【R6.4.27】青葉賞の予想

【◎16デュアルウィルダー】

 ◎デュアルウィルダーです。この馬以外に考えられません。この馬が魅力的過ぎて正直何を対抗とか考えてもしっくりきませんので、今回の青葉賞はデュアルウィルダーの単複で行こうかなと思っています。
 では、この馬を買いたい理由を書いていきます。

【デビュー戦 東京未勝利芝1800m】

 この馬のデビュー戦となった2月18日の東京未勝利戦ですが、私は無印でした。パドックの見た目があまりに子供っぽく映り、522㎏と大型馬にも関わらずトモが頼りなく「これは使いつつかな~~」なんて思いながら消していました。
 案の定という感じでスタートからのダッシュはそこまで早くなく、大外枠だったことも相まってポジションは外4列目の後方の2桁番手。コーナーでもポジションをあげられず直線では勝ち負けには厳しい位置。
 ペース的にも12.6-11.6-12.1-12.6-12.7-12.8-11.7-11.3-11.0とスローからの瞬発力戦で前に居た馬が全く止まらない前有利の展開。それをただ一頭後方から追い込んで上がり33.4で0.3差の3着まで詰め寄った。
 デビュー戦でまだ緩さの残る馬体、どスローの瞬発力戦を大外枠から枠なりに外々追走、前が止まらないラップで直線を向いたときには既に勝負あり、内からロスなく先行した馬がワンツーと敗因明確であり力負けではない。むしろ初戦から外々を回すロスを受け入れつつ上がり最速で馬券内に突っ込んできたことを評価したい。

【2走目 中山未勝利2200m(稍重)】

 パドックの時点でかなり初戦から上積みが感じられる見た目。頼りなかったトモにもハリが見られメリハリがついてきた感じであり、やる気満々「これならスタートからでも前に行けそうだな~」と見ていたらしっかりスタートを切ってハナを叩く期待以上の行き脚。
 ハナにたってリラックスしながら走ることが出来ており、渋った馬場を悠々と逃げてそのまま楽勝と評価できない内容にも見えるがラップはまずまず優秀。
 12.9-11.6-13.1-13.3-13.0-12.7-12.5-12.0-12.0-11.7-11.7
 前半はどスローではあるが、後半はその分長く足を使う展開、稍重とタフな馬場でありながら後半4Fが47.4で最後まで失速しないラップかつ直線を向いてからのラスト2Fは11秒台でまとめる余裕のあるまとめ方。2着のマイネルモメンタムは安定して未勝利で馬券内に好走してきた力のある馬であり、既に勝ち上がり済み、それを全く相手にせず0.8差突き放したというのも評価できるポイント。
 そんなことより何より驚いたのが、数字上でこのパフォーマンスを出しながら4コーナーを完全に逆手前、ラスト3Fをほぼ左手前一本で走っています。いやこれはすごいですよ。
 基本的にスピードに乗った状態でコーナー逆手前になると、かなり外に遠心力が掛かってしまい外に吹っ飛んでいくのがほとんどですが、バランス感覚がいいのか体幹が強いのかそこまで外に振られず、ラップ的にも分かるように失速していない。直線を向いても手前を戻さないままに11.7にギアをあげて坂を上り、最後にようやく右手前に戻って最後は流しても失速せずの11.7。これは0.8の着差以上に評価していい内容だと思います。
 更に注目したいのが、レースセンスの高さというか力の入れ所を理解できている頭の良さ。スタートだけポンと反応よくポジションを取ってそこからは耳が完全に前を向いた状態でリラックスしてハナをキープ。促されて勝負どころではちゃんと走って直線突き放す際は耳を絞って集中しながら加速、坂を上り切ってもフォームは崩さないが、ゴール板を過ぎた瞬間に終わったことが分かったのか緩んで耳も前を向く。2走目にしてどこからどこまでがレースなのかを完全に理解しているというのは期待できる。

