【R6.4.14】皐月賞の予想

【はじめに】

 毎週言ってるような気がしますけれど、今週のG1も難しすぎの大混戦ですね。上位人気はレガレイラ、ジャスティンミラノ、メイショウタバル、シンエンペラー、ジャンタルマンタル。この5頭が恐らくこのままいけば10倍を切るオッズ、それぞれにこれまで歩んできたレースは違い、長所、短所を抱えている。そんな中で私が本命に選ぶ馬は割とすんなり決まりました。正確には気持ちの上ではすぐに決まったけれど、理性がかなりブレーキをかけてきた。そんな感じです。
 さあ、大穴に「◎」打っていきましょう。

【まず土曜日の馬場傾向から】

 土曜日に中山で行われた芝レースを見ての第一印象は”思ったよりも内が悪くない”ということ。今開催の中山はかなり雨が多く、渋った馬場でレースが行われることも多かったので、イメージとしては2年前のジオグリフが勝った年の馬場、内から伸びるのは厳しくて、上手く馬場の良いところまで最短で持ち出すことが出来た馬が恵まれる。それくらい荒れるかと思っていましたが、土曜日のレースを見るとそこまでではない。
 ややスロー寄りなレースが多かったことも一因とは思うが土曜の芝4R中2Rが逃げ切り、最内を通ったヒシタイカンとヤマニンアドホックが勝利。
 パトロールを見るとそれなりに広い範囲で荒れているため、走りやすい馬場の良いところまで持ち出すまでにかなりコースロスがあり、土曜日の時点では「最内を通しながら多少荒れた馬場を走るマイナス>外まで持ち出すまでのコースロスによるマイナス」という感じ。
 明日皐月賞に至るまで芝のレースが3Rしかないことを踏まえても内外の差はあまり広がらなさそう。
 山藤賞では人気薄のレッドテリオスが最後上がり最速で3着に滑り込んできたが、パトロールを見ても分かるように、あれくらい外まで持ち出さないと明確に走りやすい綺麗な馬場まで行けず、外から差し切るにはあのロスを受け入れたうえで差し切れる鋭さが求められる
 多くの差馬が通した内から2~4頭目あたりが一番傷んでいて伸びなくなっているせいもあってか、土曜日の競馬は中々上がりがかかっており、スプリント戦を除いて基本的には34秒台後半の上り。これは明日も引き続き変わらなさそうなので、「最内まずまず、内から2~4頭目があまり伸びない、かなり外まで持ち出せばやっと気持ちよく末脚を伸ばせるが、ロスが大きいので上りはかかる」そんな馬場で今年の皐月賞は行われると想定します。

【多くの馬が抱える課題】

 今年のメンバーは例年に比べて末脚に魅力がある馬が多いです。
 例年ならばスローの展開で立ち回りの上手さ、ポジションを取れるセンスの良さだけでトライアルでは出走権を確保できたりするなかで、今年は比較的上位の上りを使って差し込んできた馬や、捲って末脚の持続力で好走してきた馬が例年に比べるとやや多め。
 そんな差馬の多くが抱えている課題が”コーナリングでの機動力不足”これかと思います。
 特にその課題が顕在化したのがシンエンペラーのディープインパクト記念。コスモキュランダが早めスパートで動いたことでコーナーの途中であるラスト3F地点のラップが11.7と結構早め。そのタイミングで前に馬がいた影響もあるが一度リードを作られてしまい、直線では加速して詰めに行ったが結局差さり切らず2着までとなった。
 その課題が見えなかったホープフルSはラスト3Fが12.4-12.0-11.5でコーナー部分はかなりスロー、外をスーッと上がってきているように見えるレガレイラもどちらかというと前の馬が伸びあぐねる中自然とポジションが上がってきたという感じで自分からコーナーで押し上げられている訳ではない。
 共同通信杯を制したジャスティンミラノは東京の経験しかないので右回りでの機動力は未知数だが、共同通信杯を見る限りは加速にはやや時間がかかるタイプのように見える(一度外からジャンタルマンタルに詰められた上でトップスピードに入ったラスト1Fで再度突き放している)。
 加速に時間がかかるタイプだと、コーナーから器用に馬郡を捌きながら押し上げるのは難しく、初の右回りということもあって苦しいポジションから勝負しなければならない可能性は低くなさそう。
 2戦連続で後方から鋭い差で勝ち切っているビザンチンドリーム、京成杯で直線鋭い決め手を見せたアーバンシック、若駒Sでは中々動くことが出来なかったサンライズジパングなどもあまりコーナーでの機動力は高くなさそうで、有力馬の中だとコーナーから動けそうなのはメイショウタバル、ジャンタルマンタルくらい。
 他の人気馬はこれまで機動力を求められるような競馬をあまりしてこなかったせいで勝負所、3~4コーナーで有力馬をマークしながらレースをしている他の馬もまとめて馬郡ごともたついて前にいた馬がそこでリードを作ってそのまま……なんてことも起きかねないメンバー構成かと思う。

