先日、サンリオ映画『シリウスの伝説』キャラクター設定資料集を入手しました。

じゃん！

映画が公開されたのが39年前のことだから、それなりに年季の入った本ですね。

ページをぱらぱらとめくってみると、

こんな感じでキャラクターの表情や描き方が詳しく出てきたり。

でも、本題はここからです。

こちらは、登場キャラクターの一覧表（登場しないキャラもいますけど…）ですが、なんだか知らないキャラクターがいますよね。マルタとピアレの間にいる長身の男性。身長はシリウスの二倍くらい、イギリスの近衛兵のような髪型をした…

そう、この人です。

私が「彼」を知ったのはこの本が初めてではありませんでした。本作が公開されたときに刊行された（読んだのは数年前ですが）『アニメージュ』からです。

こちらが『アニメージュ』に描かれた「彼」のイラスト。ラフスケッチすぎて表情がよくわかりませんが、スタッフによればこのキャラクター（本誌によれば『美形キャラ』らしい）は最終的にボツになってしまったとのこと。アニメ本編にも登場していないことからもその事実がわかります。

以上の情報からわかる「彼」について、私は下記のような推測や妄想を箇条書きにしました。

・海の世界の住人である

・シリウスと対峙している

・戦士っぽい（剣を持っている、マンボウの姿をした手下がいる）

・マルタを巡って恋のライバルになっていたかもしれない（美形キャラなのでマルタに惚れていたかも）

・シリウスと並ぶ水の後継者候補かもしれない

・さらに言えばグラウコスの実の息子（真の後継者）かもしれない（マルタはテミスを「おかあさま」と呼んでいるが、シリウスはグラウコスを「グラウコスさま」と名前で呼んでいる。シリウスは水の王子だが、Wikipediaの記述によればグラウコスの実子ではなく「子飼いの忠臣（つまり養子であり家臣）」とされている）

・そうだとすれば、シリウスの葛藤（国を取るか？マルタを取るか？）もさらに踏み込まれて描かれていたかもしれない

…深読みがすぎました。シリウスのライバルというポジションはマブゼ、シリウスとマルタと三角関係…という要素はピアレが担っているので、キャラクターが余計にありすぎるという理由でボツになったのかもしれませんね。別のアニメ誌で取り上げられた本作の特集に、キティちゃんとキキララが出演する一場面がありましたが、本編では最終的にカットされてしまった（カットされた理由は不明）事例もありますので、本作にはまだまだ私たちの知らないシーンやキャラクターが存在するかもしれません。それを知っているのは本作に関わったスタッフだけなのかもしれないですけど。

とにかく、サンリオ映画には、「彼」のような幻のボツキャラクターや、そんな人実在するの？と思えるくらい謎のスタッフ（『星のオルフェウス』の監督を担当した『タカシ』さんとか）がまだまだいます。そのすべてが明らかになる日は、果たして来るのでしょうか…