある。自然に返したことは間違いない。小さい生命を救ったのだ。良いことをしたと鼻高々になって、また車を走らせる。このようなことは、誰しも経験したことがないだろうか。 私の実家は山の麓に位置しており、虫も多かった。服にオナモミが付いたりすることもあった。 お盆の時は朝からひとしきり外で遊んだ後、すぐに祖父の家に帰省するために父親の愛車に乗り

          車に揺られる虫の如く

          東京中心主義

          「東京中心主義」の男だった。過去形。 日本の首都は東京、東京は日本の中心。決して揺るがない私の持論だった。 東京は流行の中心だ。渋谷で、原宿で、銀座で、新宿で、世界各地から集まった知性がしのぎを削り、新たな文化を発信して流行へと押し上げる。テレビや新聞を媒体に、ひとたび存在が認知されれば、日本全国に波及し一瞬で時の支配者へと姿を変貌させる。 遠く離れた福岡へその流行が届くのは約一年後。その頃には、東京ではまた別の流行が生まれている。 高校生の頃の私にとって、地元に進出し

          東京中心主義

          陽気とともに、力を蓄える。

          三寒四温が続き、まだまだ冬物の服が手放せない今日この頃。 雨が降るとぐっと冷え込むが、雨が上がると一気に春の陽気が体を覆う。暖かさと寒さの並存する3月中旬。嫌いではない。 しかし、着る服のチョイスにはいつも困ってしまう。 特にシャツ。 冬の間は必ずヒートテックを上下着ているのだが、春先になると暖かさが汗に変わってしまう。 家に帰るころにはしっとりとかいた汗で気持ち悪さを感じてしまう。 なのに、プチ衣替えをしてシャツをそう取っ替えすると決まって「三寒」がやってくる。

          陽気とともに、力を蓄える。

          人生は灯台だ

          忙しすぎるのも考えものだが、やることがなさすぎるのもこれまた体には毒らしい。 先週に比べ、仕事の量は8分の1程度まで減少した。 時間に追われ、複数タスクを同時並行で展開していたころが嘘のようだ。 一つのタスクに時間を充分かけられる。 たとえば自分の文章を添削する場合。 勢いのまま書き進めていた頃には分からなかった自分の文章の稚拙さに気づくことが比較的容易にできる。 ゆとりがあるからこその気付き。 慌ただしければ視野の範疇外にほおくり投げるであろう重箱の隅をも気に

          人生は灯台だ

          自律神経整えウィーク

          数年ぶりに自律神経が乱れてしまった。4日ほど微熱が続いている。 担任をしているクラスの卒業式を迎えるにあたり、二ヶ月前から準備していた「卒業記念の動画」と「一人一人の手紙」作成に思ったよりも時間がかかったためだ。 全てが完了したのは前日の夜11時。週の平均睡眠時間は2時間弱。体に鞭打ってうまくいく日々はもう難しくなったのかもしれない。 今後の身の振りを考えねばならぬ教員生活である。 さて、この土日はとにかく「リラックス&食べる」をテーマに過ごしていた。 30人を超え

          自律神経整えウィーク

          えそのしゅく

          今日は学校のバスツアーに参加している。 修学旅行がなくなり、不遇の一年を送っている3年生に、せめてもの思い出作りをしてもらいたいという思いから企画させたものだ。 同じ福岡県内ではあるが、評判は上々。楽しそうな生徒たちの表情に思いを巡らす。 私にとっても、今年初めての小旅行。 心はうきうき、小躍りしたいくらいの時間を送っている。 バスツアーなどで見慣れない土地に赴いた時、必ず確認することがある。 それは、信号や案内標識についたその土地特有の「地名」だ。 例えば、「当所

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