 ということで逆説的にこれまでのレースにおいてコーナリングでの機動力を既に見せてくれている馬は高めに評価したい。
 弥生賞で早めに仕掛けて直線を向くころには勝ちの形を作り切ったコスモキュランダ、それに対応しながら最後坂まで食らいつき3着に粘り込む競馬をしたシリウスコルト。京成杯で不利な8枠からでもコーナーで押し上げて、そのポジション優位でアーバンシックの猛追を凌ぎ切ったダノンデサイル。朝日杯FSで最内から直線を向くまでにスルスルとポジションを押し上げてあっという間に先頭に立つことが出来たジャンタルマンタル、スミレSで捲りを決めたことでラスト4F11.5-11.2-11.8-12.0とコーナーでライバルを潰しきり快勝したサンライズアース、このあたりは立ち回り次第で後ろを出し抜くことが出来る可能性を秘めている。

【それを含めて展開予想】

 まず逃げ候補はメイショウタバルとシリウスコルト、あとはアレグロブリランテとホウオウプロサンゲあたりも行けるなら行きたいと思うが、テンのスピードはやや見劣る分どこまで主張してくるか。前走控えて捲りを選択したサンライズアースが本番で再度前を狙ってくる可能性もなくはない。この5頭くらいが候補かと思うが基本的には内の2頭のどちらか。前走2F目で10.7を入れながらやや強引に前を取り切ったシリウスコルトの方が控えても切れる足がそこまで無いことを把握している三浦騎手の継続騎乗ということも含めてハナへのこだわりはやや強そう
 この4頭ないし5頭で先団を形成する後ろにつけたい馬が大半であり、スタート次第で基本的には枠なりに納まっていくかと思うが、これまで上手くイン前から立ち回っていたシンエンペラー、前走押して二の足でポジションを取りに行ったダノンデサイルがどこまで主張してくるか。確実に後方になりそうなのは外の2頭くらい。
 前半はシリウスコルトがハナを主張、メイショウタバルがその後ろで折り合いに専念という形になればそこまで早い展開にはならなさそうで、ペースとしては弥生賞と同じかそれよりもう少し早いかくらいで60秒前後、メイショウタバルがハナに行ったとしても何とか折り合いをつけようとして、後ろもそこまでつつかなさそうなので、ペースは変わらず。外からホウオウプロサンゲが強引に主張して競り合う形になった時のみ流れる可能性はありそうだが、ポジション取りで足を使えばその分向こう正面は緩みそうで、結局1000m通過は早くても59秒半ばかと思う。
 ミドル~スローで流れれば脚質的にも早めに動きだしたい馬が複数いそうなので、残り4F地点あたりからじわっとペースが速くなり始めるが、前述のとおりコーナリングでの機動力がいまいちな馬が多そうなことに加えて差馬が外の良いところを求めて膨らみそうなことも含めて、直線を向くころにはかなり馬郡はばらけそう
 ややロンスパ気味の展開と馬場状態が相まって上がりがかかることを考えると、逃げた馬は上がり3F35.0前後くらいでまとめられれば頭まであり得そう。差馬ならばそもそもある程度前目の位置直線を迎えたうえで直線2Fで11秒台前半の切れ味は求められることになりそう。
 まとめると、前半はスローからミドル、3コーナーに差し掛かる前あたりからピッチが上がって持続力勝負。内をロスなく回ってコーナーでリードを作った逃げ先行馬を差し馬が直線でのキレで捕まえられるかどうか。そういうレースになると想定、狙うべきはラチ沿いを通せそうな逃げ先行馬中団あたりからスムーズに良いところまで持ち出して末脚を伸ばせそうな差馬
 印を打っていきましょう。

