【R5.11.4】京王杯2歳Sの予想

【重視したいポイント】

 2歳重賞ということで情報が少ない中で各馬の取捨を考えなければならない。何かレースの特性として顕著なものがあるならば縋りたいところだが、過去の結果を見た時に注意したいのは次の2点。

・東京とはいえ、末脚のキレよりはレースセンスとポジション
 シンプルに過去10年の結果を見てみた時に、上がり最速馬は3勝しかしておらず、馬券内に走った馬としても上がり3位以内の馬が13頭だけ。特に近2年は上がり3位以内の馬は1頭も来ておらず、よっぽどペースが流れない限り前に行った馬で決まりやすいレースとなっている。
・距離延長ならば前走までの経験重要
 ポジション取りが重要になることと関係して、距離延長となる馬もそこまで嫌う必要は無いが、初の1400で相手関係も強化というのは、やはり厳しい条件ではある。
 過去の実績を見てみても、単に新馬戦で1200mを前に行ってスピードの違いで勝ちましたという馬は中々苦戦傾向であり、距離延長の馬を選ぶのであれば基本的には前走重賞組か、他のレースだとしたら渋った洋芝などタフな条件である程度のポジションから末脚を活かして勝利してきたような馬の好走が目立っている。

 上記を前提として、これまでのパフォーマンスや、追切の動きなどで判断していきたい。

・事前の各馬評価はこちらをご覧ください。
 前走までの内容からの注目馬は
◎ゼルトザーム、バンドシェル
〇オーキッドロマンス、アンバーニードル
・各馬の追切評価はこちらをご覧ください。
 追切高評価馬は
◎ゼルトザーム
〇タイガードラゴン

【予想印】

◎6ゼルトザーム
〇10タイガードラゴン
▲9バンドシェル
△8ミルテンベルク
 5アンバーニードル
 これで行きたいと思います。

【各馬の評価】

◎ゼルトザーム
 初戦、2戦目ともに非常に良いレースセンスを見せたところを評価したい。好位につけた上である程度の上りを使うことが出来ているので今回も動きやすい中枠の偶数版をゲットすることが出来たことを活かして前目の追い出しやすい位置を取ることが出来れば面白い。
 血統的には父へニューヒューズ、父キングカメハメハとダート適性が高そうには見えるが、追切で見せる動きは素軽く、仕上がりが早めに見えるので、現時点での完成度という点での横の比較で重視商連勝に期待したい。
 条件的にも、距離延長組ならば重賞からというのと渋ったタフな条件をクリアの両方を前走で満たしており、しっかり能力を発揮することが出来れば順当に好走に期待できそう。

〇タイガードラゴン
 前走は中山をスロー逃げで新馬勝ちしており、時計はかなり平凡かつ展開にも恵まれた感が強い。
 今回メンバー的に、積極的にハナを主張したい馬が少なく、ポジション争いでライバルとなるジャスパーノワールが大外になったので、それを行かせる形で楽に2番手につけることが出来ればポジション的にはかなり恵まれそう。
 前走は恵まれたが故に、余力残しで勝ち切った感もあり能力の底は見せていない。追切からも余裕をもって直線を迎えることさえできれば十分勝負になるだけの脚力には期待できそうで、そこまで人気をしないならば積極的に狙いたい。母父ディープ、母母父アンブライドルズソングというのも魅力的。

▲9バンドシェル
 新馬戦のパフォーマンスは粗削りながら非常に高い。出遅れから挽回して大外回しで上がり最速は非常に評価できる内容であり、もしかすると相当高い能力を持っている可能性も感じさせる。
 当初は本命候補で考えていたが、追切がデビュー戦では綺麗な加速ラップを踏めていたところから、今回失速ラップになってしまっていた分割り引いたが、これより評価は下げられないかなという感じ。
 鞍上は菅原騎手継続騎乗だが、デビュー戦から手も合っていそうであり、ちょうど好走してきそうな中穴オッズくらいに納まってくれると買いやすい(人気をしたときの菅原騎手はかなり信用できないので……)

