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英語学習者日本人にとって大きな悩み「名詞の単数形・複数形」


小・中学校の英語の先生のための英語の先生 Teacher Melody です。
先生方、毎日お疲れ様です♡ 子どもたちの笑顔は先生方のおかげです!

小学校の外国語活動での会話です。

S1 : I like cat.  
S2 : I like dog.  
T : Very good. 

違和感を感じませんか?
「小学校の段階では、話そうとする意欲をそがないために、小さな間違いは訂正しません。」とのことです。

私は一度覚えたことを後から訂正することの難しさを知っています。間違って覚えたことを中学校に入って訂正しようとしても、なかなか直りません。例えば、小学校3年生で覚えた訓令式ローマ字。ta ti tu te to  ha hi hu he hoなど、ヘボン式を中学校で導入しても、なかなか覚えてくれません。また、間違って覚えている漢字の書き順ってありませんか?大人になった今から直そうとしても、今まで書きなれた順で書いてしまうものです。

 同様に、上記の " I like cat." も、最初に単数形 cat で覚えてしまうと、cats に訂正することは難しいのです。だったら、初めから I like cats. を使うことにしませんか?まだ小学校中学年は、英語の音を聞いてそれをそのままコピーする力があります。cats は cats のまま使えるように初めからしておくと、今後訂正する必要もなく、正しい表現ができるでしょう。聞こえてきた音をそのまんま吸収してくれる低学年のうちから、教師が名詞の単数形、複数形を正しく使うようにしていきたいものです。

 中学校では、ときどき視覚的にわかりやすいように「単数」「複数」の意味の違いを提示することあります。ちょっと生々しい画像です。

I like rabbits.
I like rabbit.

ここではこれ以上の画像を提示しませんが、rabbit と rabbits を使い間違えると、とんでもない違いになることに生徒は気づいてくれます。

 名詞の複数形は、語尾にs をつけるだけのもの、es をつけるのも、y を i に変えて es をつけるもの、なども学習しますが、単語単体ではなく、自分の気持ちや考えを伝えるときに、単数形で使うのか複数形で使うのかも身につくようにできるといいですね。日本語にはない名詞の単数形・複数形は英語上級者も迷う場合もあります。簡単なようで難しい内容を、生徒が興味を持ってわかりやすく学べるようなアプローチができると楽しいですよ。

 別の視点から説明を少し加えておくと、単語を「形」だけを教えるだけではコミュニケーションにつながらない、という点です。Larsen-Freeman (2003) は, コミュニケーションの側面として, 「形式 (form)」, 「意味 (meaning)」, 「使用 (use)」 の3つを挙げています。 「形式(form)」とは, 発音、語彙、スペリング等を含み、 「意味(meaning)」とは、伝える内容のことです。 そして, 「使用(use)」とは, どのような場面で、いつ、何のためにそれを使うかということをさします。 この3つの要素はお互いに密接に関係しており、1つでも欠けると実際の運用場面では役に立たなくなります。そこでこの3つをバランスよく指導の中で意識していくことが必要となるでしょう。

Form-Meaning-Use Framework

 


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1人でも多くの先生方子どもたちに、英語の楽しさ、人生の素晴らしさが届きますように!最後までお読みいただきありがとうございました!

Thank you so much for reading! I hope to see you again soon! Bye for now!


【英語の先生のためのひとことEnglish】

“Education is not the filling of a pail, but the lighting of a fire.”
                                                     -William Butler Yeats


  


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