【予想印】

◎4シリウスコルト
〇8ジャンタルマンタル
▲9アーバンシック
△13ジャスティンミラノ
 行くぜ単勝万馬券!!勝負だ!!

【各馬の評価】

◎シリウスコルト
 週頭から注目していた馬だが、最高の枠に入ることが出来た上に馬場状況、展開ともに恵まれる可能性がありそうな今回。全く人気は無いが狙ってみたい。
 まず評価したいポイントとして、前哨戦をすべて見た上で前走最も厳しい競馬をしてきたのがこのシリウスコルトであるということ。これまでそこまでポジションが取れていた訳ではなかったところから、3歳になってトモがしっかりしてきた効果もあって前走は行き脚改善。外目の枠から前に行こうとしたところを内からシュバルツクーゲルが押して主張してキタノを押し返す形でハナを取り切ったことで、テンの3Fが12.5-10.7-12.0とかなり負荷の大きいポジション争い。そこから少し息は入ったが、捲りが入る前の残り5F地点から12.2とピッチを上げようとしたところを外からコスモキュランダの早めの仕掛けに被せられてかなり持続力の求められる展開。流石にラストは止まってしまったが、優先出走権は確保できておりトライアルの内容としてはベストに近い、良い経験値を積むことが出来た。
 今回逃げのライバルで一番早いのがメイショウタバルだが、浜中騎手への乗り替わり、これまでも逃げたのは前走くらいであり基本的には前に馬を置いて折り合いをつけたいことを考えると、シリウスコルトが前に主張したことを幸いとハナは譲ってくれる確率は高そう。そこで前に出てしまえば外から他の馬が押してきたところでラチ沿いを通るこちらが有利、コーナーワークで逃げることが叶う。
 前走はコスモキュランダに絡まれたことで成功しなかったが、どスローで直線まで溜める競馬ではなく、早いタイミングから徐々にペースを上げてコーナーでリードを作りに行く競馬を選択してくれそう。血統的にも父マクフィでタフな馬場への耐性はメンバー内でも上位のものを持っており、有力差馬たちが外まで持ち出している間に、最内を通しての粘り込みに持ち込むことが出来ればチャンスは十分。
 状態面でも、前走を使って更に上昇がありそうな調教の動きが出来ており、特に一週前はかなり時計が良く、そこで十分に仕上げられたのか最終はあっさりも馬体のハリ艶はここにピークを持ってこられそうな好状態に映る。こちらは上昇している一方でコスモキュランダは前走の方が状態よさそうに映り、シンエンペラーも前走は内をロスなく立ち回ったところから外枠に変わったことはマイナスなので、弥生賞で先着された2頭には十分逆転可能。
 新潟2歳Sから三浦騎手が継続騎乗。三浦騎手の進言で距離を伸ばしてクラシック出走に漕ぎつけたシリウスコルト、人気薄の逃げ馬で展開、馬場にも恵まれそうな今回の皐月賞。これまでG1制覇まで手が届かなかった三浦騎手が勝つならこんなノーマークの時じゃないかなと。期待したいと思います。