△ミルテンベルク
 前走は展開的にはちょうど勝ち馬の目標となってしまうような形になってしまったので、近差の2着で評価を下げる必要はない。
 これまでの走りからは距離はむしろ伸びたほうが良さそうでもあり、今回の距離延長もモレイラ騎手騎乗で上手く折り合いが付けばこなすことはできそう。
 トップジョッキーへの乗り替わりということで、これまでの調整過程よりも、より厩舎的に力の入った時計の出し方をしてきており、ここで賞金を加算したいという気合は感じるものの肝心の動きが良く見えなかった分割り引いた。
 かなり人気を背負いそうなので、どちらかというと飛ぶ可能性を含めた馬券を組みたいが、能力的に切るまではやり過ぎかなということで△評価まで。

△アンバーニードル
 穴目にはなると思うが、札幌での勝ち上がりの内容は悪くない。
 逃げではなく、控えながら馬郡で足を溜めての競馬で勝利で来ているのは評価できる点であり、タフな馬場状況で前有利だった札幌で差す競馬を経験できたというのは一つアドバンテージ。
 乗り替わりで距離延長をこなすことが出来るかというのが一つ課題にはなるが、追切映像や前走内容からは操縦性の高さを感じさせるところであり、スムーズにゼルトザームの内側あたりの好位で足を溜めることが出来れば、他の馬が差さり切らない展開になれば、穴の好走もあっていいんじゃないかなと。

【無印】
・アグラード
 内を取れたこと自体は良いが、前走は外回しで勝っているので、馬郡の中で内回しとなると能力だしきれるかどうか。コーナリングもあまりよくなさそうでマイナス。

・ロジリオン
 前走は重馬場でパワーを求められる馬場コンディションだったことが向いた感強く、良馬場だと割引。

・オーキッドロマンス
 前走のカンナSの内容は良く、能力的には十分足りると思うが、実績的にも追切の動きからも右回りの方が良さそうで、東京への舞台替わりマイナスに見えるので割引。

・コラソンビート
 前走ダリア賞というのはかなりマイナス。世代最初のOP戦で牝馬限定ということもあり、スローの展開になりやすく今年は3F通貨が34.7。この馬自身は控えながらだったのでもう少しゆったりしたペースで足を溜める競馬。
 そこから東京に舞台が変わるということで、少し早いペースへの対応を求められながら直線が長くなって、長くいい末脚を求められるということで中々能力は発揮しづらいローテーション。
 末脚を活かした前走内容、武史騎手への乗り替わりでこの枠となった場合にあまり積極的なポジション取りにはならなさそうで、末脚のキレ勝負となった場合に横の比較で特別上位という感じもせず、差し損ねる可能性は高そう。
 メンバー唯一の牝馬というのもプラスにはならず、あまりにもパドックが良かった時にのみ紐で抑えるイメージで基本は軽視したい。

・アスクワンタイム
 前走は小倉2歳でお世話になったが、あまりにも小倉の適性に特化したという感じの血統構成でもあり、東京への条件替わりはマイナスにとらえざるを得ない。
 追切の動きなども悪くないが、前走の方がより良かったなというところであり、8枠から前走同様に差しに行ったときに届くイメージがあまりわかず。

・ジャスパーノワール
 前走から+1㎏、大外枠からの逃げのどちらも大きめのマイナス。追切時計も前走は厩舎の好走パターンに該当しての勝利だったが今回は該当せず。

【まとめ】

 重賞勝ち馬ながら、この血統で重馬場を勝利したということでそこまで人気をしなさそうなゼルトザームから勝負。
 ゼルトザームを筆頭にレースセンスの良さを特に重視して相手をチョイスして、人気どころが差し損ねてくれた場合に配当が跳ねるのに期待したい。
 馬券は
・3連複フォーメーション
 6-8.9.10-5.8.9.10(7.11) ()内はパドック次第で抑えるか判断
・枠連
 5-7枠
・単勝 ゼルトザーム
 これをベースに直前のオッズを見ながら上手く資金配分をしていきたいと思います。

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