140字小説✖3(⑬⑭⑮)

生活指導の先生に、「何だその髪の色は!」怒鳴られて、民子は「地毛だよ!」と言い返す。 「学校はおしゃれをする場所じゃないぞ!」 「私はおしゃれをする人間だ!」と民子はフラミンゴピンクの髪を掻き上げる。 結局地毛なの。おしゃれなの。どっちなの?って思いながら僕は民子から目が離せない。
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140字小説⑬『優等生の初恋』2023.12.05
 (民子は、「地毛」と言い、「おしゃれ」と言う。どっちなのだろう、と、「僕」は冷静に突っ込みながら、
「わたしはおしゃれをする人間だ!」と、場所柄や空気感、規則に服さず、自分はこうであるということ、【ここがどこなのか】ではなく【自分は誰なのか】という軸で生きる民子、その生き様にふら〜っと惹かれる優等生を描きたかったです。書き切れていないので、連載小説『2−Gのフラミンゴ』として再挑戦した所、全く趣旨の異なる話になりました。)


ちゃーッっッはァ!サンタさん🎅だよぉ!ヌ゙わわーわ〜プレゼントが体内にごぼ、ごぼほぉ溢れてみなぎっておーぼろろろ止〜まらないよぉぉぉ!良い子も悪い子もみんな大好きぃ!ぐぅ゙ゅるきゅるるるきゅらきゅらきゅらはいどうぞ受け取っておくれよぉぽポんボンぼンごぼほぉめりぃMerry Christmas!!――
140字小説⑭『サンタクロース弐百伍拾Ⅶ世、今宵爆誕!』2023.12.24
 (季節ネタであり、伝統的なサンタクロースのイメージを覆す斬新な発想力があり、ポップでありロックでもあり、「とうとうバズってしまったかも知れない」とドキドキしながら投稿しました。特にバズりませんでした。
「いい子にしてるとサンタさんがプレゼントをくれるよ」と大人は言いますが、弐百伍拾Ⅶ世は、そんな区別なく、「いい子」にも「悪い子」にも愛を届ける……というメッセージ性云々の前に、文面がふざけ過ぎたと反省。)

翁が山奥の寂れた飯屋で鮎の定食を喰い終え「ごちそうさま!」勘定台へ行くと若い店主「……」無言。凝固して不動。良く見れば木の人形ではないか。奥から婆さんが出て来て「1550円です」と言ったが翁は退かぬ、「おい!お前に聞いてるんだ!いくらなんだ!」激昂する様を見て、木目が微かに嗤った。
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140字小説⑮『不意の木偶』2023.12.27 
(書いた当時は何をしたかったのか、良く分かりませんでした。狙いに行ったサンタが滑ったようだったので焦って何か投稿しなければという気持ちだった気もします。この話も、モチーフを再利用して、もう少し膨らませたものを書きたいなと考え中です。)

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