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コダイのブカツ⑩ 野津古墳群について

4月のある日。
コダイメンバーでZoom会議をしている中で「そういえば、次の週末に野津古墳群にピクニックに行くことになってさ…」と、がちゃんさんがポツリと言った。
野津古墳群。何となく聞いたことがあるような、ないような。調べてみると、きゅーはくで展示されている九州最大の円筒埴輪が出ている古墳(中ノ城古墳)を含む古墳群らしい。

他にも面白い埴輪がたくさん出ているようだ。それに、氷川町では確か石製表飾品も出ていたはず。
「それ、わたしも混ぜていただけませんか…!」とお願いして、コダイメンバーで円筒埴輪先生に連れて行ってもらうことになった。

今回のピクニックは、野津古墳群を愛する学園経営コンサルタントの今村さんを中心とした、野津古墳群を地元で愛される場所にしたい人々「古墳コモンズひかわ」と一緒に野津古墳群を歩き、古墳を眺めながら氷川町の美味しい食べ物をみんなで食べよう!というものらしい。
わかりました、とにかく楽しいやつですね。オッケーです!

集合は熊本県八代市にある氷川町ウォーキングセンター。
最初に学芸員の方に氷川町の文化財についての説明をしてもらい、施設の中に入ると…。

すげぇいっぱい

センター

めちゃデカ円筒埴輪がある。

めちゃデカ円筒埴輪

岩見型盾の石製表飾品は寝ているし…。

寝そべり岩見

寝そべり岩見。たそがれ清兵衛みたいな感じで言ってみたけど、タイトルを知っているだけで映画を見たことははない。

靫の矢の部分だけの埴輪もある。

ちょこん

ちょこん。

ヴィヴィッドなカラーの勾玉も。尾の部分が全部こっちを向いていて、なんだか威嚇されているような気分。ごめん、ごめんって。

ヴィヴィッド

展示スペースはそんなに大きくはないが、最低でも1時間は余裕で居られるほどに面白い遺物がたくさん展示されていた。しかし、今回の目的はピクニックのためサクッと見学終了…。

まず最初に目指したのは大野窟古墳。
ここは野津古墳群には含まれてはいないけれど、日本一の古墳なので立ち寄ることとなった。

何が日本一かというと…。石室の天井の高さが6メートル以上あるのだ。阿部寛を縦に3.4人重ねてもまだちょっと石室の方が高い!すごい!

阿部寛3.4

しかし、熊本地震で一部崩落が起こり安全確認が出来ていないため、現在は石室内の見学が中止されている。天井を見上げたいのに…!悔しかったので、柵越しに写真を撮った。

悔しい

さて、ここからがピクニックの本番。いよいよ野津古墳群へ。

まず向かったのは姫ノ城古墳。
6世紀前半に造られた前方後円墳で、ウォーキングプラザで見た寝そべり岩見以外にも靫や蓋などの石製表飾品がこの古墳から見つかっている。

墳頂の藤が綺麗だ。写真を見返すとめっちゃ電線がビーッとしているけど、現地ではそれも気にならなかった。綺麗だ。

まるっと綺麗だ

ただ、全然古墳感がないだけで…。周濠を歩いたり、古墳を横断したりしたんだけどまったく写真を撮っていなかった。

続いては、中ノ城古墳。
ここが九州最大の円筒埴輪が見つかった場所だ。こちらも6世紀前半の築造で、3段築成の前方後円墳。
写真は前方部から撮ったもの。

登りたかった

この古墳からは、馬の局部の埴輪や、

馬の局部

つるっつるの人(復元部分がだけど)が出ている。

つるつる

先に紹介したヴィヴィッドな勾玉が見つかった物見櫓古墳は、ほぼ森であるということで今回はピクニックコースに入っていなかった。

最後に端ノ城古墳へ。

ここでお昼ご飯だ!
地元で獲れた猪肉や晩白柚のジャムを挟んだサンドイッチと、フキの佃煮のお弁当。自家製レモネード。美味しい。みんなで食べると、もっと美味しい!

サンドウィッチ

レモネード

おやつは学芸員さんお手製のドッキー。「初めて作ったんですけど…」と照れながら出されたところにグッときたよね…!

照れドッキー

円筒埴輪も満足そうだ。

最高じゃん?

ご飯を食べ終わって、端ノ城古墳の後円部を駆け抜けるがちゃんさん。

かけぬけろ青春

そういえば、端の城古墳に野津古墳群の説明があったな。

公園とは

端の城古墳は墳丘が公園化されていると書いてあったけど、普通に古墳だった。墳丘全体の公園化ってどういうことだろう…?

今回はピクニックがメインイベントだったので、展示も古墳群も駆け足で見て回り、まだ見たかったな…というのが正直な感想。

野津古墳群を実際に歩いてみて、熊本県内では規模が大きな前方後円墳が連なっていることに驚いた。筑紫君磐井との繋がりが感じられる石製表飾品や、大型の円筒埴輪、様々な形象埴輪が見つかっていることから、当時、この辺りはガンッガン盛り上がっていたんだろうな…と思った。これは、もっともっと野津古墳群を知りたい。

氷川町は、歴史があって、人が優しくて、食べ物が美味しくて、何度も訪れたくなる魅力のある場所だった!
ゆっくり時間をとってまた遊びに行きます!

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