実技

焼き鳥を焼き鳥丼にする ~集めて組んで直して眺める~

1、地方で暮らすのに必要なこととは

静岡県の伊豆で、「伊豆おこしプロジェクト」を手掛けるてらけんさん↓。

「考え方編」「スキル編」に分けて、そのホームページにて記事が公開されています。これは地域移住に興味のある方は必読です!

詳細は実際の記事を見て頂くとして、この記事ではさらにその内容をアップデートする参考になる内容が書ければと思います。

2、常に新しいスキルを獲得しようとするスキル

記事から、一部引用します↓。

常に新しいスキルを獲得しようとするスキル
これこそが最も地方で必要なスキルかもしれません。
そして、私もいろいろ挑戦してよくわかりましたが、
今はそのノウハウがネット上にころがっています。
それを都会で一旗あげるのは競争が熾烈ですが、
地方の環境で活かすなら形にしやすいはずです。

「常に新しいスキルを獲得しようとするスキル」。

これが地方に移住してきて、地方で生活していく中で最も必要なこと。この表現に、私は思わず膝を叩きました。その通りだ!

なぜか? それをまず考えていきます。

私は以前の記事で、「人生に必要なこと(ピース)を、集めて組んで直して眺めるライフパズル」「変幻自在のプロティアン的なキャリア」が、これからの時代には主流になっていく、ということを書きました↓。

以前は、年齢(世代)とやるべきことが、かっちり分かれていました↓。

◆「伝統的な仕事観(キャリア観)」
◇0~18歳:パズルのピースを集める(学習・能力向上)
◇19~36歳:パズルを組み立てていく(就職・仕事)
◇37~54歳:パズルを組み直していく(立場の変化・再構築)
◇55~72歳以上:パズルを眺める(退職・振り返り・年金生活)

これからは、すべての年齢(世代)で、人生に必要なこと(ピース)を、集めて組んで直して眺める」ことが必要になります。というか、すでに必要になってきています↓。

◆「ライフパズルでプロティアン的な仕事観(キャリア観)」
◇0~18歳:集めて組んで直して眺める(学習・構築・再構築・振り返り)
◇19~36歳:集めて組んで直して眺める(学習・構築・再構築・振り返り)
◇37~54歳:集めて組んで直して眺める(学習・構築・再構築・振り返り)
◇55~72歳以上:集めて組んで直して眺める(学習・構築・再構築・振り返り)

実際に、「小学生ユーチューバー」「高校生起業家」「リカレント教育(学び直し)」「60歳からのネットデビュー」「高齢だけどTik Tokやってみました」などの事例がたくさんあります。学生だからお金のことは考えなくていい、社会人だからもう勉強しなくていい、振り返りは定年退職してからでいい、という時代は、すでに過ぎ去っているのです。

3、斬れば斬るほど周りから浮いていく

しかし。

都会と地方、都市部と農村部では、時代感覚の差というものが、どうしても生じます。人口の多寡、企業の多寡、主要産業の違い、そして何より「地方ならではの暮らしやすさ」=「変わらなくても別に生きていけますよね?という保守的な心情」こそが、時代感覚の差を生み出しています。

バブル経済が崩壊したあと、ジュリアナ東京の踊りが流行るようなものです。10年、20年単位で、時代感覚の差があるのです。

こう言うと、地方の方から反発を喰らうかもしれません。「いや、うちの地域は流行の先端を行っている」「文化は周辺から生まれるんだ!」「事件は現場で起きているんだ!」。確かにそれも一面としてはあります。地方と言っても千差万別、先進的な気合の入った場所もたくさんあります。

しかしそれは「あなた自身」が「変わらなきゃも、変わらなきゃ」という、先進的な気合を持った方だからではないでしょうか。だからこそ逆に、保守的な考えを持った方々から浮いてしまう危険性もあります。知らず知らずのうちに、そういった人たちを切り裂く剃刀になっているかもしれません↓。

てらけんさんも、自身の苦い思い出を、記事にされています↓。

現地で2年暮らしたからこそ見えてきたギャップを、まとめておられますので、ぜひご一読を。

このギャップをどうやって埋めていけばよいのか?