【血統】

 現状JRAでの登録は5頭しかいないYoshida産駒、勝ち上がっているのはこのデュアルウィルダーしかいないので、ぱっと見の印象では手が出づらいところではありますが、かなり東京適性に期待できるのではないかなと思います。
 Yoshidaは父ハーツクライ、母Hilda’sPassionのノーザンファーム生産馬だが米国で走った馬。実績としては米G1を2勝、芝1800mのOFターフクラシックSとダート1800mウッドワードSと芝ダートのG1を制した二刀流。
 評価すべきはタイトなスピードへの追走力とタフさが求められる米国ダートG1でも結果を出せたサンデー系の馬であるということ、母父はCanadianFrontierということで米国質のミスプロ系を持っておりそれが良かったのかと思うが、その構成だけで言えば昨年種牡馬デビューして結果を残したスワーヴリチャードとも共通している。もちろんハーツクライ産駒ということで東京コースと相性のいいトニービンも持っており、東京に相性のいい父に米ダートでも通用するだけのダッシュ力やスピードの持続力を助けるような母を掛け合わせて、実際に米芝G1でも勝てるだけの素軽いスピード能力を持ちながら、ダートで経験を積み、本場米ダートでG1勝利の栄冠をつかめるだけのパワーや追走スピードを得たのがYoshida。
 そして母父のKitten’sJoyは早くから米芝で活躍した馬なので、早い時期からのスタミナの完成を助けてくれる。母母父がLemon Drop Kidということで父Yoshidaの培ったダート質のスピードにも通じる追走能力と、長い直線でも衰えないスピードを助けてくれる。
 前走の未勝利戦の走りがまさにこの血統的な背景から予感させる能力の高さを示してくれたような走りであり、より適性が合いそうな東京コースに戻ることで更なるパフォーマンスの上昇に期待できる。

【調教】

 誰が見ても分かるレベルの一週前の動きの強烈さ。天皇賞春に出走する同厩のチャックネイトと併せて終い11.6-10.9の猛時計。かなり追われて負荷をかけられながらではあるが、それにこたえるだけの走りが出来ており、終いは内に差さりながらも躱させず10.9まで伸びきった。前走から大きな上積みを予感させる。
 そこから日曜に坂路で56.7からの加速ラップを挟んでいるが、これは今週出走する堀厩舎の馬では最も早い日曜時計であり、ここでも緩めずに負荷をかけてきている分勝負度合いの高さを感じさせる好過程。
 最終追切は厩舎にしては珍しい坂路おいではあるが、今週の堀厩舎は完全に意図した切り替えで出走6頭中5頭が坂路追切。珍しい事例ではあるが過去にも何度か堀厩舎で坂路だらけの週があり、そこでの成績は悪くない。
 一週前までがかなり好時計連発でしっかり負荷をかけられて仕上げられた分、最終はあっさり目の時計ではあるが坂路で55.0から終い12.3のキレイな加速ラップ。
 元々、馬体の割にトモに頼りなさのある馬だったので、最後に調整する程度の坂路で終えられたというのはかなり好感の持てる調整過程であり、ここだけではなく、先の大舞台まで見据えた仕上げに映る。
 残念なことに映像が無かったので、肝心の動きは確認できないが、この過程ならば、時計だけでもかなり高い評価をしたい。

【まとめ】

 ただただデュアルウィルダーを絶賛するだけの3000文字でした。
 これまでで全く触れていないようにモレイラ騎手じゃなくても買うつもりだったので、騎手である程度人気してしまっているのは馬券的には残念ですが、ルメール騎手不在かつ、ユニコーンSに乗るために川田騎手、戸崎騎手、坂井騎手あたりが京都にいる中でこれ以上ない鞍上であるのは間違いない。
 大外枠は嬉しくは無いが、馬格があり、ストライドも大きい馬なので変に内で揉まれるよりは外を伸び伸びと走れた方が能力は発揮できそうなのでそこも悲観はしていません。むしろこれで少しでもオッズが上がるなら嬉しいくらいです。
 前走ハナを叩いた分、今回中団で控えながら足を溜める競馬ができればその分直線での伸びには期待できますし、メンバー的にある程度逃げたい馬、折り合いに難し差を抱えた馬が複数おり、その前に行きたい各馬がこの距離へのスタミナ的な不安もないことを考えるとある程度締まった展開にもなりそうで、ペースが流れ、追走力が求められるほどに、前述したこの馬の血統的な長所との噛み合いが増してきそうなのも面白いところ。
 私はこの馬の単複で行きたいと思いますが、この馬に向く展開になった時に相手で面白そうなのは、6フォスターボンドと13マーシャルポイント、15ショウナンラプンタあたりですかね。あとは好きな馬で応援しているニシノフィアンスあたりも全く人気が無いので少し抑えておこうかなと思います。
 人気のシュガークンはまさかの坂路単走で終い13秒台の失速ラップとかなり怪しい時計での最終追切になったので、ここは疑いたいですね。
 あとは調教で面白そうなのは、これまでのポリ仕上げから坂路に切り替えてきたシュバルツクーゲルも少し気になります。前走がハイレベルな弥生賞で展開向かずの5着、これで人気を落としている今回はねらい目な気も…

 と長くなってしまいましたが、何はともあれ私はデュアルウィルダーを応援したいと思います。
 この馬に、ダービーの可能性まで感じています。

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