ひーちゃん

ひーちゃんとは……
X JAPANのベーシスト、HEATH(ヒース)さんのこと。
ソロ活動の時は小文字でheathと書く。
ヒースと呼ばれる以外では、ひーちゃんと呼ばれていて、PATAさんには森江ちゃんと呼ばれている。

ひーちゃんを一言で言うと、謎!!
どこで何をされているのか、元気なのか、ご飯を食べているのか……とにかく全部謎でした。

けれど時々見えるところに出ていらっしゃると、当然ながらかっこいいベーシストで、楽器を下ろしたら静かに笑っていて、「元気?」と聞かれたら「元気です」とか「がんばります!」と静かに話す姿が印象的であり、個人的に大好きです。

上記+わたしの中ではそっと熱いコメントを出す人でした。そのコメントにハッとしたり涙して、なによりもたくさんの力をもらいました。

コメントを見ては、ひーちゃんは冷静で優しくて、とても強いなぁと感じました。

褒めすぎですか?
……今更遅いですかね??

11月7日の夜遅くか8日になってすぐ、そんなひーちゃんに関する悲しいニュースを知りました。知ったけれど、正直その時はピンと来ませんでした。

だから、hideちゃんの時みたいに「嘘だ」とも思わず、TAIJIさんの時みたいに「なぜ?」とも思いませんでした。

なんというか全ての感情を通り越して、口開けたまんまのアホヅラでしばらくフリーズしたあと、何も見ていない、何も知らないそんな気分になってSNSを閉じました。

そこから小一時間程記憶がありません。

気づいた時には、1年以上家では飲んでいなかった(外では2回お付き合いで飲んだ)お酒を飲んでいました。貰ったまま置きっぱなしだった檸檬堂を冷やしもせずに一気飲み……当然のことながら全く美味しくなかったです。美味しくないというか味が分かりませんでした。


X JAPANが活動休止すると、ひーちゃんにはなかなかお目にかかれません。迷宮民になろうかなと何度も考えたけれど、結局ならずじまいで。

だからひーちゃんを年単位で見られないことには、慣れているっちゃあ慣れていました。

それでも昨年と今年、「heath元気?」と聞かれて「元気です!」と静かに笑いながら答えていらっしゃる姿と、ベースをプレイする姿をお見かけ出来たもんだから、色々あるとしても、この人は元気だと勝手に思い込んでいました。

正確には、ずっと、いつまでも、ひーちゃんは元気だと思い込んでいたように思います。だから信じられないというか、想像外過ぎて気持ちが全く追いつきませんでした。

時間が経つにつれて、報道に本名や出身地が記載されたニュースが出てきたり、追悼の言葉が並び始めて、真実味が増してきました。

YOSHIKIさんが公式発表をするというニュースが出ると、見たくないけれど、正確な情報が欲しいとも思う、なんとも重たくて嫌な時間が続きました。

そして11月11日、奇しくもベースの日とも言われる日に、ひーちゃんがこの世界にもういないことをはっきりと知らされます。

6月に病気が見つかり、10月29日に……とのこと。

そっか。じゃあ8月に見た「ご覧の通り元気です」って笑いながら言っていたひーちゃんは、ちっとも元気じゃなかったんだ。

すっかり、しっかり、ひーちゃんは元気なんだって騙されちゃいましたよ……。

でも、なんというか、らしいなとも少し思いました。ひーちゃんのことを何にも知らないのに、何言ってるんだって言われそうですが。

こういう日が来るのはもっとずっと先だと思っていたけれど、ある意味想像通り、いやそれ以上の旅立ち方をされて、ひーちゃんってすごいなと思っている自分がいます。

どこかが痛くても、何かが辛くても、悲しくても、おそらくひーちゃんはそのことには一切触れないんだろうな。飄々と静かに笑って、いつも通りの顔をして、ある日突然すーっと空とか風とか海とかに溶けるようにこの世界から去っていく……そんなイメージはなんとなくありました。