〇ジャンタルマンタル
 本命はシリウスコルトですが、軸にするならジャンタルマンタル。
 スローペースな前哨戦が多かったこともあり、タイトなペースでの追走経験が少ない馬が多い中で、マイルG1を勝利している経験があるのはアドバンテージが大きい。
 テンからスピードがある上に、ギリギリ内目の枠を確保できたので他の有力馬に比べて良いポジションも取りやすく、これまでのキャリアを見ても多少荒れた馬場くらいならば全く苦にしない。
 朝日杯では内ラチ沿いからコーナーでスルスルとポジションを押し上げる機動力も見せており、そこでも優位で立ち回れそうであり、馬場適性と機動力を活かして、最大限ロスを抑えながら好位から末脚を伸ばすことが出来れば展開的にも恵まれそう。
 不安なのは距離延長で今回が初の2000mという点かと思うが、そもそもパレスマリスは2400mのベルモントSを勝利しているなど自身もマイル~中距離で実績を残しており、母のインディアマントゥアナも2200mのレッドカーペットHを勝利しているなど血統的には特に距離不安はない。
 前走の共同通信杯でどスローでかなり力みながら走っていたので、今回距離延長でもペースが少し上がって力まずに楽に走ることが出来れば距離は持たせられると期待したい。
 調教もいつも通りのジャンタルマンタルらしい好仕上げで臨むことが出来ており、不安は無く、2歳王者でもこの程度のオッズに落ち着くのであれば、人気サイドからならばこの馬を高く評価したい。

▲アーバンシック
 調教高評価枠でこの印に。ということでまずは追切メモの再掲。

 京成杯から3ヵ月の休み明けとなる今回、3週前の3月28日からかなりの好時計を連発。
 28日が6F81.7、5F65.9から終い11.7、3日が6F78.9と全体時計をかなりまとめてそれでも終い11.7。流石に3頭併せ馬の外側で馬場の外々を回しながらこの時計はかなりハードだったのかコーナーから直線を向く際は少し内にヨレてから持ち直す形での手前替え。それでも最後まで苦しくならずに追われての反応よく、大きく体を使って最加速。かなり良い負荷がかかった1週前の内容。
 そこから日曜に坂路で53.9から終い12.9-12.5の最終追切と言われても驚かないレベルの好時計を出してからの最終追切。
 1週前から引き続き併せ馬の外側、ここまで散々動かしてきた分もあってか最終は全体時計を抑えて5Fだと68.8から終い重点の11.3。一週前とは違って足がしっかり溜まって余裕ある状態で直線を向くことが出来たのもあってか一週前よりも状態が起きており、体幹にも力が入っている分ストライドの伸ばし方に安定感がある。体幹が良い分手前替えもスムーズでスピードのロスなし、1月の追切映像と見比べてもかなり成長が感じられる追切であり過程、動きともに文句なし。
 唯一気になる点としては、最後抜け出した後に気合を入れられていたのを見ると、一頭にならずに併せ馬の形に持ち込んだり、前走のように馬郡を縫って差していくなど、上手く集中して走らせられるのが理想かと思う。
 百日草特別の内容、京成杯からのローテということで皐月はまずまずの仕上げにしておいてダービーで究極仕上げとなってもおかしくなさそうなところだが、ここも手を抜かずに勝ちに来ているような仕上げなのはかなり好感が持てるところであり、成長力を加味しても十分勝ち負けできる水準まで仕上がっているように思う。

 今回最も調教の動きが良く見えたのはアーバンシック。特に上昇を感じたのは緩く見せていたトモが成長したことで状態を以前より起こしながら走れるようになった点。トモが良くなればスタートの一歩目も出やすくなるので、これまで後方から競馬をしていたのが今回急に五分に出られる可能性もある。
 スタートが五分ならば枠なりに中団につけられそうであり、そのポジションからならば直線での末脚のキレだけでも十分勝ち負けの圏内に滑り込むことが出来るだけの破壊力がある。
 これまでのレース内容はいずれも秀逸で、特に2走前の百日草特別の時計は破格。2歳の時点で東京2000mの後半を58秒フラットでこなせているのは強烈であり過去のG1馬と比較しても遜色のないパフォーマンス。
 前走の京成杯では第2コーナー当たりからじわっと押し上げて直線までに勝負圏内まで位置をあげて、上がり33.9で追い込むと強烈な切れを見せたが上手く立ち回ったダノンデサイルを捕まえられなかったという内容。評価を落とす必要はなく、これまでの競馬で能力の底は見せていない。
 前走はクッション値10超の馬場で好走しているが血統的にはスワーヴリチャードに母父ハービンジャーということでどちらかというと今回のややソフト目な馬場の方がパフォーマンスをあげられそう。
 枠良し、状態◎、能力足りるであとはスタートが出るかどうかのみ。

