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ほんの少しの違和感

カップルの席にシフォンケーキのセットと
シナモンティーを運んで行った。
男性の前に生クリームがたっぷり乗ったシナモンティーを置いた時、男性の口から「あ」という小さい声が漏れた。カウンターに戻りながら気になって振り返るとメニューを再び開こうとしている。
咄嗟に席に戻り「もしかして生クリーム苦手ですか?」と声をかけると「はい」と小さな返事。
他のもの頼みます的な空気を遮って
「クリーム無しで作り直しますね」と声をかけてカップを下げて来た。
クリームの乗らないシナモンティーは
ザラメとシナモンパウダーの上に紅茶を注ぎシナモンスティックを添えただけで寂しかったけどそれを運んでゆくと「ありがとうございました」と頭を下げた。

店の利益だけを考えると、そのまま他のドリンクを注文してもらうと良いのですが、このお節介でバカ正直な所が私の良い所。

もう20年も30年もやっているから気付けたこの直感力。今日この店に来たことがいい思い出になってくれたらいいな。

全然関係ない
アイリッシュコーヒー

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