【R5.12.2】ステイヤーズSの予想

【中山のクッション値が高っけぇ!】

 JRAが発表した12月1日10時30分時点のクッション値は10.6。高いっすねぇ。一つ前の開催では8台が多かったところから跳ね上がっての10.6で開催初日ということで流石にあまり後方から競馬をする馬は軸にはしづらい。ある程度ポジションを取れる馬を重視したい。
 また、出走各馬の前走で最もクッション値はワープスピードの10.0が最高。アルゼンチンSは9.2と低め、福島記念は8.8で京都大賞典は重馬場で8.1だったので全ての馬が前走比でかなり高いクッション値を走ることになる。クッション値が低い馬場で好走している馬よりは、高いところでの実績がある馬を高めに評価したい。

【ステイヤーズSなので】

 Xで火曜日にポストしたざっくりとした展望でも書きましたが、過去のラップ傾向を見ても残り1000mくらいでのロングスパートを求められる中で最後まで上がりを使うことが出来る馬が好走するレース。
 ある程度の決め手を使うことが出来る馬を好評価したいところ。今回のメンバーで直近5走で上がり3位以内を使うことが出来ているのは内から
・キングズレイン
・ワープスピード
・フジマサインパクト
・ヒュミドール
・マイネルウィルトス
・ダンディズム
・シルブロン
・セファーラジエル
・ジェットモーション
・グランオフィシエ
・アケルナルスター
 と、いざ並べてみると思ったより居ました。
 ですがここで一つふるいにかけて、上がり3位以内を使った時に好走できていた馬であり、なおかつその上がりが今回のレースでストライクゾーンとなりそうな34.5~35.5の範囲に納まっている馬に限定すると
・ワープスピード(古都S 35.3)
・セファーラジエル(大阪ハンブルクC 35.0)
 の2頭のみ。
 ワープスピードは前走3勝クラス勝ちを決めた古都Sで中団の位置、4角5番手から上がり2位の脚を使って勝利。セファーラジエルは5走前になりますが大阪ハンブルクCでスローペースではあったが稍重の阪神2600で4番手から上がり最速の35.0を使ってアーティットに0.2差の2着と健闘。どちらも前目のポジションから上がりを使って好走できているというのは、今のクッション値を考えても評価できるポイント。これは予想に反映させたい。

【追切が良く見えたのは】

・アイアンバローズ
・シルブロン
・グランオフィシエ
・マイネルウィルトス
・ワープスピード
・ジェットモーション
 あたりです。(上から高評価)
 アイアンバローズがかなり良さそう。楽な感じで好時計を刻めており「動きだけでは早く見えないけれど、思ったより時計が出ている」といういかにもステイヤーらしい追切に見える。
 シルブロンは動き自体は評価できるが、やはりステイヤーとしては馬体がコンパクトにまとまっている印象で、ダイヤモンドSの時に最後伸びきれなかったところから印象変わらず。
 マイネルウィルトスは前走から引き続き好状態に映るものの、前走の方が良かった感は否めない。
 ワープスピードは前走から時計を縮めてきており、重賞挑戦への意気込みを感じるところだが、ステイヤーとしてはストライドが小さいのが気にかかる。

 キングズレインは素質馬らしい動きが出来ているものの、長距離に疑問のこる。ロングスパート実績もあるので、最後まで足を残すことが出来れば十分チャンスはあるがいきなりの3600はやっぱり良くは見えない走り。2400ベストに見える。
 テーオーロイヤルはまだ復調を感じられず。

 うーん…難しいですね。

【予想印】

◎7アイアンバローズ
〇12セファーラジエル
▲14グランオフィシエ
△10シルブロン
 4ヒュミドール
 2ワープスピード
 これで行きたいと思います。

【各馬の評価】

◎アイアンバローズ
 悩ましいですがこの馬から。
 決め手は2つで、追切の良さと久々に適性舞台を高いクッション値で走ることが出来るということ。
 2年前の同レースや2022阪神大賞典で重賞連帯経験あり。そこからは馬券に絡むことできていないが、適正距離になるたびに馬場が渋ってしまうパターンが多くクッション値の高いところで走れていない。
 ステイゴールド系は渋った馬場に強いイメージあるかもしれないが、意外と極端に高い舞台も得意としており、このレース自体の成績もいい。
 前走からのクッション値ギャップも大きい中ちょうどいい位置から積極的な競馬をすることが出来れば前々で押し切ることは可能かと思う。
 絶対頭固定!というよりは前目の競馬でスタミナを活かして粘り込みで馬券内確保のイメージ。もちろん勝ち切りもあり得ると思うが、この馬を軸に柔軟な馬券を組みたい。

〇セファーラジエル
 追切がもう少し良かったらというか、綺麗なラップを刻むことが出来ていればこちらを本命にしていたかもしれない。
 これまでのキャリアを見ても、敗因は主にキレ負け。タフなレース展開にならなければ中距離では切れ味不足であり、タフな条件で前目から粘り切るというのが好走パターン。
 どんな条件でも安定して35秒前後の上りを使っており、今回の距離延長にも対応することが出来ればこの馬の切れないが止まらない末脚が活きてくる。前走のアルゼンチン共和国杯はずーーーーっと11秒台のラップが続く持続力戦で、差台頭の決着だった中前目で粘った馬で唯一掲示板というのはかなり評価できる。最終的にどれくらいのオッズに落ち着くかは分からないがこのまま2桁人気で行ってくれるとかなり美味しい。