△ジャスティンミラノ
 まあ強いでしょう……ということで流石に無印は考えられず△に。
 新馬戦、前走とスローではあるが前目のポジションを取ることが出来ているのが魅力。操縦性が高く、前走のどスローでも折り合いを欠かずにポジションをキープできていた。
 今回初めてタイトなペースを追走することになるので、それに対応できるかどうかというのが最も不安視されているポイントだが、そこは信じるほかない。あそこまでレースでトップスピードが出せる馬なので、瞬間的なスピードは確実に足りる、あとはそれを追走スピードとして持続できるかどうかだが……大丈夫でしょう。私はあんまり不安には思っていません。
 それでもこの評価までとしたのは前段でも触れた通り、恐らく加速に時間がかかるタイプであるということ。母父がExseedAndExcelと先週のライトバックでも出てきた血統だが、欧州系のスピード血統。欧州質なマイル血統の良さは直線が長いコースでブレーキ要素が無ければどこまでも加速していくような持続力を高めてくれるところであり、小回りよりも直線の長いコース向き。
 今回外枠からの競馬になるので、コーナーでも外を回しながら馬場の良いところに出すまでの距離を含めて加速する時間を確保できれば勝ち負けの圏内に間に合う可能性はあるが、基本的には展開で後手を踏む可能性の方が高そうであり、このオッズならば頭で狙う期待値は低い。
 調教でもいい動きが出来ているので、順当に評価して△まで。

【無印の各馬】

・メイショウタバル
 調教で一つ割引。

 一週前、最終どちらもかなり制御が難しそうに見える。
 どちらもその分時計は目立ち、一週前がCWで6F78.5、最終追切も坂路で52.6から終い11.8と猛時計。
 間隔が詰まるせいか、あまりにも気性が前向きなのはあまりプラスには捉えづらく、前走逃げの競馬をしたこともあり今回もハナを取って落ち着かせるか、走りやすい流れたペースになってくれるかしなければ自滅の可能性もありそう。こんなタイミングで騎乗経験はあるとはいえ乗り替わるのは痛手。
 前走時というか、スプリングSの追切メモでも書いたが坂への対応も課題。前肢が突っ張り気味の走りをするので理想的には阪神や京都外回りのような直線が長く下りのあるコースがベスト。一週前のCWでの動きを前走と見比べると、後肢に体重が乗る時間が今回の方が若干短くなっており、ピッチも忙しないのは、時計影響もあるとは思うがプラスには取りづらい内容。
 余裕の無いローテーションが悪いほうに出そうな予感がします。

追切メモ再掲

 上記のとおり若干トモに疲れが感じられるのが、小回りからパワーで上らなければならない中山の急坂への対応にマイナスに働きそう。
 前走逃げた競馬から、今回乗り替わりで控える可能性が高そうというのもマイナスで、前に馬を置いて折り合いをつけようとしたが結果抑えて力みながらで最後まで余力を残せないという可能性はそれなりに高そう。今回が拾い時には感じられない。

・エコロヴァルツ
 スタートを決めて前目につけられればチャンスはあると思うが、スタートの怪しい馬なので信用度が低い。前走はスタートまっすぐ出られたものの、左回りで第一コーナーを曲がる際に内に斜行して他馬に迷惑をかけてしまった。今回それなりにスタートを決めてもすぐ両サイドの馬の主張が強そうなのでスムーズに前には行け無さそう。荒れてきている馬場への適性は高そうなので、逃げ先行を見る位置につけられればチャンスはありそうなのでオッズ妙味もある今回は抑えておきたいが、印は回らない。

