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Asset導入事例◆京丹後市立弥栄病院 「添付文書自動取得や修理の進捗管理で業務効率アップ」

京丹後市立弥栄病院(京都府京丹後市)は、病床数199床、医療機器約500台を有する地域中核病院です。臨床工学技士は7名在籍しており、医療機器管理をはじめ、透析室業務、人工呼吸器管理業務、心臓血管カテーテル業務、ペースメーカチェック等、多岐にわたる業務に携わっています。
臨床工学科の伊藤嘉晃さんに、HITOTSU Assetを利用しようと思ったきっかけから今後の期待までうかがいました。

ーHITOTSUを利用しようと思った経緯を教えてください。

学会発表の場や臨床工学技士の集まりなどでHITOTSU社長(現・会長)の田村さんと面識がありました。社長自身に医療機器管理業務の経験があり、現場をよく理解されている立場で医療機器管理システムの開発に携わっているということで、期待値は高かったです。

2023年1月のHITOTSU Asset正式リリースの際、いち早くご案内いただき、3月よりフリートライアルを開始しました。

ー従来、医療機器管理にどんな課題があり、Asset導入でどう改善・変化しましたか?

当院では5年以上前から、オンプレミス型の他社システムを用いて医療機器管理を行っていました。点検や貸出・返却などは問題なく行えていましたが、2つ気になる点がありました。

京丹後市立弥栄病院 臨床工学科 伊藤 嘉晃さん

1つは、添付文書の管理が追いついていなかったこと。従来、新たに医療機器を購入しシステムに登録する際、人力で添付文書を入手し、システムにアップロードしていましたが、その作業が煩雑でした。また、すでに登録されている添付文書の更新は追いついていないのが実情でした。

添付文書の自動取得機能で監査対応に自信

これに対し、HITOTSU Assetは添付文書の自動取得機能があるのは大きな魅力でした。JANコードや承認番号を登録しておくだけで、いつでも最新版が見られます。この機能のおかげで、監査で添付文書の管理状況を聞かれた際、自信をもって答えられます。

もう1つの課題は、修理の進捗状況が見えないことでした。いつ、何を業者依頼に出したか、その後、どこでストップしているのかが分からなくなってしまっていた。それがHITOTSU Assetでは修理案件をカード形式で管理でき、修理の対応履歴にコメントも残せるので、各案件が今どんなステータスかがひと目で分かってとても便利です。

カード形式で修理案件を管理できる(画像はデモ画面です)

ーそのほか、HITOTSU Assetでどのような点を評価いただいていますか?

機能でいえば「点検」と「貸出・返却」の機能をよく利用しています。

点検機能では従来のシステムで作成・使用していた点検表を徐々にHITOTSU Assetに移行していますが、点検表の作成の際、異常値の場合にHITOTSU Asset上でエラー表示が出るよう簡単に設定できる点が良いですね。他の臨床工学技士からは、「点検の実施率をダッシュボード機能を使ってひと目で確認できるのが良い」といった声も上がっています。

ITに不慣れな多職種も操作しやすいユーザーインターフェース

貸出・返却機能に関して、当院では看護助手や看護師の方が、中央管理の棚から貸出用の機器を持ち出す運用を取っています。各機器にはQRコードの札を付けていて、棚には部署ごとの札入れが備え付けてあります。持ち出す際にその札を札入れに入れてもらい、後で臨床工学技士が札のQRコードを読み取ってHITOTSU Assetに登録しています。

HITOTSU Assetはクラウド型で、インターネットに接続できる端末があれば何台でもアクセス可能です。いずれ貸出・返却専用の端末を設置できたら、看護助手や看護師など多職種が使うことになりますが、HITOTSU Assetの画面はシンプルで分かりやすいので、ITに不慣れな方でも抵抗は少ないかなと思います

貸出・返却の画面

そのほか、クラウド型のシステムということで、システムアップデートが早く、頻度も高いと感じます。チャットボットで質問や改善要望を上げてしばらくすると、それが実際にできるようになっています。欲を言えば、細かなアップデートについても知らせてもらえるとよりありがたいです。

ー今後HITOTSU Assetに期待することは何ですか?

経営改善機能に注目しています。例えば保守点検業務に関していえば、病棟から、送信機の故障について相談を受けるケースが多くあります。「心電図の波形が出なくなった」といった相談ですね。送信機を預かって臨床工学技士がチェックすると、貼り付け位置の問題だったり、電波環境が悪かったり、電極がさびてしまって接触不良を起こしていたなど、原因が分かり、院内で即日対応できることがほとんどです。

こうしたケースでも、臨床工学技士がいなければ、メーカーに点検・修理に出すしかなく、時間も費用も余計に掛かってしまいます。修理そのものにかかる費用はもちろんのこと、将来的には人件費や交換部品ごとのコストなども記録・分析して、臨床工学技士の関与により医療機器のライフサイクル全般におけるコストが抑えられることを示していけたらいいですね。

さらに、クラウド型の特長を生かし、故障率や点検頻度など、医療機器管理における様々なデータを他院と比較し、安全管理や効率化につなげていけたら面白いと思います。また、今後メッセージ機能が実装されれば、メーカーやSPDとスピーディーな連携ができるだろうと思います。

一方で、他の臨床工学技士からは次のような声も上がっており、使い勝手の改善や機能の充実にも、これまで以上に力を入れていただきたいと思っています。

  • 機器に貼付しているQRコードから、詳細情報の確認や点検実施を1ステップで実施できるようにしてほしい。

  • 貸出・返却登録がより少ないステップで済むようにしてほしい。

  • 病院ごとに自由にカスタマイズ・設定できる範囲を増やしてほしい。

  • 業務日誌を付けられる機能や、消耗品の在庫や使用期限を確認できる機能がほしい。

私は日々、患者さんが安心して医療が受けられるように環境整備や医療機器整備を心掛けています。今後もHITOTSU Assetを使用した適切な医療機器管理・整備によって、患者さんが安心して医療を受けてもらえるように医師をサポートしていきたいと思います。

京丹後市立弥栄病院
神谷 匡昭院長のコメント

臨床工学科が従来から医療機器管理システムを導入していると聞いていましたが、オンプレミス型で維持・更新に費用がかかることや、改善要望がなかなか反映されないことがネックだと思っていました。
HITOTSU Assetフリートライアル開始時に説明を聞き、機器の貸出率から適正台数を分析できる経営機能にとても興味を持ちました。個人的には病床稼働率に比して輸液ポンプの台数が多いのではないかと思っていて、機器の適正台数を他院と比較し、標準化できたら経営効率化に役立ちます。
情報の集約、連携、比較など、クラウドの可能性は非常に大きく、これからはクラウド型が席巻していくのだろうと思っています。今後、臨床工学技士へのタスクシフトも進めていきたいので、HITOTSU Assetによる経営改善と医療機器管理の効率化には大いに期待しています。

京丹後市立弥栄病院 神谷 匡昭院長

病院データ
・京都府京丹後市
・病床数:199床
・臨床工学技士:7名
・取材日:2023年6月16日
 (記事内容は取材時点のものです)




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医療機関様向けHITOTSU Link/Assetリーフレット(Link Xプラン記載あり)
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