4、斬る有用性を実感していただく

いくつか提案します。各地で実情に合わせて、すでに実行に移されていることも多いと思いますが…。

1:情報発信

これは必須ですね。ブログやTwitterなどSNSなどで、地味に発信していく。のみならず、地方であればまだそういったものに触れていない方も多いかと思いますので、あえて紙に落として持っていく。

2:振り返り

例えば「自分史」です。自分史と言っても、定年退職した方が、どうだすごいだろ的なもので総集編みたいに作るものばかりではありません。毎日、毎月、何が足りないか、何をやってきたかを記録することは、意外に皆さんやっています。特に農業をされている方は、きちんと記録を取っているものです。それこそが重要、それこそが明日につながると「意識させる」。振り返りのネタは、けっこう転がってるものです。ご参考までに↓。

3:地域のことを知る

意外と、自分の隣近所のことは知らないものです。ましてや、少し離れた場所のことも、意外と知りません。しかし他の地方から見れば「あのへん」ということで一緒くたにされていることはよくあります。
静岡県で言えば、浜名湖のあたりと伊豆では全然違うと思いますが、他の地方から見れば「静岡県のあのへん」です。同じように、静岡県から見れば水戸もつくばも「茨城県のあのへん」でしょう。
そのような地域のことを「特色は何か?」「他と違うところは何か」「もし人に紹介するとしたら?」という視点で考えていく。手前味噌ですが、ゲーム感覚でそれが学べるように、茨城県の市町村擬人化×ゲームブックの形式で、コンテンツを制作してみました↓。

これは「実際に自分でも市町村(地域)を擬人化してみましょう!」という思いも込めています。まず隗から始めよで、作ってみた次第です。パワーアップキットでは、キャラの作り方も載せたいと思います。

4:ワークショップ

「スキルを身につけると結構使えるじゃん!」「敷居が高いと思っていたけどそんなことないね!」と実感していただけるワークショップを継続して行う。人間、役に立つとわかれば、気合を入れて学ぶものです。

ただ、これを「19歳~54歳」の人に対して行って、参加してもらうことが大事だと思います。

◆「ライフパズルでプロティアン的な仕事観(キャリア観)」
◇0~18歳:集めて組んで直して眺める(学習・構築・再構築・振り返り)
◇19~36歳:集めて組んで直して眺める(学習・構築・再構築・振り返り)
◇37~54歳:集めて組んで直して眺める(学習・構築・再構築・振り返り)
◇55~72歳以上:集めて組んで直して眺める(学習・構築・再構築・振り返り)

比較的、18歳までの子どもや、55歳以上の方は、時間がとりやすく、こういったワークショップにも参加しやすいと思います。しかし、本当に必要なのは、地域社会の中核、動きやすく意欲も高い、19歳から54歳までの人の「学習」や「振り返り」ではないでしょうか? このような人たちが参加しやすいように、夜間で開催するとか、あるいはネット上で24時間気軽に参加できるようにするなどの工夫が必要です。

すでに、オープンチャットなどでは実践されています↓。

このように、剃刀と同じで、実際に斬ってみて、使える、実用できるという実感を抱いてもらうことこそが、必要だと思います。あくまで「道具」「ツール」ですから、剃刀になること自体が目的ではないのです。

5、仲間集め

いかがでしたでしょうか?

今回の記事は、串にささってバラバラな「焼き鳥」を、ほぐしてご飯に載せて再構築してたれをかけた「焼き鳥丼」みたいな記事になりました。こちらの記事も合わせてどうぞ↓。

いずれにしても(伊豆だけに)、一人では限界があります。

軍師だけでなく、仲間を集めて天下統一ですね(笑)。気分は北条早雲といったところです。

末筆ながら改めて、てらけんさん、「イバーランドの県道」ゲームテストプレイなど、ありがとうございました!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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