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クラシック音楽をTRPGで使おう!

2022/12/6 マガジンにしました。


クラシック音楽とTRPGの相性はいい。

  1. いい音楽がたくさんある。

  2. 著作権を気にしなくていい。

  3. 著作隣接権を気にしなくていいプロの録音がたくさんある。

今回は、著作権および著作隣接権の切れた音源を掲載しているクラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~から、TRPGにおすすめのクラシック音楽をわずかながら紹介したい。

オンラインセッションでは音楽ファイルが大きすぎるとアップロードできないので、圧縮すればなんとかなりそうな長さの曲を集めた。

戦闘BGM

熊蜂の飛行 R.コルサコフ

※音源2番目のRimsky-Korsakov:The Flight of the_Bumble_Bee

ほぼポケモンバトルである。元が歌劇かつ管弦楽なのでGBA以降のポケモンバトルの趣きである。テーマが蜂さんなだけあって、緊張感と愛嬌があるので、巨悪というよりは小物やドタバタトラブルに使うと似合う。

半音階的幻想曲とフーガ ニ短調より、幻想曲 J.S.バッハ

※音源1番目 Bach:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903「Fantasy」

ゴシック少女のテーマ(大嘘)。音源がチェンバロでテンポが速く音の多い曲はだいたいゴスロリ吸血鬼に似合うと思っているフシがある。もちろんゴスロリ銀髪赤目編み込み黒レース吸血鬼だけではなく、静かながらも緊張感のある、不穏な場面や戦闘にはぴったりだろう。

12の練習曲 作品10 作品12番 ハ短調 ショパン

※音源最後、Chopin:12の練習曲 作品10 第12番 ハ短調 「革命」

「革命」という通称がカッコよすぎるがゆえに使いどころを選ぶ曲。そこはかとない明るさと、隠し切れない悲壮さが持ち味である。ぜひとも宿命の戦いとか、そんなシチュエーションで使いたい。

ヴァイオリン協奏曲集「四季」より「夏」 第三楽章 ヴィヴァルディ

※音源3番目 Vivaldi:Violin Concerto in G minor, RV 315 (The Four Seasons:Summer) [3.Presto]

炎属性のテーマ(大嘘再び)。有名なので知っている人も多いだろう。最初から最後までドラマチック。ここぞというときに使うと熱い。夏だし。

ヴァイオリン協奏曲集「四季」より「冬」 第一楽章 ヴィヴァルディ

※音源1番目 Vivaldi:Violin Concerto in F minor, RV 297 (The Four Seasons:Winter) [1.Allegro non molto]

氷属性のテーマ(大嘘三たび)。夏なら冬もイケるよね理論。「夏」と対にして使っても面白いかもしれない。ヴィヴァルディ、J.S.バッハ並みに使い勝手がよすぎるぞ。

ヴァイオリンソナタ 第9番 イ長調「クロイツェル」 Op.47 第一番 ベートーヴェン

音源1番目 Beethoven:Violin Sonata No.9 in A major, Op.47 Kreutzer [I. Adagio sostenuto - Presto]

ごめん、めちゃくちゃ使いにくい。でも好き。まず10分オーバーしていて容量からはみ出るって時点で使いにくいのに、出だしは戦闘曲にしてはおだやかである。でも騙されたと思って1分48秒ぐらいまで聴いてほしい。ハジけてる。ロックである。個人的にクラシックでTOP3に入る好き曲なので、誰か使えたら教えてほしい。

展覧会の絵より「ババ・ヤガー」 ムソルグスキー

※音源下から2番目、Mussorgsky:Pictures at an Exhibition for piano [14.Baba-Yaga]

まともに戦っちゃいけないタイプの曲。通常ダメージが通る気がしない。途中で一瞬静かになるのが余計に怖い。

幻想曲(前奏曲)とフーガ ト短調より、幻想曲 J.S.バッハ

※音源1番目 Bach:Fantasia and Fugue in G minor, BWV 542 [1.Fantasia]

名誉オルガン大魔王。ラスボス以外に使えない曲。先ほどの幻想曲といい、J.S.バッハは厨二病に優しい曲が多い。テンポはわりと遅く、重低音でゴリ圧すターンと、思いのほか静かなターンが交互に来る。途中、「あれ? 音量小さすぎた?」と音量を上げると、次のデーンで鼓膜が死ぬのはご愛敬だ。

イベントBGM

ハンガリー舞曲集 第五番 ブラームス

※音源5番目 Brahms:21 Hungarian Dances (Piano), WoO 1 [5.Allegro (F Sharp minor)]

探索のお供。ほどほどのテンポ、そこそこ気楽でそこそこ緊張している感じがなんともかゆいところに手が届く。CoCしているときほぼこれ流しているかもしれない。

バレエ組曲「くるみ割り人形」作品71a こんぺいとうの精の踊り チャイコフスキー

※音源3番目 Tchaikovsky:The Nutcracker - Suite Op.71a [3. b. Dance of the Sugarplum Fairy]

探索のお供その2。こちらのほうがハンガリー舞曲集第五番に比べて、ホラーと可愛げが増している。恐怖とKawaiiは近いところにあるんだなあ。

大管弦楽のための組曲「惑星」 作品32より「海王星、神秘の神」 ホルスト

※音源最後 Holst:The Planets, Op.32 [7.Neptune, the Mystic]

ファンタジーダンジョンのお供。原題のとおり、ミステリアスなシチュエーションならどこにでも似合う。「惑星」の曲はほかにも様々なシチュエーションに合いそうな曲が多彩にあるので、ぜひ聴いてほしい。

ピアノソナタ第11番 イ長調 第三楽章 モーツァルト

※音源3番目 Mozart:Piano Sonata No.11 in A major, K.331/300i "Alla Turca" [3.Alla Turca]

プロローグのお供。なんだろうねこのあふれ出るプロローグ感は。強制的にコメディな雰囲気が漂うので、軽いノリを出したいときにぴったり。

ペール・ギュント組曲 第1番 Op.46より「山の魔王の宮殿にて」 グリーク

※音源最後 Grieg:Peer Gyn Suite1, Op46 [5.In the Hall of the Mountain King]

絶対にループしてはいけない曲。テンポが命。これも有名なので知っている人は多いだろう。本当はTRPGってよりゲームやムービーの固定演出向きなんだろうけれど、うまくキマるとそれはもう気持ちいいのでおすすめする。

ギャグBGM

ツィゴイネルワイゼン サラサーテ

とりあえずみんなが知ってそうなオモシロ曲流しておけの代表格。(サラサーテ、ごめん。)これに匹敵する「ガーン😨」って感じのオモシロ曲は、J.S.バッハのトッカータとフーガニ短調しか思いつかない。

(J.S.バッハのトッカータとフーガニ短調ってこれ↓)

※音源1番目のBach:Toccata and Fugue in D minor, BWV 565 [1.Toccata: Adagio]

ニーベルングの指輪より「ワルキューレの騎行」 ワーグナー

※音源1番目 Wagner:Die Walkure,Act3 [1. Vorspiel Hojotoho Heiaha (Gerhilde)]

すこぶる真面目な曲のはずだが、シリアスな笑いがこみ上げるのはなぜだろう。たぶん有名すぎるのと、壮大すぎると一周回って笑えてくるのだろう。(全世界のワーグナーファン、ごめん。)ベッタベタな悪役令嬢とか、魔王の城の後ろとかで流すとちょっと面白いかもしれない。きっとこの曲が面白くなるシチュエーションはたくさんある。