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障害のある方の“きょうだい”。何を感じているのか。

 よく“きょうだい児”という言葉にくくられてしまう障害のある方のきょうだい。一体何を感じているのか。少し表在化してみたいと思います。

同胞に障害があることでのきょうだいへの影響

 障害のある同胞をもつきようだいへの影響として、障害児・難病児のきょうだいは、「弱者への配慮ができる」、「自立している」と言われることが多いです。また、重要な役目を担うことで能力や自尊心についての感覚を高め、人格の成熟を早め、責任感を育むとも言われています。
 しかし違った一面としては、きょうだ いは「我慢しすぎる」、「自己卑下」といった「自己主張の不足」、「自己評価が低い」ことも明らかになっています。また、きょうだいは家庭外の体験が少なくなり、さまざまなストレスが生じること、消極的で内向的な性格傾向が多いとも言われています。

きょうだいが影響を受ける要因

きょうだいへの影響に関して、
障害児との直接的な作用によって影響を受けるものには、
①両親の関心が障害児に集中するため、きょうだいが注目を浴びにくいこと
②きょうだい自身が障害児の世話や介助の義務を負わされること
③障害児のきょうだいであるというレッテ ルをはられること
④友人関係を築きにくいこと
⑤正常なきょうだい関係を体験できないこと

間接的に受ける影響としては
①両親のストレスの増大と家庭不和
②障害児の存在を埋め合わせる努力を要求されること
③家心外での活動の機会が減少すること
④両親のきょうだい間への差別的な対応などがあります。

きょうだいの適応に関して

 きょうだいの障害認識のプロセスについて、両親のしつけの内容や他の子どもの状況と異なることから、自分が障害者のきょうだいであるという認識をもち始め、同胞の障害を恥ずかしいと認識するようになり、高校生頃より同胞の障害について納得のいく意味を探し始め、障害の意味づけやその意味付けにより自分がとる行動「自分のシナリオ」 を作成し、同胞への介護を行い、同胞とよい関係を築くようになると言われています。
 同胞の障害の受容について、きょうだいは同胞と一緒に育つ中で、4~5歳ごろに友だちのきょうだいとの違いなどから同胞の障害に気づき始め、小学校高学年頃には友だちに同胞 のことを説明できるきょうだいも多くなること から、自分のなかで徐々に同胞を位置づけられるようになるそうです。

このように、多様な関係性や要因、影響から形成される様々な道のりがあります。


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