見出し画像

自分でつくった一筆箋で、妄想したりする愉しみ(+日々の有効な使い方)

昨年つくったオリジナル一筆箋についてなのですが、一筆箋、私は本当に毎日使っていまして、日々、見るほどに愛着がわかせています。
そこで今日は、一筆箋についてじっくりお話しようと思います。

まず、横バージョンの「湖畔の午後4時」

「一筆箋をつくろう!」と思ったとき、最初にイメージしたのが、「屋外の、多分凍った湖の上で、たくさんの人たちが楽しくスケートをしている風景」でした。
これまでさまざまなフィギュアスケートの本を読んだり、色々な方々からお話を聞いたりするなかで、「屋外でのスケート」というものに、どこか憧れのような思いをいだいていたからかもしれません。

話は逸れますが、屋外のスケートについてで好きなエピソードはたくさんあり、ベスト3(順不同。決められないから)は、「1966年の世界選手権で佐藤信夫先生(当時はもちろん選手)が、コンパルソリーの途中で雪が降ってきたので、自分の番になるまで他の選手をガン見して、足を突かなければ4点台、ついたら3点台だな、と判断し、とにかくトレースはどうなってもいいから足を突かずに片足で円を描き終えて4点台をもらったこと」と「その翌日、快晴の下で行われたコンパルソリー(2日目)では、リンクの上に張られていたライトのコードを影を(こっそり)目安にしたこと」、それから「同じころの世界選手権で、ベルソワ&プロトポポフのフリー(かな?)の演技前、結構雪が降っていたために、音楽が鳴る直前まで2人は1つの傘に入っていたんだけど、演技スタート直前に傘をぱあっと放り投げて滑り始めた(そしてもちろん優勝した)というお話」です。

ということで、話を戻します。

そういうあれこれと膨らみ切った屋外リンクのイメージをお話し、ハシグチハルカさんにイラストをお願いしたところ、想像以上の作品を描いてくださり、かなり気分があがりました。

「湖畔の午後4時」というタイトルは、このイラストを見てからつけています。
雪が舞っているので、季節は冬。雪なのでもともと空はどんよりしていますが、この感じは夕方かな、と。

この一筆箋、表紙と中面のイラスト、同じに見えますが、実はすこーし違ったりしています。

yoko表紙と中面

中面では文字を書くため、空を白くしていますが、そのほかにもいくつかちがうところがあります。
まず、人の数。表紙は10人ですが、中面は11人。単に1人増えただけではなく、表紙にだけいる人、中面だけにいる人などもいるんです。反転している人もいますね。

この中で特に好きなのが、この2人。表紙にも中面にもいます。

Inked表紙かっちり明るく、まるつけ


右側の男性がコーチで、左側のスカートの女の子が指導を受けているように見えます。表紙と中面を比べると、女の子のほうだけ少し場所が移動しているので、なにかポジションの確認をしているのかな、とか想像したり。

********************

縦バージョンの「土曜日の街で」は、横バージョンの湖から一番近い街、とはいっても車で20分くらいのところにある、首都ではない地方の県の、県都くらいの大きさの街の中心部のイメージです。

このくらいの規模の街で、屋外リンクに人がこれほど集まるのは週末かな。週末といっても土日のどちらだろう、土曜日の方がなんとなく心に余裕があるかな、ということで、「土曜日の街で」としました。

こちらも、表紙と中面の絵が違います。登場人物は、1人をのぞいたみんな、別の人になっています。

tate表紙と中面


その、両方に描かれている1人、というのは、リンクの外に立ってスケートの様子を見ている白いコートの人のこと。この人は同じ場所に立っていますが、表紙と中面で、数十秒くらい時間が経過しているのでしょうか、リンクの上で見える人の顔ぶれは変化しています。

私が一番好きなのは、中面右上の、オレンジのジャンパーに緑のパンツをはいた、後ろ姿の人です。1人でリンクに来て、黙々と滑っている感じに、ぐっとときます。

Inkedtate中面右上の人まるつけ


また表紙では、紺色のワンピース姿の女性が水色の服の男性を見ているところ、も好き。きっと女の子はスケート選手。でも今日はボーイフレンドと2人でスケートしにきて、その彼が彼女の手前、すいすい滑れるんだぜ、と見せているところを見守っている、という感じ、かな。

Inked縦表紙の2人まるつけ

それぞれの人たちにドラマが見えて(って、妄想ですけれど)、すごく楽しいんです。

*****************

さて、先ほど「本当に毎日使っている」と書いたので、私の一筆箋の使い方を、2つご紹介してみます。

1つ目は、買い物メモ。こんな感じです。

買い物リスト

このところ、スーパーも頻繁に行けないので、買い物メモを必携しています。以前noteにも書いたのですが、一筆箋は、サイズ的にも買い物メモにとても便利。半分に折ると正方形に近い形なのも美しいし、ポケットに入れるのにもちょうどいいと感じています。

もう1つは、レシピのメモ。

キッチン0514

よく、料理本やnoteやSNSなどでレシピを見かけて保存するのですが、実際に料理する時に本を見たりスマホで確認したりするのって、いろいろと手間が多いものですよね。
なので、レシピを読んだあと、軽~く手順をメモしてキッチンの壁に貼り、ちらちら見ながら料理しています。便利です。

ほかにも、TODOリストとしても、とても使えます。

スケートのある風景の一筆箋。きっとこれからもまだまだ新しい妄想の余地があるように思います。こんなに1つの文房具と向き合うのって、当たり前だけど初めてで、妄想とか言って、ちょっと引かれちゃうかもしれませんが、でも、この一筆箋はまちがいなく素敵です! ということが伝わればいいな、と思っています。

<おまけ>
冒頭ちかくで挙げた、屋外でのスケートのあれこれについてですが、この信夫先生の本に詳しいです。残念ながら、ベルソワ&プロトポポフ夫妻のことは、ページの都合上カットとなりました。ほかにもカットされたいろいろなお話を、当時聞かせていただきました。もしよかったら、ぜひお読みくださいませ。



このnoteをいいなと思っていただけたら、「スキ」をプッシュいただけると大変嬉しいです。ストアヒガサ(スケート好きの雑貨店 https://storehigasa.stores.jp/)やTシャツ(https://suzuri.jp/storehigasa)もぜひ。