一体に戻る
人は物と一体になれます。
昔、真っ暗な山の中を明け方までバイクで走っていたことがありました。
エンジン内部で金属がこすれる感触やタイヤと路面の触れる感触がわかります。
まるでタイヤが足の裏のようでした。
誰でも靴を履いてしばらくすれば、靴を履いていることを忘れますよね。
靴の裏を自分の足の裏のように感じます。
その靴がバイクのタイヤに変わっただけなのです。
人は感触が伝わってくれば、それを体の一部にすることができます。
つまり一体になれるのです。
この伝わってくる感触とは何でしょうか。
振動。
振れる動きですね。
振動があれば、人はそのものと一体になれるのではないでしょうか。
それは乗り物だけにとどまりません。
写真や映画、文章を見ている時も同じことが起こっています。
写真に写っている物の動きを感じたり、実際に動いている物の動き、文章中の心の動き。
そういった動きが振動としてこちらの心に伝わり、同調した時にその物と一体になります。
相手に共感することも、相手の心の振動が伝わってきて共鳴し、同調することなのかもしれません。
腹を割って自分の心を取り出し、相手の心に擦り合わせてみる。
そうすると振動が同調してきて
「あー、こういう思いなんだ」
と相手の心がわかる。
あくまでイメージですが、あながち間違いではないかもしれません。
少しやってみましょう。
それでは、また。
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