【R6.4.6】ニュージーランドトロフィー(NZT)の予想

【例年ならば】

 基本的にこのNZTでねらい目になるのは”能力があるのでクラシック路線を狙ったが、距離が厳しくてマイル路線に帰ってきた馬”
 昨年ならばシャンパンカラーが京成杯から距離を戻して7人気3着、その前もリューベックが弥生賞からで6人気3着、その前にもタイムトゥヘヴンが人気寄りではあったが弥生賞からで3人気2着と非常に好走が多いパターン。
 残念ながら今年はこのローテの馬はおらず、このねらい目は使えない……
 と思ったが、実績のあるこのローテがなぜ好走が多いのかとかみ砕いて理解することでことしの狙える馬を探したい。

【3歳春の中山1600m】

 中山1600mは1コーナー横のポケットからスタート。コースの最高点からのスタートになるので、最後の急坂を除いて下りと平坦が続く小回りながらスピードの出やすいコース。
 スタートから初角までの距離が240mと短いため外枠の馬は上手くポジションを取れなければ外々を回されてしまうので不利。
 また、最後の直線が短く急坂もあることから基本的には前有利……だがこのレースではそうでもない。
 騎手の意識としては枠なりに外々を回してしまうと不利ということが分かっているので、外からだと多少無理をしてでも前目にポジションを取りに行ってロスを抑えたい。そのうえで前目から溜めながら直線を迎えたいがこの時期の3歳馬はまだまだ子供。下りが続くこのコースでスタートから勢いをつけてしまえば中々ペースは落ち着かず、ペースは早めで流れがち。
 早いペースの経験が少なければ、ここで初めて体験する重賞レベルの追走に耐えきることが出来ず最後の直線ではぱったりと止まってしまうので、平均的な中山1600mに比べると後ろからでも差さりやすいレースになっている。

【ということはねらい目は?】

 例年ならばこのレースで狙いやすい”能力があるのでクラシック路線を狙ったが、距離が厳しくてマイル路線に帰ってきた馬”このローテの馬がどういった特徴を持っているかと考えると
・世代の上位メンバーがいるレースで高いレベルの追走を経験している。
・距離短縮ローテで臨めるのでペースが流れた時にスタミナ優位。

 この2つかと思う。
 今年のメンバーで言えば距離短縮ローテで迎えることが出来るのは1カズミクラーシュと13ブライトマンの2頭だけだが、カズミクラーシュは前走未勝利勝ち、ブライトマンは1勝クラスが2走とも東京でスローからの瞬発力勝負と高いレベルの追走経験はない。ローテ的には有利だが、経験値としては不足しているかと思う。
 高いレベルの追走を経験している馬は結構多く
・ボンドガール:サウジRC(牡馬混合戦に挑戦経験あり)
・エンヤラヴフェイス:G1含む重賞5戦、京都2歳では2着
・エコロブルーム:タフ馬場でペースも流れたシンザン記念で前目から2着
・クリーンエア:G1含む重賞3戦、新潟2歳では3着
・オーサムストローク:前走G1
・エイムフォーエース、サトミノキラリ:前走ファルコンS
 重賞経験で言えばルージュスエルテも走っているが、スローから直線で長く足を使い切ることが求められたクイーンCは追走経験という点では評価しづらく、前走同舞台勝利組は特にキャプテンシーは好タイムではあるもののマイペースで先行して気持ちよく走って勝ってきた馬が多くここで相手が強化され自分のペースが崩されるとなれば脆さを見せる可能性も高い。
 上記に挙げた7頭のうち、ボンドガールとエコロブルームは上位人気だが、その他はかなり人気薄。そこに注目して今年は配当を狙っていきたい。

【予想印】

◎6エンヤラヴフェイス
〇7エコロブルーム
▲13ブライトマン
△14オーサムストローク
 これで行ってみましょう!!

【各馬の評価】

◎エンヤラヴフェイス
 経験値とオッズ、ここを評価しての本命。
 新馬戦は言わずもがな強い勝ち方、デイリー杯2歳Sもタフな馬場で馬郡をうまく捌いて伸びることが出来ており、やはり能力はあるというところを見せた。
 そのほかの4走、敗因明確です。
 新潟2歳はスタートで強めの接触、ポンと一度前に出たが周りの馬が折り合い欠き気味に上がっていくのを眺めるようにズルズルと後ろに、上がり33.7で追い込むも前の馬も止まらない展開で届かず。
 朝日杯FSは8枠とかなり不利な外に入ってしまった。外々を回す競馬でなすすべなく大敗。
 共同通信杯は距離延長で挑戦するもスローから究極の瞬発力勝負。初の距離、東京の長い直線で切れ味勝負は厳しかった。
 そして前走はブリンカーをつけて距離短縮でファルコンSも6枠12番からポジション取りも中途半端で終始外々を回す競馬、伸びようというタイミングで外から勝ち馬のダノンマッキンリーに勢いよく躱されてしまい力出し切れず。
 特に近3走は全く自分の競馬が出来ておらず、枠にも恵まれていない。
 当然の下位人気だが今回久々に内の偶数枠と好枠をゲット。テンの脚も悪くないので、この枠からならばある程度のポジションを確保できる可能性は十分。週中の雨の影響で金曜時点では稍重のクッション値8.9というのもこの馬からすると嬉しいところ。
 調教の内容も間隔が詰まる分無理せずに時計は緩めているが、これくらい余裕をもって仕上げられた時の方が厩舎的にも良績が出やすいので、人気薄ならば積極的に狙いたいタイミング。
 適距離に戻して流れに乗りながら、これまで強い相手と戦い続けてきた成果を出せればあっと言わせる結果も期待できると見て、この人気ならば本命で狙ってみたい。