そして随分とあとになって、そのことを知らされる。

そんなイメージがなぜかずっと前からあったのです。不謹慎極まりないけれど。ほら、X JAPANって色々ありますでしょう?だからこの先どんなふうに、どんな気持ちでこの世界にいるメンバーを見送ることになるのかなぁってふと考える時が時々あって……でもそれは、もっとずっとずーーーーっと先の話だと思っていました。

X JAPANが解散した時は29歳
X JAPANが復活した時は39歳
東京ドームでの復活ライブの時に40歳で、日産スタジアムの時に50歳

なんとなくひーちゃんがその年代の最後の年を迎えた年か、新しい年代になった時にX JAPANに大きな動きがあることが多いイメージでした。

だからひーちゃんが59歳か還暦になった時に、X JAPANにまた何か動きがあるんじゃないかな、コンサートもひょっとしたらこの辺りで…と密かに思っていました。

好きだ好きだと言いながら、生のライブを見る元気のない奴なので、見るとしたら配信や中継になってしまうけれど。それでもいつかまた、きっと必ず一度はX JAPANのコンサートがどこかであると思ってきました。

だってひーちゃんが「コンサートがやりたいです」、「また(東京ドームで)お会いできたら」って言っていたから。

ひーちゃんが「X JAPANを辞めます」と言わない限りは、X JAPANってどんなに時間がかかっても、また動き出すんじゃないかなぁって思っていました。

ひーちゃんの脱退騒動もかつてあったけれど。X JAPANのHEATHのまんま、旅立ってしまわれましたね。

6月から10月ってあっという間過ぎませんか?
短い期間で自分の命の期限と向き合う日々は、たとえ側で支えてくれる人が居たとしても、それまでとは違う日々だったと思います。

恐怖、苦しみ、孤独、無念、色んなものに押しつぶされて、飲み込まれてしまいそうな日、世界に色がない日だってきっとあったと思います。

それでもそういうことを全く出さずに、

“しんみりしないでください。明るく楽しく見送っていただきたい”

そんな言葉を託していくなんて……ねぇ。

最期まで、めっちゃかっこ良すぎですやんおにーさん。強いよなぁ、優しいなぁ。すごいなぁひーちゃん。

きっと身体も心もしんどかったと思います。それでもしっかりと生き切ったひーちゃんはかっこいいです。

天寿を全うしたひーちゃんが、今はこちらからは見えなくて、でも遠いようできっと近いどこかで、先にその世界に行った人で会いたい人に会えていますように。明るく楽しく過ごされていますように。

無になるとか永眠って、悲しくて悲しくて嫌なんだよ。見えなくていいから、どこかで元気でいてねと願わせてください。

あれ?君はhideちゃんが好きなんじゃ?と思った方、もしいらした正解です。勝手にテレビの中のhideちゃんに救われたから、わたしの今があります。

ひーちゃんも好きってめっちゃ後出し感ありありかもしれませんが…ひーちゃんのことも大好きで、感謝感謝なんですよ。

hideちゃんにめちゃめちゃ救われたものの、あっという間に旅立ってしまわれたから、時々「なんでわたしはこの世界にいない人が好きなんだろう??」と思い悩んだのです。

そんな時に、雑誌やインタビューで、ひーちゃんがコメントされた“hideさん”を知って、今はこの世界にいなくても、わたしはこの人好きになって良かった!、あぁだからわたしこの人に救われたんだ…と再確認させられて、なんだかますますhideちゃんを好きになったのですよ。

ひーちゃんの熱いコメントについても、いつか書けたらなと思います。

そして多少時間がかかっても、明るく楽しく見送れる、思い出せる、そんな素敵なメモリアルコンサートが必ず開催されますように。

ひーちゃん、またね!とはまだ言いたくない、うまく言えないので、ひとまずは、ひとまずは、ひーちゃんありがとう!

ひーちゃんがひーちゃんでいてくれてありがとう。


もしサポートをいただいたら……いただくことがあったら……どうしましょう??どうしたらいいのでしょう??その時に考えまずでも良いですか?