見出し画像

自らのストレス耐性について知る「ストレスコーピング」

 精神的・肉体的に負担となるあらゆる環境刺激によって引き起こされる生体機能の変化(ストレス反応)を指します。また、外部からの刺激や要因をストレ ッサー(ストレス要因)と呼んでいます。

ストレスコーピングとは

 ストレスを受けた時に起きる反応は、心理面と身体面と行動面、3つの方向に表れるとされています。もっともよく見られる心理的ストレス反応は抑うつと不安でありますが、それらは程度がひどいか長く続く場合には、不安障害やうつ病をきたします。それ以外にも、怒りや緊張、気持ちの切り替え能力の低下、心気的傾向、健康感・幸福感の喪失、自己効力感や自尊心の低下が見られます。また、ストレスにより食習慣、運動習慣、喫煙飲酒などの生活習慣が乱れることは、よく知られています。

 ストレス反応に影響を与える要因として、出来事の個人的な意味合い、すなわちストレスに対する一次評価と二次評価ならびにストレスへの対応(ストレスコーピング )のあり方が大きいことを示しています。
 一次的評価とは、「ストレッサー」にさらされたとき、それがどのくらい自分にとって害をもたらすか、 脅威となるかの評価が行われます。このとき、抑うつ、不安、怒り、イライラなどネガティブな情動が喚起されます。
 二次的評価では、その「ストレッサー」に対し、ストレスを軽減する方向でコントロールできるか否かの対処可能性の評価がされます。つまり、私たちがストレ ッサーに直面したとき、自分の能力、過去の経験、自分の価値観などをもとに、ストレッサーの種類、強さ の程度、解決の困難性などを評価・認知します。

ストレスコーピングの種類

 もしかしたら、ここに記載する以外にもあるかもしれません。
①問題焦点型コーピング
直面している問題に対して、自分の努力あるいは周囲の協力を得て解決したり、対策を立てるような対処行動をさします。また、自分の能力ではどうにもならない場合、担当を変わってもらったり、配置転換をしてもらうような回避行動も、広い意味での問題焦点型コー ピングに含まれます。

②情動焦点型コーピング
失敗して取り返しがつかない場合や人を亡くした場合など、今となっては解決や対応の方法がなく、どうにもならない場合に怒りや不満、残念な気持ち、悲しみなどの感情を誰かに話して感情を外に表出し、聴いてもらうことによって気持ちを整理するような感情発散型の対処行動と、不満や怒り、悲しみなどを誰にも話さず自分の心のなかに抑圧してしまう感情抑圧型コ ーピングの2つの型があります。前者のほうが精神健康に対してはよい方向に働き、ストレス関連疾患の発生を 予防する効果があることが知られています。

③認知的再評価型コーピング
直面している困難な問題に対して、見方や発想を変えて、よい方向(前向き)に考える、あるいは距離を置くなど、認知の仕方を再検討して新しい適応の方法を探すような対処行動を指します。前向き思考,ポジティ ブシンキングなどとも呼ばれています。

④社会的支援探索(あるいは要請)型コービング
問題に直面したとき、上司や同僚、家族、友人などに相談したり、アドバイスを求めたりする対処行動で問題焦点型コーピングにつながる場合と、つらい状況を信頼できる人に話し、慰めてもらったり励ましてもらったりすることで気持ちが楽になり、心理的安定を得られるようになる情動焦点型コーピングにつながる場合があります。

⑤気晴らし型コーピング、
運動、趣味、レジャー、カラオケ、温泉浴など、いわゆるストレス解消法と呼ばれるもので、気分転換、リフレッシュなど、日常の苛立ちごとによるストレス 解消に対しては有効な対処行動であります。そのほか、リラクゼーションの技法、ヨガ、座禅などもストレス軽減法として有効です。


最後まで読んで頂きありがとうございます。では、もう少し具体的にメンタルヘルスのサポートや育児と仕事の両立について教えてほしい、サポートしてほしいと思われたら、こちらのサービスで横山が伴走致しますので、良かったら覗いてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?