〇エコロブルーム
 人気馬で信用するならばここかなということで、馬券の軸にするならばという意味で対抗評価。
 前走のシンザン記念の内容が良く、前半4Fが12.2-10.7-11.4-12.1の46.4、後半が48.1とかなりの前傾ラップで先行した馬には厳しい内容。それをスタートを決め手外枠から先行、インでしっかり溜めたせいでポジションは良かったが馬場の良い外まで持ち出すことが出来ず、最もスムーズな進路どりとなったノーブルロジャーには先着されたものの、後方から追い込んだウォーターリヒトには躱させず2着確保。かなりの底力を見せたレースだった。
 その前の未勝利戦は東京マイルで上がり最速33.2とかなり幅のあるレース内容で力を見せており、この世代のマイラーではトップレベルの能力を持っている。
 本来ならば一人気でも当然の実績だが、桜花賞漏れ組の影響でこのオッズならば十分妙味もあり、逆らわずに対抗。

▲ブライトマン
 東京で未勝利を勝利後距離を伸ばして2戦走るも結果が出ず。だがその2戦ともが東京コースでスローからの瞬発力勝負をポジションなりに届かずという内容で、能力負けではなく、むしろ距離を伸ばしても上位の上りを使えているというのは評価できる。
 今回2走ぶりに舞台をマイルに戻すことになるが、前述のとおりレース質として追走力とスタミナが求められやすいので、短縮ローテは有利。
 相手のレベルが上がってもしっかり上位の上りは使えているので、末脚のキレという点で見ればこのメンバーに入っても十分通用。ペース次第で前が苦しくなった時に後方から差し込んでくる可能性は結構高いのではないかなと思う。

△オーサムストローク
 前走は阪神FSで14着と大きく負けたが、どスローからの瞬発力戦→間隔を詰めての相手強化というエピファネイア産駒のNGローテ該当だったので必然の負け。
 そこから今回は間隔をあけての相手関係弱化と逆に非常に狙いやすいローテ。2走前のベゴニア賞では瞬発力勝負で人気のガルサブランカを下すと能力は見せており、未勝利勝ちは中山コースを逃げて押切と急坂もこなした実績あり。
 走りからも小回りの中山コースは悪くなさそうであり、人気落ちのこのタイミングならば妙味十分。
 外枠から狙うならば極端な脚質の方がいいので、後ろからならばブライトマン、前に行けそうな馬であればこの馬ということで狙ってみたい。スムーズに先行の外2.3頭目くらいを確保できれば十分チャンスがある。前走馬郡でもまれながらの競馬だったところから今回外目をマイペース追走という変化も悪くなくかなり妙味がある一頭。

【無印の各馬】

・ボンドガール、ルージュスエルテ、キャプテンシー
 人気の各馬はこれまでの経験値、ローテなどを考えると過剰人気感があるので、馬券的な妙味が無い。いずれも気性、脚質がピンパー感強く、揃って馬券内独占という可能性はそこまで高くなさそうなので印は回さず抑えまで。ここを全部切るのはあまりに的中率を捨てすぎだが、ここだけで決まる馬券を組むのはあまりに期待値が低いという判断。

・カズミクラーシュ
 数少ない短縮ローテ、最内枠も良く調教も厩舎の好成績パターンなので特に嫌う理由もない。抑えまで。

・クリーンエア
 過去レースを見ていると渋った馬場があまり良くなさそうであり、前走と3走前はそれが敗因かなと思う。
 2走前は相手強化のタイミングでこれまで控えていたところから突然先行して全く足が溜まらず。馬場もややタフになってきており力出せずとここ3走の敗因は明確。
 今回高めのクッション値になれば重い印まで考えていたが、金曜時点でかなり含水率高く、気持ちのいい良馬場にはならなさそうなので割り引いて抑えまで。最低人気っぽいし絡んだらすごいので抑えたい。

 他には特にこのタイミングで拾いたいと思う馬おらず、パドックで目立つ馬がいれば抑える程度で。

【まとめ】

 印を打つときの考え方として、一番単勝を買いたい馬に◎を打つことにしているので今回はオッズがここまでつくならばエンヤラヴフェイスを本命にするが、馬券の軸はエコロブルーム。そんな予想です。
 馬券としては
〇単複 エンヤラヴフェイス
〇ワイド 7-6.13.14
〇3連複 7-6.13.14-1.3.5.6.8.11.13.14
 こんな感じで行きたいと思います。
 エンヤラヴフェイスが勝ったら超嬉しい、エコロブルームを軸に印3頭のうちどれかが来てくれれば負けは無く、3連複まで仕留められればそれなりの配当まで狙えるという構成で狙います。
 舐められすぎだぞエンヤラヴフェイス!!経験値の違いを見せてやれ!!


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