・レガレイラ
 ホープフルは割とタイトなペースだったこともあり前が止まる差し優勢の展開。コーナーで膨らむ馬も複数いた中で後方に待機していた分不利を受けなかったというのも大きく、抜け出したシンエンペラーがソラを使ったところを外から一瞬のキレで先着したという感じで、かなり色々と噛み合った結果かと思う。
 今回状態面は悪くないと思うが、レースに向けての仕上がりとしてはベストとは見えず、かなりルメール騎手と合っていそうだっただけに乗り替わりもマイナス。北村騎手が悪いというわけではなく、ルメール騎手以外ならば誰でも歓迎できない。そんな中で一人気を背負うならば買いたいとは思えず。今回は嫌いたい。

・コスモキュランダ
 調教の動き的にも前走が買い時だった感が強く、頭数が増えて前走のような仕掛け方はかなり難しくなる今回評価は下がる。
 もう少し内目に入れば抑えたかったが、6枠12番はちょっと外すぎる。

・シンエンペラー
 かなり悩んだが今回は切ります。
 調教も前走より上積みありそうで、これまで堅実に能力は見せてくれているものの、今回この枠からキレる馬がそろっているメンバー構成でどうしても勝ち切れるイメージが湧かなかった。
 スタートから押して前目につけることでロスは抑えられたとしても、前走のようにラチ沿いをロスなく回すことは叶いそうになく、多少のロスは受け入れながら前走以上の走りをしなければならない。
 コーナーで11秒半ばのラップを求められるとどうしてもいいポジションで直線を迎えるのは難しそう。坂井騎手への乗り変わりは悪くないと思うが、ホープフル、弥生賞以上にメンバーレベルが上がる今回さらに着順をあげるのは難しそう。東京の方が向くと思う。

・ダノンデサイル
 かなり買いたかったが外すぎるのと中山のクッション値が低めな分印は回せず。前走が10超のハイクッション値だったので、今回は前走比で下がるのはエピファネイア産駒的にはマイナス。前走も8枠からの競馬で勝ち切ったが二の足を使って上手くポジションを確保できたのが勝因として大きく、早い馬が増える今回は再現性が低そう。調教はかなり動いていることと、控えても競馬ができる馬なので抑えまで。

 前走が非重賞の馬は相手関係一気に強化の今回難しいと見て軽視。前走どスローだったスプリングS組も今回ペースがタイトになることへの対応の難しさと相手強化で好走は難しいと見て軽視。流石に最後方から届くような競馬にはならないと見てビザンチンドリームも軽視。としたいと思います。

【まとめ】

 単勝を買いたい本命馬はシリウスコルト、馬券の軸にするならばジャンタルマンタルという感じで今年の皐月賞は勝負したいと思います。
 馬券的には
〇単勝 シリウスコルト
〇ワイド 8-4.9.13
〇馬連 4.8.9.13BOX
〇3連複 4.8-4.8.9.13-3.4.8.9.13.16
 絞るならばこんな感じでしょうか。広げて買う抑えとして3列目に2.10を買うのもオッズを見ながら考えたいと思います。
 シリウスコルト……あると思うんですよね。開幕週のフラットな馬場とかならば能力的に頭までは厳しいと思いますが、最終週でインがタフになっている馬場で逃げられそうな今回だからこそ買いたい。
 しかも楽にハナを取れた場合、後ろに着けそうなのが順当に行けばタバル、アレグロブリランテ、ホウオウプロサンゲの3頭、タバルが調教の見立て通り今回崩れてくれるのであれば、先行勢3頭が下がっていく一列前からセーフティーリードを確保して更に恵まれる展開もあり得そう。
 三浦……頼む!!G1ジョッキーになってくれ!!

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