ひとり時間

冬のあいだ、不登校息子はリビングのこたつで日がな一日ゴロゴロゴロゴロとよくもまあ飽きもせずゴロゴロゴロゴロしていた。

暖かくなってこたつ布団を片付けてからも相変わらずリビングでゴロゴロゴロゴロしていたが、今日は2階の寝室で何やらひとり遊びに夢中のご様子。

息子には子供部屋を与えてはいるが、息子はあまり自室には居つかない。

住宅密集地で、子供部屋の窓は隣家の窓とほんの数十センチの距離で接している。
隣家にかわいい幼なじみでもいるなら、漫画によくある"窓越しにお互いおしゃべりする"ような幼なじみの恋シチュエーションも可能なんだが、残念ながら隣家のその部屋は昼夜関係ない生活習慣のオジサンがアトリエとして使っていて物音がわりと煩わしい。

おかげで息子は子供部屋を寝室として使ってくれない。あの部屋では落ち着いて眠れない気持ちは私にもよく分かるので仕方ない。

本日の息子は、自分の部屋と寝室を往復して何か運んでいるらしい。物音から察するに自分の部屋からレゴでも運びこんでベッドの上に拡げまくっているのだろう。

おかげで今日は私も久しぶりにリビングを独り占めしてゴロゴロと、俗に言う3食昼寝つき専業主婦モードを満喫している。
ここしばらく秋冬仕様のインテリアや衣類を春夏仕様に入れ替えたり、ひとと会う約束や予定が重なったりで少し忙しかったから、今日はゴロゴロダラダラすることに至福を感じている。

こういうマイペースな暮らしがしたくて専業主婦を選んだと言っても過言ではない私にとって、息子の不登校は私の人生設計上かなりの誤算だ。

一人時間の足りなさのストレスで、そもそも私のような一人時間がたっぷり必要な人間が結婚したことは間違いだったのではないか、私は結婚には不向きなんだと思い悩む日もある。

しかし今日のような日があると、いや、そんなことはないな、私ほど専業主婦に向いている人間も珍しいのではないかという気がしてくる。

完全に一人暮らしというのもこれまた物足りない。

朝、家族を送り出したら、日中は一人自分のペースで家事その他に過ごして、夕方には帰ってくる家族を迎え夜は家族と共に過ごす…主婦として家を守る生き方は私の性に大変合っている。

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