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あいさつ、大事。

「おじさん、こんばんはって言ったのにお返事してくれなかった!」

娘がプンプンしていた。
可愛い。


昨晩のことである。
保育園から自転車で帰宅して、私が自転車置き場に自転車を戻している間、娘はその入り口の植え込みで遊んでいて。
その僅かな間に娘は2人の大人とすれ違ったらしい。1人は自転車のお姉さん(確かに自転車置き場に後から1人来た)。もう1人は、多分マンションから出てきたおじさん。私が戻ってきた時に、少し離れたところに後ろ姿が見えた。

で、どうやら自転車のお姉さんは挨拶をしてくれたらしいのだけれど、おじさんはしてくれなかったらしい。娘の言い分通りに取れば、娘の方から声をかけたのに無視されたとのこと。で、それに対して今にも頬を膨らませそうな、お怒りの表情で私に不満を訴えてきたわけである。
おぉ……なんか、新鮮だな。
娘にとって『挨拶を返してもらえない』は怒ることなんだなぁと思ったし、それを『愚痴』として親に訴えているのも不思議な感じだ。いや愚痴と言うと良くないことのように聞こえるけど、全然良いと思う。おじさん本人に食ってかかる方が怖いし、まぁその場ではびっくりして何も言えなかったのかもしれないけど、その衝撃を母に「ちょっとママ、聞いてよ!」とばかりにぶつけてくるのがなんだか3歳児とは思えないお姉さんムーブに感じられて、不満を持つ娘には申し訳ないけどしみじみと感動したのである。成長だなぁ。

いやしかしどうだろうね、『挨拶はするのが当たり前なのにしてくれなかった』の感性なのか、『私から声をかけたのに無視された』の方なのか。後者かもしれないなぁ。
昨晩もパパと話をしてたら「すとっぷ、すとぉーっぷ!おはなししすぎ!」と怒られた。お話させてよ。自分が入れない会話を止めようとするでない。

とりあえず今回の娘においては、「娘ちゃんが可愛いから、おじさん照れちゃったのかもね」なんて雑になだめておいた。
一応その時点でそれなりに機嫌は治ってたんだけど、その後で先ほどの自転車のお姉さんと同じエレベーターに乗ることになり、「いくつ?」「3さい!」などと会話をして更にニコニコしていた。ありがてぇー。「さっき挨拶してもらえて喜んでました、有難うございます」と、改めてお礼も伝えた。うちのマンション、優しい人が住んでるの助かるー。

それにしてもなぁ、挨拶されたら返すくらいしてくれても良いのになぁ、見知らぬオジサン。別に全人類子どもが好きなはずーなんて思っちゃいないんだけど。子どもでも出来ることなのに、良い大人ができないの、なんなんだろうねぇ。プライドとかなのかなぁ。
不思議。
(いや勿論、ご病気で声が出ないとかそういうパターンはあり得ますけども)

あいさつは大事。
それ1つで、良い空気になってくれる。
そう、改めて娘から教わった日。

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