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5月商況から見たブライダル業界の今後

  • 【5月度】ブライダル業界の商況 を考察

  • そこから起こり得るM&Aの今後

  • 「業務改善」ではなく「事業改革」

【5月度】ブライダル業界の商況 を考察

前回コラムから期間が空いてしまいました。
この数か月間、M&Aの活動はもちろん、
事業再生コンサルタントとして複数企業の改革を行っていました。
今回はその内の「ブライダル業界」に絞り、寄稿します。
おそらくコロナ禍という機会が無ければ、こんなに短期間で完遂することはなかったと思いますが、逆に言うと、これまでももっと出来たんだろうなと反省もしました。
「改革」については、これまでのアプローチとの違いなど、おそらく参考にしていただけることも多いと思うので、改めてまとめます。

今回のタイトルである【2022年5月】。
アフターコロナを見据えて非常に重要で且つ、
分岐となる月間だったように思います。

結論から申しますと、5月は嘗てないほどの大きな差が生まれたと感じています。コロナ禍での対応でも、事実、差は大きく開いていました。企業の規模に関わらず、構造改革や創意工夫、あと経営者をはじめとする気合で、「生き残るだけではなく、他社と比較しても早期黒字回復そして、未来の道筋が見えた企業」も存在しました。

新規セールスについて
先述通り、元々コロナ禍にて、その差がある前提で記載しているのですが、この5月は、その差がかなり露骨に広がったと感じています。
良い企業は、コロナ前の水準以上(むしろギネス)、逆に、良くなかった企業は、未だ半数にも満たず。これは何を意味するかというと、いよいよ差が露骨に拡大していく分岐になったというコトです。
広告媒体社でも、媒体・或いはエリア間で、明らかに販促コストを強化している・逆にかなり絞っている媒体や地域が、露骨に分かれてきました。
5月を契機に、今期・来期に向けて、一気に差が開くと感じました。

施行や組織課題について
ここもまた、企業の差がかなり開いていると感じます。おそらく1%程度の企業が、コロナ前と全く変わらず運営できている状況だと思いますが、ほぼすべての企業に於いて、長すぎるコロナ禍は、工数不足のみならず、感情面でも大きな痛手をもたらしました。
そして、5月は全国的にもある一定の稼働が高まった時期。そして、これまでのようにいつまた再燃するか分からないという世論から、いよいよ今回こそ・・・という期待が大きくなっています。

稼働が高まっていて良いけども、一方で、この大変な状況が続くのではないかという心の重荷。

どの企業も人員が不足しているという状況で、とは言え、解決する為のアクションを講じている企業と、そうではない企業もまた存在しているように感じます。抜本的な解決が終わっているという企業はおそらくほぼ無いと思いますが、経営も一丸となり、改革に取り組んでいるという姿勢が、どんなに勇気を与えるか。この違いを第三者的にみてとても感じることが多かったです。

その他にも、構造改革が終わったかどうか?も重要です。厳しくなってからの改革は、限界があります。結婚式に於いて、少人数傾向が続くので、事業が厳しくなるというのは、問題ではなく前提の話です。原材料だけではなく、全てのコストが、放っておけば上がります。これもまた、問題だと嘆いたところで救われません。

思考錯誤し、痛みを伴い、改革を続けた企業は、事実存在します。結果、今期・来期はもちろん、未来が大きく変わります。

そこから起こり得るM&Aについて

競争が激化するほど、顧客やリソースが勝ち企業に集中し、いよいよブライダル業界にも更に厳しい世界が訪れます。

今後は「企業として生き残っていく為の救済的M&A」「経営の効率化を目指すための 部分的課題解決のM&A」だけではなく、
「エリアや業種を補完しシナジー効果を生む 協業型資本提携」
がますます多くなると思います。

今後はより一層、戦略的な統合・協業が求められ、「何故」「どのように」「今後どうすれば?」という絵図が、極めて重要になります。
M&Aに於いても戦略設計=効果の最大化が、
これまで以上に重要になってきます。

「業務改善」ではなく「事業改革」

この数か月、数々の企業で事業の改革を行いました。先述通りコロナが無い世界であれば、2年くらいかけて行うような改革を数か月で完遂しなくてはならない状況でした。

ブライダル業界、宿泊事業、コロナにより大ダメージを受けたセールス企業他、複数社・複数事業の改革を行いました。

例えば、営業数字のKPIを改善・業務時間短縮の改善をするような、
「現状・身近な目標ありき」ではなく、文字通り改革つまり、現状とは「次元の違う世界」の実現です。

これまでの10数年のコンサルタントとしての活動でも、素晴らしいご縁に恵まれ「奇跡のような変革をもたらした」と言われることもありましたが、ここ数ヶ月の動きは、控えめに言っても「おそらく倍くらいのインパクト」をもたらしたと感じています。

アフターコロナの渦中、そしてアフターコロナを見据えて、同じように、改革を遂げた方も、改革を今まさに推進されている方もいらっしゃると思います。何かの気づきや、共感を通じて勇気づけることになればと思いますので、「改革」については、別の章でまとめます。

この数か月で達した境地としては
「コロナ対策」とは以下の4つだとつくづく感じました。
・携わる人にとっての安全の確保 (身体的・心理的)
・企業・雇用を存続させる為の施策
・アフターコロナを見据えた構造改革の完遂
・自社の成長機会を模索する

まだまだ、ここからが戦いです。
信念と勇気ともって挑んでいく人にたくさん巡り合えました。
絶対に突破できる手段は有ります。

長くなったので、
ココで締めさせていただきます。

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