▲グランオフィシエ
 現状の成績ではL勝ち以降重賞では通用していないというところではあるが、展開や適性に恵まれない競馬が多く、通用していないというよりは能力を発揮できていないというが正しいかと思う。
 前走大敗しているが、現状「詰まりオブザイヤー」で金賞を受賞できそうなひどい詰まり方で度外視していい。2走前は33秒台を出せた馬が好走するレースで切れ負けの34.2でありロンスパを求められると34秒台が限界奈この馬には合わなかった。七夕賞は最も馬場の悪かったインから2列目を通して伸びることできず。いずれも敗因明確。
 実績的には迎春Sでまさに今回求められそうな後半1000mラップを制しているのが評価できるポイントであり、切れ味を求められるよりもタフな方が合いそうではある。
 クッション値が高い舞台でも好走実績あるので、ここは外枠で揉まれずに能力を出しきれればチャンスあり。そもそもL勝ちがあるのはメンバー内でも実績として悪くないほう。

△ヒュミドール
 追切映像無いが時計上々。
 相性のいいステゴ系で内の偶数枠ゲット。ラチ沿いでロスを抑えながら足を溜めることが出来れば展開的に恵まれる可能性も十分ある。
 ダイヤモンドSの好走も内でじっくり足を溜めることが出来たからこそ。
 今回も再現に期待したい。

△シルブロン
 距離だけ。
 追切も良く動けており、鞍上もマーカンド騎手確保は良い。末脚も使える馬であり、枠もストレスなく動けそうな5枠10番。状況的には文句が無いがどうしてもダイヤモンドSでは末脚を使えなかったというのが気にかかる。
 ベストは実績的にも強い勝ち方をしている中山2500くらいという印象。
 前走かなりタフな条件である稍重の札幌2600で57㎏背負って上がり35.8を使うことが出来た経験が活きることに期待。

△ワープスピード
 内枠替わりがどうかなというところ。
 狙い時は内枠→外枠に変わって道中のストレスがなくなった時とクッション値が前走比で上昇して追走が楽になった時だと思っており、前走外々で競馬をしながら勝利したところから、相手関係上昇して内枠というのは信用しづらい。
 適性的にはあって来そうではあるが、あっさり飛ぶ可能性もそれなりに高そうであり、ある程度人気するならばリスクが勝つかなと。

【無印】

・ジェットモーション、マイネルウィルトス
 印は回らなかったが紐で抑えたい。
 ジェットモーションは結果こそ出ていないが夏も悪くない競馬が出来ており、長距離への路線変更がばっちりハマればチャンスはありそう。全く人気をしなさそうだが戸崎騎手騎乗も不気味。

・キングズレイン
 どうしても長距離向きには見えない。来たらしょうがないという気持ちで切りたい。

・メロディーレーン
 可愛いが、ちょっと馬券内は厳しいかなと。

・ダンディズム、アケルナルスター
 クッション値が前開催のような8台だったら評価をあげていたが、高いところは適性的に合わなさそう。
 ダンディズムは前走から好調キープという感じであり、使える足を完全に把握している富田騎手の継続騎乗も怖いところで悩ましいが…

・アフリカンゴールド
 メンバー内では実績上位で、侮れない一頭ではあるが使い詰めで追切時からは流石に調子落ちを感じるところであり、展開的にも恵まれなさそう。

・テーオーロイヤル
 復調気配感じられず、この距離でのタフな先行粘り合いになった時にまだちょっと厳しいか。来られたら仕方ないで割り切る。

・レッドジェネシス
 前走休み明けで去勢明け初戦だったので、ローテ的には今回面白そうではあるが、追切からはまだあまり状態上がってきているようには見えず、叩き2走目でいきなり3600というのもどうなの?
 まだどう使っていくか手探りな状態に見え、狙いづらい。

・フジマサインパクト
 2勝クラスをダートで勝ち上がっており、実績的にも3勝クラスの芝でも厳しいというのが現状。流石にここに入って上位には評価できない。

【まとめ】

 あまり「これ!」という馬がおらず、本命選びには難儀したが、近走適性舞台を走れておらず、今回久々にクッション値の高い長距離で追切からも状態よさそうなアイアンバローズから行きたいと思います。
 馬券的にはあまり絞って当てに行くという感じではなく、取れたら嬉しいなくらいでゆるく
〇ワイド流し
 7-12.14.4
〇3連複フォーメーション
 7-12.14.2.4.10-2.4.5.10.12.13.14
 この2点をベースに考えていきたいと思う。
 各馬の動き方で恵まれる馬も変わってきそうであり、そこまで強く勝負するレースではないかなというのが正直な感想であり、それだったら人気決着は捨てて積極的に穴から入って、当たったらデカいのを取れるように構えておきたい。
 日本でもっとも距離の長い重賞レース。毎年考えるのは難しいですが楽しみです。

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