原田ひ香「三千円の使い方」を読みました。

短編集の集まりなので、合間合間に読みやすい本でした。
三千円って、大人になるとすぐになくなるイメージです。
子供の頃は、中学くらいのお小遣いってところですかね。
今の中学生は自動販売機もペットボトル180円。
お菓子はコンビニ。
3千円では足りないようです。

要は3千円は、1日100円節約できるか?って事ですかね。
投資の本とかで、よく出てくる「ラテマネー」ってところですね。
固定費の見直し
生活習慣の見直し(コンビニで必要以外のものを買ってしまうとか)
↑堅実な投資の本には必ず書いてありますね。

そこをきちんと把握していく事は大切かと思います。
それぞれの世代のお金について話すという意味では、すごくダメになる本だなと思いました。
ただ、実際たくさんイレギュラーな出費が増えるのは、幼稚園に入ったあとです。子供の病気、お付き合い、習い事、やらせたらキリがないけど家庭での費用負担が増えていきます。
そこの世代のお話がないのは残念ですが、個人差が大きくエピソードとしてまとめ辛いだろうから仕方ないですね。

18歳から成人となり、高校でお金の授業が始まるようですが、どんな事を教えるつもりなんでしょう?
家計簿をつける割には、税金や保険、金利については疎い人が多いなと思います。
働いて2年目から税金が引かれてしまうし、サラリーマンでも確定申告したら戻るお金もあるし、そういうのを教えて欲しいものです。

子供の習い事なんて、毎回、それぞれの種類でスポーツ保険に入らせるのに、怪我してスポーツ保険の申請する人は少ないです。
自転車保険は、他の保険の特約で補える場合も多いですが、みなさんそんか特約部分読まずに、別途入ってしまいます。
調べるより、たった何千円くらい払えばいいやと思うようです。

投資も勧められてますが、この間「資本主義社会なんだし、会社というのは成長しようとするんだから考えなくても上がる。本読んで勉強するのも労働時間なんだから勉強する必要はない」って言ってる人がいました。
文脈としては正しいです。
でも、投資の儲けに対して銀行や保険会社が手数料をどれだけとってるか把握しないのはよくないです。利益出てても手数料で儲けなくなりますよ。
あなたはわかってるかもしれないけど、相手はどこまで理解できてるでしょうかね?

それに下がるタイミングは必ずあります。
自分が頑張って稼いだお金が減っていくの、メンタルにきますよ。
あと、投資しながら車のローン返してるぐらいなら、車のローンを返した方が利子と金利を比較してお得なことが多いです。
やっぱり結局は固定費の見直しです。

話が二転三転してまとまりがなくなりましたが、固定費の見直しという意味では、この本は投資本より先に読んだ方がいいかもです。
まぁ、簡単にお金持ちにはなれないんですよ。

最後に本の内容について、どうしても無理だなぁと感じたのは奨学金です。奨学金にもいろいろあるし、チャンスを得るためにもらうことは悪くないです。
ただ、給付先によって利率も変換の条件もそれぞれ違うから、子供にきちんと説明せずに借りるなんて信じられない。
日本はまだまだ信用社会です。
奨学金の滞納でも、信用情報にマイナスになり、今後住宅ローンやクレジットの審査に影響が出ますよ。
あっさりと受け入れるのは嫌でした。
こればかりは私の育ちのせいだから、他の読者さんは気にならないのかもしれないです。

人生のスタートを借金を負った状態っていうのは、子供にとって足枷だということは、昨今の教育ローンとかも考えてほしいと思います。

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