見出し画像

張り紙がしてあったんですよね。

「ねぇ知ってた?! 4月から使えなくなるみたいよ!」
お客さまのこの一言からすべては始まりました。

トイレのないお店

前回のnoteで、水道管が破損していると書きました。
そのため、お店では水道が使えません。
そしてそのため、お店にはトイレがありません。
トイレがないのにどうして営業できているかといいますと…
お店のすぐ裏に、公衆トイレがあったからでした。

私が本屋になりたい。と伝えた時。
夫氏が言ったことはただ一つ。

「リスクと投資は最小限に。」

なので、当初は今のように大きく展開するのではなく、冷暖房器具のいらない春秋のみのスポット営業にして、仕入れはせず、たなか家の蔵書を古本として販売することにしていました。

そんな状況の中で、おそらく200万以上かかるであろう、
「水道をひいて、トイレをつくる」
なんてことができるわけもなく、やむを得ず公衆トイレを使うことが前提のオープンとなったのでした。

そんな、公衆トイレをお借りして営業する日々が突然終わりを告げようとしています。
それが、冒頭でお客さまがお知らせしてくれたこと。

なんと、突然。
2023年3月いっぱいで、お店の裏にあった公衆トイレが閉鎖されることになったのです。



うそん。

(閉鎖まで2週間しかない…)

トイレがなくなると、

お店のすぐ裏の公衆トイレが使えないとなると、徒歩で往復10分ほどにある公衆トイレまでいかなくてはなりません。

私のトイレ事情

私のトイレ事情を知りたい人なんていないと思いますが、どれだけトイレが私にとって死活問題なのかを知っていただけたらと思うので、恥をしのんで書きます。ええ書きますとも。

朝起きてから家を出るまで、平均4回はトイレ行くんです。
コーヒー飲んだ冬の朝なんてもっとひどい。
トイレ近い王選手権があればおそらく優勝。
旅行に行っても、まずトイレを探す。
乗り物に乗る前にも必ずトイレ。5分前にも行ったのに念のためもう一回…

要するに私はとにかくトイレが近いのです。
冗談でなく、人生の大部分の時間をトイレに割いているので、ほんとにもったいないなぁとよく思います。

営業中にトイレに行くには、お店を閉めないといけません。
往復10分かけて、例えば5回トイレ行くとしたら、1時間近くもお店を閉めることに…

さらには私、月に3日は急にお腹がこわれます。
お腹こわれたら5分も歩いていけません。(なにを告白しているのか私は…)
これはもう、危機的状況です。

母の認知症

実はいま、私の母は初期の認知症を患っています。
その母を、週に1,2回はお店に連れてきて、納品チェックやお掃除、はさみを使ったり字を書くような仕事をお願いして、機能訓練的なことをしてもらっているのです。

これは、病院の先生にも認知症の進行を遅らせるにはいいことだといわれていて、幸い母も、自分から進んで店の手伝いに来てくれています。
店でする作業も、お客さまとかわす少しの会話も「楽しいね」と言ってくれていますし、私もとても助かっています。

しかし、トイレが遠くなるとなると。

認知症の母にとっての、なじみのない場所での往復10分は、私にとってとてもこわいことなんです。
それは、どこへ向かってどこへ帰るのかわからなくなってしまう「道順障害」という症状が、いつ発症するかわからないから。
トイレに行く途中には交通量の多い交差点もあるので、道がわからなくなり、パニックになってしまったらと思うと、本当にこわいんです。

せっかく、母が前向きに楽しく作業してくれているのに、その機会を持てなくなってしまう…
重ね重ね残念な、この状況。



トイレの閉鎖まで、あと2週間。
さてどうする、私。

ということで、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?