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storm~建国の狼煙~

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なろうで連載中のラノベ ↓にあるのは推敲前。上にあるのは推敲後の文章です。読み比べるのも面白いかと。
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2015年3月の記事一覧

獅子のメダル

そして、三度目の冬がやってくる。

暗い空から散り始めた雪が泥と血液と砂に塗れた死体の上に一つ落ちた。

あと三日もすればこの砂漠も見渡す限りの雪原へと変わるだろう。

死の冬が来る。

安らかな死に顔で伏したアラクマの体から、血に塗れた防寒具一式を剥ぎ取った。

べったりと血の染み付いた衣類は、まるで意志を持っているかの様に彼の遺体に張り付いて彼を護る。

力任せに剥ぎ取った上着の一部から、何か

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storm~建国の狼煙~2

少年ヤヒム

薄暗い蝋燭の明かりの中で、一心に祈り続ける大人達の背中を見て、少年ヤヒムは考える。

祈りは大事だ。祈りは、「イムワット」に捧げるもの。イムワットは豊穣の神、豊かな実りの印、暴虐と生贄の神、そして戦の神。

真夏は全ての水が干上がって、生物達の死滅する、フェルマ砂漠の中央に彼らの国は存在していた。

見渡すばかりの砂の海に突如現れるオアシスは、彼らの神が作ったもの。

この砂漠に存在

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storm~建国の狼煙~

目を閉じると、彼の網膜にはいつも同じ光景が映し出される。

火だ。人を、家を、街を、舐めまわし燃やし尽くす麗しい熱。乾ききった木が内部から崩壊する破裂音、崩れ去る家屋、そして鈍く耳に痛い誰かの絶叫。死と空気が絡まりあって大地を揺らす音。風と火が踊り狂いながらその舌を天へと伸ばしていく様。それらが真っ黒な黒煙に手を引かれ星の瞬く夜空へ登っていく。エイデン皇国を見下ろす小高い丘の上で彼は燃え尽きていく

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